ろん

記事は全てフィクションです。

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最近の記事

リバー、流れないでよ

好きだ。全てのネタバレを含む。 まず、舞台は山の中?の老舗旅館。実際にあるらしい。行ってみたい。言っただけだ。ストーリーは、ここで突然タイムループが始まってしまい、旅館総出で奔走するというもの。 タイムループって、あんまみたことないけど、イメージとしては主人公だけがタイムループしてることに気づいていて、なんかそのあと事故とか事件が起こるんで、どうにかそれを食い止めなきゃ!ってやつなんだけど、これはちがうらしい。 最初のタイムループ。宿泊客が帰り、主人公である給仕の少女が

    • 次は原宿、原宿です

      俺が東京に来ると、いつも絶対に必ず雨が降る。そしてその時俺は絶対に必ず傘を持っていない。雨が降る渋谷で、道ゆく人が傘をさして歩いているのを見て、「どうして傘を刺しているんだ?まさか、今朝家を出る前、天気予報を確認して、昼過ぎから雨が降る。雨で衣服が濡れると濡れた衣服が肌に密着して不快だし、濡れた衣服が肌に密着することで体温が下がり、風邪をひく可能性があるから、傘を持っていこう、などと思ったということか?東京に住む人間にそんな論理的な思考ができるわけない。本屋に『大人は渋谷を賢

      • ドトールアスティ大垣店

        年末の苦しみ、寒さ、誕生日、年末というそれ自体。クリスマスだ年末だ、年末調整だ岸田岸田となんとなく世界が慌ただしく、時間の流れにレイプされているような気持ちで、苦しくてしょうがない。私の憩いの場所は、ドトールアスティ大垣店。ただひとつだけだ。 ドトールアスティ大垣店。まず、USBコンセントがある。充電ができる。ありがとう。次に、店員さんの愛想がちょうどよい。丁寧すぎると恐縮してしまうし、粗雑だと普通にムカついてしまう。「コーヒーを売っているだけです、いらっしゃいませ」という

        • 眠れない!

          不眠に悩んでいる。非常につらい。 不眠といっても、睡眠導入剤などを用いて寝ることはできるので、私は恵まれている方だ。しかし今まで眠りに関してなんの悩みも抱かなかった人生で、初めてそれに直面し困惑しているのは紛れもない。 夜寝れなくなったのは、一人暮らしをはじめてしばらくした頃だった。もともと、真っ暗でかつ全くの静寂の中でしか基本的に寝れない性分で、眠りに関して繊細な方ではあったと思うが、4時や5時になっても、どこかの住人の生活音や外でトラックが走る音、エアコンが外気温との差

        リバー、流れないでよ

          「僕は最初太陽の絵を描こうとしたのですが、書いているうちにだんだん納得いかなくなってきて、そしたら花に見えてきて、最終的にこんな花になりました。」 Youtube Shorsで流れてきすぎて、 もう誰と誰が一緒の人物で、あの青くて黒っぽい絵を描く人は、関西弁でなにやらゴチャゴチャ言いながら描いてる人と同じなのか、全くわからない「絵を描く人々」だが、そんな雑多の中で上述のようなことを言っている人がいた。おれは、「人生だな、ウン、人生だ。間違いない。他の人もそう思ってるに違いな

          のとじま水族館に行きました

          9月10日、彼氏と石川県の能登島にあるのとじま水族館に行きました。 島といっても石川県本土からデカめの橋を渡ってすぐ行けるところで、その橋(能登島大橋というらしい)がまあほんとにデカくて(デカいというより海の上にドカーンと渡してますから、スケールが)デケーと思いながら渡って、そこからぼくの夏休みとかに出てきそうな典型的ないい田舎の訳のわからん道を通って、のとじま水族館につきました。 ここ数ヶ月というもの、私も彼氏もそもそもが出不精な上に、仮にどこか遠くへ出るとなっても一度

          のとじま水族館に行きました

          悩殺コーヒー

          ねぇじいや、わたしって悪い子? でもね、この前カレと電話してるときに家に虫が出て、その虫を退治し終わるまで「待って待ってキモすぎる、なんで?なんで居るの?居ないで。勝手に人の家に上がり込んで居座るってヤクザじゃん。しかも殺されるまで出ていかないんだよ?特攻隊かよ。ちょっとそれは不謹慎か。ごめんね。」みたいな実況を3時間聞かせたりしたのに、わたしってまだ悪い子じゃないの? でも、この前はお母さんが雨で服を洗濯できなかったときに「なんで服洗濯してないの?2、3日帰省してるだけ

          悩殺コーヒー

          継続は力なり

          オレは怠惰だとずっと主張してきた。 インスタグラムのミニマリストが、朝5時に起きてサジーを飲むのを、鼻で笑って見下してきた。朝5時に?笑 起きて?笑 んで?んでどうすんの?笑 サジーて笑 と思ってきた。 ダイエットアカウントが、「昨日は外食してパスタをお腹いっぱいに食べたから、今日はヨーグルトとプロテインで調整します♪」と言ってるのも、調整ってなんすか?笑 金持ちのとこの犬の餌みたいなの食ってて楽しいんすか?笑 と思ってきた。 でも最近は、風呂に入る時必ずリンパマッサージ

          継続は力なり

          美しき思い出

          思春期に前払いした自己肯定感を回収し終え、漫然とした態度で20代を生きている。文章を書くときは決まって文章を書いている場合などではないときだ。本当は、顔がかっこいい先輩に「顔がかっこいいから」という理由で喋りかけられない現状をどうにかしなければならないし、顔がかっこいい先輩に「顔がかっこいいから」という理由で喋りかけられないという体(てい)で普通に嫌われている気がして怖くて喋りかけられないし全体としてその雰囲気を俺に対して感じるという現実に向き合い整理していかなければならない

          美しき思い出

          正義

          自分の正義を、押し付けるとは言わずとも、チラつかせて相手を狼狽させることは良くないと思います。正義は寡黙であるべきだと思います。 例えば「山田健太」という名前の先輩を、先輩たちが「ヤマケン」と呼んでいて、かつ「ヤマケン」さんもそれを承認し自分でも「ヤマケンって呼ばれてます」みたいな自己紹介をした上で私たち後輩も「ヤマケンさん」と呼んでいるような場面で、「でも私はその呼び方失礼だと思うから使わないんだよね。まあ先輩自身も使ってるから考えすぎだと思うんだけどね。笑」なんて言って

          夏休みの最終日

          俺は、自分が自分の決意に不誠実であることや、根本的に怠惰であることは今よりもっと糾弾されるべきことであると思う。自分が好きな対象(例えばアニメや俳優、音楽など...)がいかに自分の心の拠り所として頼もしく、自分の生活に色彩を施しているかを表現するために、みながいっぺんに同じ言葉を用いることや、もはや言葉それ自体がミームになっている(特に漫画の1コマを引用するような方式が横行している)現状を、まったく面白いと思わない。自分がそれを好きで好きだと伝えたいのであれば、それを最大限に

          夏休みの最終日

          オチは天才ハッカーです

          バイト先のパートか社員か分からないババアに春から大学の近くに下宿するからバイトを辞めると言ったら「え?!いまさら?!ちょっと〜!同棲とかじゃないわよね?!?!」と言ってきて典型的なクソババアだなと思った。このクソババアは雨の日に傘を忘れたと言ったら「そういう時はね、あそこ(傘立て)の傘ちょっと持ってくのよ!いいのよ!誰も持って帰らないんだから!」と言ってくるし、面接に来た色が白くて細身な男の子を「あの子採用するのかしら、ああいう人ちょっと、なんかナヨナヨしてて、ねえ笑、やだわ

          オチは天才ハッカーです

          現状報告

          めちゃくちゃ金がない。めちゃくちゃ金がない上にめちゃくちゃ肌が汚く太っていて不健康だ。めちゃくちゃ金がない上にめちゃくちゃ肌が汚く太っていて不健康にも関わらず煙草を買っている。3日に1回。それでめちゃくちゃ吸っている。それ以外にも、めちゃくちゃ性根が暗い。本当はめちゃくちゃ明るいのかもしれない。自分とばかり向き合って自分についての文章ばかり書くマスターベーションに没頭しておきながら、めちゃくちゃ好きな恋人がいる。めちゃくちゃ好きだ。文章の中における自分という人物像を、かなりみ

          現状報告

          気軽に文章が書けず、下書きだけが溜まっていきます。私の「文章を書く」という行為は、その時間中だけは自分のアタマの中と対峙し、アウトプットすべき(=早く忘れてしまった方がいい)ことを選び取り並べて箱にしまうような、そのような丁寧で静謐な時間であったわけですが、選び取って並べたそのスタッフたちが、あまりに乱雑で、例えば卵の上に牛乳を置くような、ペットボトルを無理やり差し込むような、そんな有様なのでなんか納得いかず、箱にしまう途中でやめてしまうことの繰り返しで、かれこれ体感では2か

          20歳の抱負

          つい先日20歳になったのですが、20歳の抱負は「もっとちゃんといろんなことをしっかり頑張る」です。 いろんなことをぎりぎりまで頑張らずに最後だけちょっとだけ頑張って、ぎりぎりまで頑張らずに最後だけちょっとだけ頑張ったなりの人生を歩んできました。部活しかり勉強しかり、学生の主たる活動を、全く頑張らないわけでもなく、それなりに色々頑張ったりもしましたが、全体的な総括としては「なんとなく」済ませてきました。私は自尊心が高いので、それについて不満を抱いたりもしていません。それは、部

          20歳の抱負

          嫌気をさしたい

          まったく嫌気がさす、という事象が身の回りにひとつもないことに嫌気がさしている。大抵のことをだいたい平静に済ますことができてしまう。それは断じて私が精神的に成熟しているからとかではなく、本当は存在するはずの「嫌」に目を背け続けているからである。 幽霊に遭う夢を見たことがある。母と一緒だった。エレベーターに乗っていて、開いたところにいた。私は絶叫しながらしゃがみこみ、目と耳を塞いだ。母はこの状況をなんとかせねば、といった出立ちで焦っていた。 目が覚めて、夢だと分かって安堵して

          嫌気をさしたい