悼む色は赤 「明くる朝には皆死体【前編】」
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ふと、アクルは深夜に目を醒ました。鈍い頭痛がする。窓の外で雨の降りしきる音が聞こえている。このところ夏の長雨が続いていた。クーラーの動作音が静かに響いている。ぼんやりとした視界にテレビやDVDプレーヤーの電源を繋いだ延長コードから飛ぶタップの光が間接照明のように色を付けている。ズキンズキンと脳の中で血流が暴れ回っている。アクルは舌打ちをして、ベッドの枕元に置いてあるはずのスマートフォンを手探りで探した。指先に触れた