かがみあきら・没後40年目の夏に(5・完)
当時の私にとって、好きなクリエイターとは「ずっとむかしに死んだ人」か「生きていて現役バリバリの人」の2種類しかいなかった。好きなクリエイターが死んでしまうこと自体、想像の埒外にあった。私は訃報ではじめてかがみの年齢を知ったのだが、26歳での死があまりに若く、あまりに突然だったことくらいは、幼い私にも深甚な衝撃を伴って理解できた。
『リュウ』の記事の中で特に、次に引用する文章が私の目を痛烈に撃った。実は本稿を書くにあたり米沢嘉博記念図書館で閲覧するまで記事の全文を読み返したこ