【日記】まとまらない創作についての空想

 世の中がいろいろ動いている。仕事も忙しい中で、文学とか、思想とか、抽象的なことを考える余裕がないというか、こんなこと考えてていいんだろうかという気が、どうしてもしてくる。
 勇気をもって、「こんなことを考えていていいんだ」と言える人も、いるらしい、尊敬している人は、そういう態度を取っているが、自分がそうし切れないのが、なんとももどかしい。

 小さい箱庭みたいなもの、テラリウムとか、ミニチュアとか、そういうものを作る人にあこがれる。
 昔にも、そういう嗜好はあったようで、架空の間取り図を書いて頭の中でイメージしたり、厚紙を使って模型のようなものを作ろうとして失敗したりしていたのだが、立体的なものを構築するのは独特のノウハウが要るので挫折していた。
 しかし今なら、ある程度出来合いのものが多いし、もとよりちゃんとしたものを作らず、自分の文章のように、奇怪ではあるがそれとして価値があるのかもしれない、あるいはなくても個人的にやっていて楽しいという具合もわかってきたので、今改めて何か始めてみるというのも面白いかもしれない。

 他人の写真を、じっくり見る必要がある、と思った。
 そんな単純なことでもないが、リチャード・パワーズの「三人の農夫」か何とかという小説は、同題の写真からのインスピレーションで、あれだけの長い作品が書かれた。
 あるいは、デビッド・リンチの映画を見て、何か脈絡ない映像が、塊としてあったとしても、なにか面白みが出てくるのではないか、という気がしている。

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