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日記

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柳流水の日記です。
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2022年1月の記事一覧

【日記】ギター

 昨日の日記に書いたが、仕事が終わって嫁と合流して、その足で楽器屋に行って、半ば衝動的に、半ば頭の中で計画したうえで、アコースティックギターを買った。ヤイリという。不思議な語感だ。日本でギターを買う際に、四強みたいなものがあるとしたら、その一つに入るであろうものであるらしい。今まで、何にも知ったり、調べたりしてこなかった、ギターについては。昔は、ギターとピアノは二大嫌いな楽器に入っていた。かんたん

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【日記】カクテル

 はじめて家でカクテルを作った。いや、初めてではなく、前に一回だけ、何か作った覚えがあるが、一年くらい前のことで、それきり手を付けていなかった。しかし、この一回やってみてやめているというのは、案外大事なことかもしれない、なんせ例えば毎日続けていることだとかは、一日のうち十分程度だとしても、人を変化させてしまうには十分で、その分人生に対するウエイトが大きいということであり、何かをやり始めたばかりで、

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【日記】昨日の続き

 その池はかなり広く、端から端が見渡せないほどで、水平線の奥にいくつかの山並みが、どんどん白く色の抜けたきれいなレイヤーの重なりのように見えた。人工池と言うが、地形を作ったのは人間なのかもしれないが、おそらく作ったとたんに自然が嵌入しており、池の周囲には煙のように見える枯れ枝が広がっているし、汀の黄色い礫の上には二羽、白鳥か鷺のような真っ白の鳥がいた。これらのものに人工、と名が付いているのは不思議

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【日記】昨日のことを思い出す

 また、職場が忙しくなって、本を読むだの感想を書くだの、文章を書くだのの余裕がなくなってきた。
 いつまでも、こんな言い訳を続けていても仕方ないのだが、忙しいものは仕方ない。
 昨日も、休みだったにもかかわらず、あれをやった、これをやったという記憶がない。
 昨日は、休みだっただろうか。
 昨日は、朝九時頃に起きた。いつもの朝食を作るルーチンや、洗濯物などを終わらせて、ゆっくり読書していた、確か、

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【日記】カイジ

 カイジを最近よく見ている。漫画は読んでいない。アニメで見ている。友人に、賭け事が好きな人がいる。その人は哲学として賭博をしているような感じで、他の生き方を受け付けないような感じだった。
 カイジを見ていると、賭け事の本質を感じるというよりは、人情話を賭け事の形で展開している、というような感じがある。しかし、これは漫画では違うのだろうか、アニメになるにあたって、元も子もない結論のようなものが削れた

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【日記】眠い

 友人と音楽の話をしたら、存外に盛り上がった。今まで、その人が音楽をよく聞く方だというのは知っていたし、それほど趣味がずれているとかいうわけでもないのに、なぜか互いに音楽の話をしたことは、ほとんどなかった。普通に、互いにおすすめの曲を紹介しあうということをして、新しい発見があった。今まで話していなかったのはどういったわけだろう、と思わないでもないが、友人関係とはそんなものかもしれない。
 今日は、

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【日記】自分の体調についてわかるか?

 コロナ禍において、誰しもが気づいたのではないかと思うが、自分の体調について、自分で悪いとか、良いとか判断することがどれだけ難しいかということを、改めて知らされた。
 これは、文学と医療、どちらにも関わってくる話だが、どちらにしても真実であると、僕は思う。
 別に大した話でもないので簡単にいえば、それは自己参照というものの難しさである。自分で自分のことを判断する、そんな、それ以上自明なものはないだ

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【日記】まとまらない創作についての空想

 世の中がいろいろ動いている。仕事も忙しい中で、文学とか、思想とか、抽象的なことを考える余裕がないというか、こんなこと考えてていいんだろうかという気が、どうしてもしてくる。
 勇気をもって、「こんなことを考えていていいんだ」と言える人も、いるらしい、尊敬している人は、そういう態度を取っているが、自分がそうし切れないのが、なんとももどかしい。

 小さい箱庭みたいなもの、テラリウムとか、ミニチュアと

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【日記】平家物語

 これも嫁と見たのだが、アニメの『平家物語』が、先ごろテレビ放映とか各種動画配信サイトで配信開始とかしていたので、見てみた。お恥ずかしながら、なのか、原典としての平家物語は、教科書で出て来た以外では、ほとんど読んだことがなく、歴史との兼ね合いや成立史、おぼろげながらもどういう筋書きなのかもほとんど知らなかった。「ひょうふっと」だったか、誰かが海上にある扇子を狙って矢を放った際の擬音しか、記憶にない

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【日記】パプリカ

 筒井康隆原作のアニメ「パプリカ」が、地上波初放送だそうだ。あの妄想的なぐちゃぐちゃを、よく地上波で放送しようと思ったな、けっこうエロいシーンもあった気がする、主人公の女のオルターエゴだか何かが、皮膚をめくるように胸元から引き裂かれるというシーン、それから、最後の方で、悪役の若い男と年寄りが、ベッドで同衾しているというシーンもあった、そこまでして、それを流して、今の精神構造に響くところがあるだろう

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【日記】ノーライフキング

 もう一月も後半に差し掛かり、ということはこれを二十四回繰り返せばもう一年が来てしまうということで一年の長さを早々に感じてしまい、もう年末が来たかのような感じすらしている。
 去年は、ガジェットを買い過ぎた年だったといえる。それぞれのジャンルで、もう充分性能のいいものを揃えてしまったので、買う余地がないほどだ。今年は、それらをちゃんと使い込んで、生産性のある年にしなければならない。

 職場で、珍

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【日記】再コロナ

 コロナが再び流行り始めたと情報があらゆる方向から入ってくると、とたんに多少の咳や喉の痛みなどが気になってきて、神経が過敏なことだと呆れる。
 もう何度目かわからない感染者の上昇傾向だが、今までと違うのはゼロから数千に増えるまでの時間が過去最高の速さであること、そして、その割に周囲の人の警戒心というのか、世の中がそれに対応しているという感じがぜんぜんないことだ。
 ワクチンを打ったから感染者が減っ

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【日記】印刷して葬り去る

 保坂和志が、小島信夫の『寓話』を個人出版した時だったか、他の機会だったか忘れたが、書かれたものを本としてまとめるという行為は、どこか、亡くなった人を葬る儀式とか、思い出を焼くといった行為に似ている、という話をしていて、そんなにいいものではないかもしれないが、自分も去年の日記を一つの本の形に製本してまとめる、ということを先ほど完遂して、なんとなく、去年という未知の塊が、ちゃんと形をもって骨壺のよう

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【日記】いろんな考えを

 いろんな考えをする人がいる。
 自然科学と、社会科学と、人文科学で、それぞれ表現は違うだろうが、同じことを言っているのではないか、とふと思った。
 だとすると、その統合的概念である、いろんな考えをする人がいる、というものは、それぞれの展開形よりも、価値のあるものなのだろうか。
 科学の、大統一理論に似ているかもしれない。星をスイングバイする経路を考えている時に、あまり、弱い力だとか、強い力だとか

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