本の感想31『スプートニクの恋人』村上春樹
本の感想12『国境の南、太陽の西』で、村上春樹の作品に出てくる女性には霊的な何かがある、という風に過去に述べた。他の作品を読んでいくと、その真相に少しづつ近づけていく。
『スプートニクの恋人』で、今回はっきりと「あちら側、こちら側」という言葉が出てきた。
「鏡」という短編がある。彼は人間の世界を二面的に捉えているのかもしれない。あるいは彼の作品たちはそういう世界観なのかもしれない。
「ノルウェイの森」の直子も、「国境の南、太陽の西」の島本さんも、「海辺のカフカ」の佐伯さ