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忍び寄る二次元とキズナアイの影 ーー星街すいせいと月ノ美兎が作る中の人がいない世界

忍び寄る二次元とキズナアイの影 ーー星街すいせいと月ノ美兎が作る中の人がいない世界

先日、Vtuberについてのnoteを久々に書いたところ、多くの好意的な反応をいただいた。その中で、「月ノ美兎の散歩神の動画を早く見てほしい」という声を複数いただいて、そこから書き始めたものである。
前回のnoteの心残りだった点が1点ある。それは、VtuberをVtuberとして続ける理由を持っている人が思いつかないような話し方をしてしまったことだ。
先日のnoteを出した後、ある方との話の中で

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Vtuberとクリエイターの生きづらさを見つめる ——「死にたい」と言われた時の考え方と、能力主義の罠

Vtuberとクリエイターの生きづらさを見つめる ——「死にたい」と言われた時の考え方と、能力主義の罠

色々なことを反省して、2年前にやっていたスタイルのnoteを書くことにする。
これは解釈ではなく単純な事実として、夢追翔の『共感性終止』の後半の歌詞には、ストレートに「希死念慮」に関する記述がある。

ここで一度、情報を集めておきたいのが、Vtuberの人が死を選んだり、その兆候があった場合、人は何を考えるべきなのかへの準備である。
Vtuberは見知らぬ他人の声にさらされている反面、その存在が誰

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人は、自分の人生の主人公になっていい  ーーにじさんじ5周年とBUMP OF CHICKEN

人は、自分の人生の主人公になっていい  ーーにじさんじ5周年とBUMP OF CHICKEN

最初にちらっと見たのは、委員長のクソ雑魚切り抜き。本格的に意識して見始めたのは夜見さんのUntitled Goose Gameと、カラオケのために見ていた緑仙の歌ってみた動画、ライバーの名前を覚えたのは舞元のにじさんじ甲子園だったとおもう。いつのまにか、にじさんじは社会を大きくうごかすまでの存在になっていた。

大きな回り道をしてみよう。
友達と少し前に話したことがある。最近の子は、BUMP OF

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にじさんじのソロ曲をできるだけ聴いてきた 詩子お姉さんの魔曲から戌亥とこさんの想ひ唄まで

にじさんじのソロ曲をできるだけ聴いてきた 詩子お姉さんの魔曲から戌亥とこさんの想ひ唄まで

はじめに ファンへの「手紙」としてのソロ曲

テニスの王子様やセーラームーンには、どんなに出番が少なめのキャラクターに対しても、キャラクターソングが作られている。

一方で、にじさんじのソロ曲を聴いていた時に感じたのは、それらがアニメキャラのキャラクターソングであるより、その時期にライバー本人が言いたいことを封じ込めた手紙の意味合いが強い事である。作詞がご本人ならもちろんだが、作詞がプロの方であっ

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『独学大全』を社会実践に拡張する ーーにじさんじ🌈とweb・ライティングとノート・MJとヒゲダンとみのミュージックとエンターテインメント・ゼロ年代と京アニ、ファンダム

『独学大全』を社会実践に拡張する ーーにじさんじ🌈とweb・ライティングとノート・MJとヒゲダンとみのミュージックとエンターテインメント・ゼロ年代と京アニ、ファンダム

ああ、そうだな。私もそう思う。やって後悔する方がいいなんてことをいうのは、『やってしまった後悔』の味を知らない、無責任な第三者の台詞だ。 

だけど、一番いいのは、やって後悔しないことだ。

西尾維新『花物語』(神原駿河)

独学大全を手にして約一年が経った。この本に書いてあることを実践しようとして、いくつもの手痛い失敗と、それに引き換え大きな、今までなかった体験をnoteを書く中でさせていただい

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推しとの「離れかた」 ―私淑、   "Therefore I am"、そして忘却—

推しとの「離れかた」 ―私淑、 "Therefore I am"、そして忘却—

先日、芥川賞を取った宇佐見りん『推し、燃ゆ』を読んだ。

読んでいる途中、たびたび身につまされる思いに襲われた。私には、一般的にはアイドルとして見られているだろう「にじさんじ」というVirtual YouTuberの事務所を箱推ししている。この集団は、100人以上のライバーがほぼ毎日雑談やゲーム、歌などの放送をしている。そして、この集団も現代のネット環境下では、残念ながら炎上やコミ

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