POYAPPI

あのね、それとね、────── ♥︎Instagram→ http://www.instagram.com/poyappi_film ♣︎portfolio→ https://www.poyappi.com/ ✜base→ https://poyappi.theshop.jp/

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「リリー、(中略)どこかわからないけど帰りたいよ、きっと迷子になったんだ」

村上龍の処女作『限りなく透明に近いブルー』を読んだ。 主人公のリュウが身近になってしまった退廃的な日常をただ眺めるという内容である。 21の頃、この本を「面白いよ」と勧めてくるのは、決まってマッチングアプリをやっていたり遊んでそうな男だった。 今なら分かる、この本の題名である『限りなく透明に近いブルー』は彼らにとっても救いの色だったのだろうと。 ドラッグとセックスと呻き声の音が永遠に聞こえるこの本は最初は(その世界を知らない私たちは)うんざりする所もあるかもしれない、

    • 次やったら殴る

      彼氏に「人に舐められすぎてない?」といわれた。 振り返りたくないけど振り返ったら、 確かに舐められている。 幼稚園の頃 泥団子を作ったり花の蜜吸うだけの平等な分際なのに、なぜか、年長さんの頃ハブられていた。 次やったら殴る。 私はひたすら絵を描いていた。 保育園の頃 苗字が珍しいのでからかわれて、ハブられていた。 次やったら殴る。 私はひたすら無視して塗り絵してた。 そしたら体操の時間に遅れた。 小学校の頃 ずっと絵を描いていた。 人と喋ると「よくわかんないけどおも

      • 人生がおわらない

        死ぬのをやめた。 人生意外と長かった。 10代で「25までに死のう」と考えていた。 私は来年で25歳になります。 生きるのなら20代後半には成功した人間でいたいなと思っていた。 「努力してきました」就活で散々言ったセリフは 他人に「努力してきたとか、言い訳しない方がいいよ、結果が伴ってないから採算つかないよ」 といわれた。 今、卒業論文を書いています。 今まで2年以上かけて研究してきた鬱と自殺についての集大成。 2年前、これを作るまでは死ねない、これを作ったら

        • F3と、私と、写真 論(1)

          私は被写体頼りの写真家が嫌いです。 あいつらは顔がいいだとかスタイルがどうだとかで被写体選んで撮ってるでしょ。 花とか添えちゃって。 しょーもな。 その奥になんにも見えてこない。その人の性格とか筋とか軸とか、そういうの、見つけらんないの?あたしは違う。 そう思ってました。 人間、それぞれ魅力があって、それを引き出して伝えるのがポートレートの本質なんじゃないかって思ってます。それに写真家自身の美的エッセンスを加えて。 光が重要だっていいますよね。それはそうですよ。それも

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        「リリー、(中略)どこかわからないけど帰りたいよ、きっと迷子になったんだ」

          いつかの「久しぶり」まで

          きっと25を超えたらもう切なさで泣くことなんてなくなる。 悠々と過ぎていく景色に身を任せて、 「あのころは良かったね」 なんて 目も合わさずにいうんだろう。 その時僕は限りなく透明で ただ少しの青を携えた大人になっているんだ。 青春を永遠にしたいから 言葉にしていたのだと知った。 でも僕は、 ただ僕は、 あの夏から僕は あの日の虜になってしまったんだ。 あれと、あれと、あれと、あれと、 あれも 舌に残って離れない。 2人の体温の代わりに吸った煙草は妙な味が

          いつかの「久しぶり」まで

          三角形が割れた瞬間、僕は四角になって

          朝起きたら頭の中で音楽がかかっていることがある。夢のバックグラウンドでかかっていたのだろうか。夢の中では気づかなかった、現実でよく聞いた音楽が起きた瞬間エンドロールみたいに流れ出すんだ。僕はさっきの血まみれの夢の鉄臭さを拭いとるために煙草に火をつける。パイプ椅子に座って揺れる煙を眺めている。こんな朝が来るなら昨夜も起きていればよかった。 僕は睡眠薬と精神薬と一緒に夢を見続けている。見ない日の方が少ない。そんな日を数年も続けている。 初めの方は僕なんか夢に閉じ込められてしま

          三角形が割れた瞬間、僕は四角になって

          アニメを起用したミュージックビデオはなぜ流行っているか―ヒップホップとアニメの相関性からー

          1.はじめに 昨今、アニメを起用したミュージックビデオが増えている。これはアニメ・ミュージック・ビデオ(AMVと略される)と呼ばれる。それは日本のフィールドだけではなく海外を含めてだ。最近でいうとレトロブームがその一環である。昭和の歌謡曲がTikTokを中心に海外から逆輸入されたように昨年の下半期以降は日本でも流行りだした。おかげで今や自分ら2000年前後生まれ世代がその親の世代で流行った曲をよく知っている。それは親の影響もあるだろうが、その影響が共通認識かのように広まり音

          アニメを起用したミュージックビデオはなぜ流行っているか―ヒップホップとアニメの相関性からー

          あんたも結局アイツとなんにも変わらないんだね

          花瓶の花が枯れている あの時一緒に買った花 もう茶ばんでいた 「ねえ、これかわいいな」 「買って帰ろうか」 2人で歩いた線路沿い、 片手に、カスミソウ。 『永遠の愛』 本当はどうでも良かったの、 口実でしか無かった 握った左手の方が大事だった 歩く歩幅を合わせてくれるところとか 首元のほくろとか そんなことばかり覚えて眠りについた それはだんだんと 長いようで短かったように思う 花が散っていくや否や せめてこの花があるまでは ずっと一緒に居れる

          あんたも結局アイツとなんにも変わらないんだね

          私は実は寂しがり屋だった

          ずっとひとり遊びが得意だった。お絵描き、音楽、映画、ネットサーフィン、写真、ギター、本、漫画。私には趣味が沢山ある。それが私にとっての遊び相手だった。小学校の頃から昼休みは1人で絵を描いて過ごした。たまに世辞を話しかけてくれる子を尻目にひたすら描き続けていた。別に固定の友達がいなくても良かった。飽きたら図書館、学校探検。それは中学になっても高校になっても大学になってもほとんど変わらなかった。友達はいるけどベタベタした付き合いは得意じゃない。大学2年のある日、仲の良い友人が「誰

          私は実は寂しがり屋だった

          隣の芝生はエメラルドグリーン

          隣の芝生は青いのか?という友人のファッションショーがあった。 私は「隣の芝生はエメラルドグリーン」だと思っている。 よく母親に言われた。「そんなに人と比べなくていいのよ。隣の芝生は青いもんよ。」 いや、隣の芝生はエメラルドグリーンだよ。 それくらい輝いて見える。 雨が降った次の晴れた日、 情けない自分はたまたま道にできた泥の水溜まりで、隣の芝生は雨水を滴らせてキラキラと輝いているのだ。 新緑の緑はエメラルド。生き生きとして未来へと背を伸ばすように今日もシャキシャキ

          隣の芝生はエメラルドグリーン

          2024年、今年も顔が悪い

          あけましておめでとうございます 今年の抱負は、『健康』です 「君はまず健康になりなさいよ。身体が健康にならないと心も健康にならないからね。」 と先輩に言われまして、それで抱負が『健康』になりました。先輩ありがとう。これからもよろしくナス。 今年の裏テーマは努力!未来!a beautiful star!です。そろそろ自分の未来?現実?が明るくなってくれ。うつ病だから無理か。がはは。 ヤニ切れと一緒に来る薬切れは最悪です。今。 今年は初夢が悪夢でした。地震を暗示していたの

          2024年、今年も顔が悪い

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          今年を締めくくるということ。 大晦日。 締めくくるなんて立派な言葉はこの大晦日に似合わない。私は人生においてはただ一日に過ぎないこの一日に意味を持たせることの、緊張感や今年も終わってしまうことの安心感を噛み締めています。 2023年、精神科医との入院破談から始まり、親との決別、新たな主治医を探して三千里、救急車で2回運ばれ、精神病棟入院後、映画制作開始、人間関係のもつれ等を起こし、また多大な迷惑を人様にお掛けして、1年8ヶ月交際した恋人との別れ、2ndzine発行、自殺未

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          街中の喧騒と

          2023.12.25 街は恋人たちでごった返して、 喧騒に息を潜めるようにヘッドホンを付けた。 向かいに座っているあの人は誰かのもとに帰る途中か、電車に揺られながらそれとなくケーキを大切に抱いている。 車窓に都会のイルミネーションと呆気ない顔をした私が過ぎていく ああ今年も私は辿り着けなかった あなたの所へ向かう列車はとうに別れて私の車両を抜いて行った くやしいな 渡すはずだったプレゼントがカバンの中で揺れて 泣きそうな私だけが煙草の匂いと一緒に残ってしまった

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          初めての景色たちが、走馬灯のように流れていく

          その夜、夢を見た それとなく職員室に寄った。彼を一目見たくて、見ていないふりをして学校を出た。 校舎の窓際の帰り道、わざとゆっくり歩いて、まだ校舎が続いている頃、友人に、 「あ、そういえばシロクマ(私)ってさ、先生と付き合ってるん?」 「え、あ、、うん、えっと、かn……」 「望月先生でしょ?」 「え、うん。そうそう。」 彼の本当の苗字を言いかけて遮られた、 望月先生、 先生は偽名を使ってた。私だけが、先生の本当の名前を知っているんだ。 先生の横顔を校舎の窓から遠

          初めての景色たちが、走馬灯のように流れていく

          手紙について

          手紙を書くのが好きです。 あたしの等身大が 伝わる気がして。 伝えられない言葉の靄も 文字といっしよに流れて あなたに辿り着けるように。 丁寧に 丁寧に 一つ一つ文字を書いていくのが 心を整理して落ち着いたフリをしているのが 落ち着くんです 手紙を書く人なんて今頃少なくなっちゃったんだろーなって思います メッセージなんて簡単に遅れちゃうし 「あけおめ」だって最近はLINEだし 電話かけたら生の声が聞ける でも手書きでしか出せない筆跡の滲みが あ

          手紙について

          (恋)人A。

          (08.09:この感情もまたいずれ忘れてしまうのだろうかと、恋の終焉を考える。) 夏の煙に巻かれて これは恋か 想い返す頃にはもう手遅れで 私は喫茶店で途方に暮れていた もう少し早く出逢えばよかった もう少し早く出逢っていれば もし君がもう少し早くに もしあの時すれ違っていれば 理想だったのかもしれない あたしたちは今2人きりになれない2人ぽっちだ 1人と1人が隣にいて、偶然2人になっているだけの2人ぽっち 緩やかな傾斜で日が落ちていく。 空が青い

          (恋)人A。