【書評】サマセット・モームの『人間の絆』は、内向的人間に刺さります
ロッシーです。
今、サマセット・モームの『人間の絆』を読んでいるところです。
まだまだ先は長いので、あせらずゆっくり読もうと思います。
読んでいたら、こんな文章がありました。
この文章、読書好きの私にはとても刺さりました。
うんうん、本好きな人にとっては、他のどんな趣味よりも、読書が最高の楽しみなんだよ。やっぱりモームもそう思っていたのか!
と思っていると・・・
「それは生きることの悲しみすべてから逃避する手段を用意することであり~(中略)~非現実の世界を作ることだった。」
うーむ・・・。
この部分は考えさせられますね・・・。
私自身、単純に本が好きで読んでいるだけだと思っていたのですが、実は現実からの逃避手段として読書をしている部分もあるのかもしれない・・・いや、そんなことはない・・・いや、やっぱりあるかも・・・(汗)・・・はい、ありますね(笑)。
さすがサマセット・モーム。人間への洞察力が凄いです。というよりも、モーム自身がまさに読書好きであり、逃避手段としての読書をしていた部分もあったのでしょう。
私は、自分は内向的な性格だと思っています。
で、読書好きな人というのは、基本的に内向的な人が多いと思うのですよ。
めっちゃ社交的で行動力のある人で、読書が大好きな人というのはあまりお目にかかったことはありません。
もちろん例外はありますが、概してそういう傾向にあるのではないでしょうか。
内向的だから読書好きになるのか、それとも読書好きな人は内向的になるのか、そのあたりの因果関係はわかりません。
ただ、どうやら
「内向的 ≒ 読書好き」
という法則は、かなりの確率で成立しそうな気がします。
別に内向的だから悪いわけではないのですが、世の中で外交的な人と内向的な人のどちらが生きやすいか?
と聞かれたら、おそらく外交的な人のほうが生きやすいと思います。
ただ、無理やり外交的な人になることも正直しんどいですし、難しいでしょう。
私自身、短期的には外交的になれますが、それをやると、ドラゴンボールの界王拳3倍をやるようなもので、そのあとの精神的ダメージは避けられません。
やっぱり、そういう不自然なことはしないほうがよいのです。
それは、40代を生きる人間としてさすがに理解しています。
でも、内向的人間がこの世の中をなんとかして生きていかないといけないことには変わりがないわけです。
であれば、読書がたとえ避難の手段だとしても、ないよりはあったほうがいいと思います。というか、読書なしの人生などあり得ません!
モームもそうやって、この世の中を生き抜いていったのかもしれないなぁ・・・と思うと、自分だけじゃないんだという気持ちになり、少し楽になれる気がします。
そんなモームが自伝的小説として書いた『人間の絆』を読むことで、なにかしら生きづらさを抱える人間へのヒントらしきものが得られればなぁ~と思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
Thank you for reading!