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《No.3-3 塵を積む》 #初!共同記事

noteの新しいコーナーとして、共同記事なるものをはじめてみます。
初回ゲストは、サステナブル都市計画家の山﨑満広さん!
山﨑さんは、「ワクワクする人生の育て方の探究と実践」のこの研究が、まだ「自分らしく突き抜ける生き方」という言い方でやっていたころから研究に多大な協力をしてくれている恩人です。

先日、メッセンジャーでの何気ないやりとりの流れで、山﨑さんが「noteの共同記事でも書く?」と提案してくれたので、その場で乗って、研究の実践の一環として、今日の記事を書くことにしました!

今日のテーマは、《塵を積む》。

「ワクワクする人生の育て方のパターン・ランゲージ」のNo.3《できるようになる!》から、baby step pattern(日本語訳を考え中)をチョイス。

ワクワクする人生の育て方のパターン・ランゲージ

昨年10月に参加したパターン・ランゲージ国際学会で、「最初の3パターンは規模が大きいから、baby step patternをつけたほうがいいんじゃない?」というアドバイスをもらって、今日のテーマの《塵を積む》を作成。
下記、baby step pattern入りの全体像は、日本語版未作成なので、至急つくります・・・

Baby Step Patterns, a part of A Pattern Language for Nurturing an Exciting Life

この記事は、この全体像を共有してzoomをつなぎながら(対面が叶わず・・)、リアルタイムで作成したものです。山﨑さんが「ワクワクする人生の育て方のパターン・ランゲージ」のなかで、「いま、これが1番深く語れるかも」というパターンを切り出して、トークしました。

サステナブル都市計画家という肩書きを超えていろいろなことをされていますが、最近取り組みはじめたプロジェクトとしては、こちらです。ぜひ、覗いてください!

「都市計画課っていうと通じるけれど、”家”にすると、建築家はしっくりくるのに、計画家というと途端にわからなくなる(笑)」とのこと。

アメリカ・ポートランド市のまちづくりに長く携わってきた山﨑さんは、書籍も複数出版されています。
1冊目はこちらで、2冊目はこちらです。

←左が一冊目で、右が2冊目です👀

そして本題。

山﨑さんの今年のテーマは、「見えないものを見る」

私のテーマは、「今日まであつめた素材と向き合って発酵する

でも、何かを新しく始めたり、何かを続けようと思う時、大きな何かを成し遂げようという目標ができたとき。
そういうことの達成経験がないときほど、いきなり大きめな石を積もうとしがち・・・大きめなことを始めがちだよね〜という世間話から始まった今回のzoom。
変な世間話だね〜(笑)と言いながらも、

山﨑さん
「もちろん、大きいことを始めようとするときに、自分を追い込むために大口を叩く…という人もいるけれど。とても重要なことは、たぶん、大きな目標に対していま自分ができることを、自分がわりと簡単にすぐできることで、普段やっている行動を少し変えていく。そして、それを続けていくこと。その変化を続けていくことが、時間とともにその大きな目標に近づくコツだろうね、それがね。」

日本語のことわざで、「塵も積もれば山となる」とあるけれど、いきなり小石や大石や、なんなら岩を動かして、初日に、何ヶ月も先の完成したイメージを心待ちにしてはじめるから挫折してしまう、ってこともありそう。

が、塵なら、今日も積めるんじゃないか。
塵なら、いつでも積めるよね。

山﨑さん
「塵も、一回にひとつまみとかじゃなくて、経験値によって積める量もどんどん増えていくから。複利効果みたいなこともあるよね。尚更、今日、人生で1番若いうちに積み始めるのが大事かなって思うよね。

たとえば僕みたいに、小さい頃から勉強が大嫌いで、社会的に認められるためのステップへの億劫さを考える人間は、考えもしないわけよ。」


山﨑さんの”小さい頃”っていうのは、少し、いやかなり、特殊と書いていいと思う、正直に。何がふつうか、という議論もあるけれども。
そんな人生を紹介する。ご本人の言葉も交えて。

山﨑さん
「みんなが受験とか意識しはじめるのって、13〜14歳くらいじゃん。でも自分は、小学2年生くらいから”勉強できない”って自分でわかってきて、じっとしていられなくて。
小学校1年生のときに親が離婚して引っ越したから、何がなんやらよくわからない状況で、新しい小学校の”前の勉強の続き”なんてまったくわからないし、その瞬間、”俺できない、ついていけない”って思ったの。

そのあと、小学校5年生で水害にあって、二学期にまた転校したから。学校のカリキュラムによっても進度が違うから。
僕みたいな、好きなこと以外は集中できませんみたいな子は、もう無理だよね。体育は好きだった。体育と給食だけは、好きだったな〜(笑)」

山﨑さんには、これまでたぶんトータル20時間以上くらいはインタビューさせてもらっていると思うけれど(笑)、小学生の頃の話で、この語り口ははじめてきいた。
その後、小学校6年生〜中学1年生くらいのときに母親が再婚。
でも、その相手が酒乱で、

山﨑さん
「俺、この再婚相手に、相当ひどい扱いを受けていたから。”こんな漢字も読めないのか”とか、夜中のわけわからん時間に、”ここ座れ”って言われて、ビジネスの資料みたいなのを音読させられて、漢字読めなかったらぶん殴られたりとか(笑)

だから、体育とか、部活でしか自分らしくいられないというか、楽しく過ごせないんだよね。やっぱ、家が落ち着かないって、可哀想だよね(笑)

学校行くじゃん、でも勉強できないから、そうしたら自分の居場所が、給食の時間、休み時間遊ぶこと、体育の時間、部活くらいしか、自分らしさは出せない。それ以外は苦痛だったね。
友達がいて、ありがたかったな〜。これ友達もいなかったら相当つらかっただろうね。息子がいま、同じくらいの年齢だからかもね。だから、鮮明にまた記憶が思い出せるのかも。」

自分はたぶん、「社会的に浮いていたと思う」「近所でも、”あの子できないね”って思われていたと思う」と語りながら、「それがあってよかったのかもね、今思えば」と、過去の出来事について今をふりかえる。

山﨑さん
その人にとってのタイミングって大切で、その人にとって1番大きく成長できるタイミングの山がある気がするのね。

ひとそれぞれのタイミングとか、力量とか、環境とかあるなかで、1番重要なことは自分がコントロールできることに集中できるかだと思う。そこは何かすごい・・・ここ最近気づいた話で。もちろん、知識としては知っていたんだけどね。でもここ最近、ようやく実感として腑に落ちて、”あ、そうだよね、自分のコントロールできないことは切り捨てるのが大事だよね”って思った。」

タイミングっていうのは、個人の成長やその知識を必要とするタイミングのこと。「足並みを揃えることが目的の学校教育のカリキュラムとは、そりゃズレるよね」っていう話・・・。

そんなふうな幼少期を経て、山﨑さんがある”タイミング”を迎えたのは、高校受験のとき。

山﨑さん
「このままじゃいけない」は、塵の一歩目。このままだと、自分のなりたくない大人になってしまうと思って。自分の全く尊敬しない大人たちが周りにいっぱいいたから。こういう大人には将来なりたくないなって、思ったね…。
ここ(この環境)から出なきゃっていう気づきから、ずっと考えたんだろうね。何をすれば、何をすれば・・・って。まずは高校行かなきゃって。そのときは、高校は行きたい、高校はなるべく卒業したい、くらいの目標だったけど。」

ここまでの話、「いまでは、モチベーションの種みたいになっている」とのこと。

山﨑さん
このこと(過去のたくさんの挫折やきつい記憶)自体も、将来自分が成長したり成功したりするための糧になるんだろうなっていうことも、ちりつもで起こってきていたと思うの。一気にはわからないんだけど。

俺って可哀想だよな、っていうことはいつも思っていた。そういうことは、ここ数年は言っていないし、それはそう思っていないから。あるときから、だんだんと、どうやってリスクを減らすかって消極的で受け身だったのが、超アクティブに積極的に、自分で何でもやりにいくようになった。
まりおへの研究の時だけ、回想として語っているんだけど。

・・・・親元を離れて単身でアメリカに行くのもすごいリスクだったし、無理やりそのままアメリカの大学院に行って、転職を5回するのも、リスクっちゃリスクだよね。やらない方が楽だよね。起業するのもリスクだったし、(その後コロナ前に)家族の事情で帰国するのもリスクだったし。」

最近山﨑さんが心に留めている格言は、こちら。

「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。 言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。 行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。 習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。 性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。」


「塵」という言葉の意味は理解していても、自分が行動に起こす時の「塵」を結構高めに設定していたなと感じた。 by まりお(新田)

今日noteで記述した山﨑さんのライフストーリーは、ほんの一部です。
博士研究では、ほか2つの研究手法と掛け合わせて、自分の生き方を考える・つくっていくときの助けになる成果を目指しています。
ずいぶん前の記事ですが、私の研究について詳しく書いているこちらも、ぜひご覧ください!

山﨑さん、今日は本当にありがとうございました!気がついたら2時間半!!感謝です。


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にったりお/Rio Nitta/生き方研究家
主に、書籍の購入代、研究関連の交通費に使用します。 サポート代から本の購入費を捻出できた場合、必ずその感想を投稿します。その他、noteで得られた費用は、使用用途を明記して、noteの更新に紐づけるつもりです。地道に、でも楽しみながら取り組んでいきます。応援よろしくお願いします!