マガジンのカバー画像

アート × アパレル・ビジネス

35
アートとファッション・アパレル・ビジネスの関係性について探る。
運営しているクリエイター

記事一覧

AIに仕事が奪われる

AIに仕事が奪われる

大胆なタイトル、AIに限らず技術革新によって必要なくなった仕事は山ほどあるはず。また、技術革新によらず、生活環境や習慣の変化によっても無くなっていく仕事は多くある。近年は、そうしたシフトが急激に起こっていることが、ゆがみを生じさせているのかもしれない。

AIモデルでアパレル商材撮影を行うサービスのニュースを見た。

アパレルのECでモデル手配が便利だからという理由で、山奥にあった配送センターを都

もっとみる
シルクについてのメモ

シルクについてのメモ

ファッション通信でシルク特集があった

化学繊維はシルクを目指して作られた、そんな話をアパレルのお客様から聞いた。天然素材と人工素材、ナチュラル派など、いろいろな考え方があると思うが、シルクの艶は人を惹きつける魅力があるのでしょう。

DIORのショー、そこで提示されたドレスはシルクがベースだった。見事な刺繍で彩られた会場はインドの工房の職人と共に作られた。

絹の発祥は4600年頃前の中国、そこ

もっとみる
人工自然

人工自然

WIREDの記事、スペキュラティブ・デザインの川崎和也氏によるテキスト

彼が主宰するワークショップに参加したことがあり、WWFFの機械と衣服を聴講したことがある。

この後も書籍出版のトークイベントなどに通った。そろそろ、リアルイベントも頻繁に行われるようになるだろうか。

ジェームズ・グレアム・バラードの短編集の参照から記事が始まる。着る人の感情によって自律的に形状を変化させる衣服、従来の生地

もっとみる
バーチャルとリアルの往復 ファッション・デザインの場合

バーチャルとリアルの往復 ファッション・デザインの場合

リアルとバーチャルあるいはデジタルは境界が溶けてハイブリッドになっていく。そのうち区別することに意味がなくなって融合していくだろうけど、デバイス次第だと考えている。

Wiredの有料記事、フリーランスライターのロザリンド・ジャナの記事、ファッション、アート、カルチャーを専門にしている。

デジタルでアイデアを練り、実際の服作りにあたっては3Dプリンタや樹脂を使って素材を作る。しかも生分解性を備え

もっとみる
アート | ビジネス思考

アート | ビジネス思考

社会人向け大学院に通い始めた当初は仕事に関連付けようとは思っていなかった。MFA(Master of Fine Arts)が取得できればいいだろう、それくらいに考えていた。このあたりのことについては、次のnoteにまとめた。

ところが、最近は現代アートの研究(修士論文の執筆経験)が仕事に役立っていると感じる。直接的ではないにしろ、アートを言葉で説明するということがビジネススキルと密接に関連してい

もっとみる
フィル・ナイト 『SHOE DOG』 読書メモ

フィル・ナイト 『SHOE DOG』 読書メモ

ナイキと日本は深い関係がある。このことを知っている人はどれだけ居るだろうか。本書はナイキの創業者、フィル・ナイトの自伝。数年前からオニツカタイガーがリバイバルしているが、リバイバル前のタイガーをアメリカで売りまくっていた話、多少物語に冗長さがあるけれど、大量の日記から本書を綴っているものと思われる。いわゆる創業者の立身出世本。ページの下に西暦が書かれていて、当時がどんな様子だったか知ることができる

もっとみる
ナン・ゴールディン以降のファッションイメージ
            The Fashion Image after Nan Goldin

ナン・ゴールディン以降のファッションイメージ The Fashion Image after Nan Goldin

ナン・ゴールディン、ミステリアスなイメージと、なんだかこちらを見透かされているかのような緊張感がある。 

apertureのナン・ゴールディンのテキスト

ファッション写真というジャンルがある。主に雑誌やブランドのカタログに掲載するため、もしくは広告表現の写真として、スタイルを重視する画作りが行われていた。ECが主流になってからはファッション写真の在り方が変わってきたと考える。雑誌を見て、店頭に

もっとみる
NFT市場の予想 Jefferies Sees the NFT Market Reaching More Than $80B in Value by 2025

NFT市場の予想 Jefferies Sees the NFT Market Reaching More Than $80B in Value by 2025

JefferiesのNFTマーケットの予想、ちょっと前のニュース記事だけど、強気の予想が出ていたので、メモとして残しておきたい。

2025年にNFTマーケットの大きさが、800億USドルに到達するという。あと3年後、そしてNFTと呼んでいるため、ゲームアイテムや野球カードやファッションアイテムも含めたNFTとして取引されるモノを全て包括していると考える。2022年の予想は350億USドル。今後5

もっとみる
ブランド・マーケティングとNFT

ブランド・マーケティングとNFT

NFTマーケットプレイスのbitskiとストリートウェアブランドのpleasuresのコラボの記事を見かけた。そこからブランドが、NFTとどう付き合うのか。単純にデジタル・アパレルを販売するだけでなく、顧客獲得、ロイヤリティの醸成、ブランド露出などを解説するBoFの(有料)記事。

冒頭のNFTマーケットプレイスとブランドのコラボは、このプレスリリースに基づくものと思われる。

Bitskiのサイ

もっとみる
衣・食植・住展 鑑賞メモ

衣・食植・住展 鑑賞メモ

表参道GYREの『衣・食植・住展』を見に行った。これはアートの展覧会ではなく、古来から日本に存在していた古代布をテーマにしている。主たる展示はヘンプであり、日本語では大麻と書く。おおぬさと読む。

3,4か月で2メートルを超える植物、それを収穫し、繊維を糸にして布にする。古くから神事にも用いられていた。

薬物として規制されないのか?という疑問が沸くが、ヘンプはほとんど麻薬成分がない。ほとんどと言

もっとみる
「Gucci Garden Archetypes」鑑賞メモ

「Gucci Garden Archetypes」鑑賞メモ

6年間の広告表現の集約する展覧会、天王洲で10月末まで完全予約制で開催されていた。フィレンツェに見に行きたいなと思ってたが、無理だろう。そんな風に考えていたから天王洲で見られるのは、とてもラッキーだった。

https://www.gucci.com/jp/ja/st/stories/inspirations-and-codes/article/gucci-garden-archetypes

もっとみる
楽天グループもNFTプラットフォームを展開(予定)

楽天グループもNFTプラットフォームを展開(予定)

楽天がNFTマーケットプレイスに参入することが各社から報道されていた。おおむね同じような内容であり、プレスリリースを記事にしたと推測する。

楽天グループのプレスリリース

8/30に楽天が発表、2022年の春にNFTを取引できるマーケットプ

スマートウォッチ競走、マリオとタグホイヤーとアイコンとしてのキャラクター

スマートウォッチ競走、マリオとタグホイヤーとアイコンとしてのキャラクター

スマートウォッチのシェアは圧倒的にApple Watchが握っているらしい。2016年頃からフィットネスとテックの市場創出が始まったけれど、現状はAppleの一人勝ちの状況だという。

相当な勢いのあったアンダーアーマーのフィットネスアプリとウェアラブルデバイスの事業は失敗と言っていいように思う。これは自社ブランドとターゲットにおけるポジショニングの失敗だろうか。

サムソン、Googleは、この

もっとみる
Gagosian Quarterly「Fashion and Art:Delphine Arnault」メモ

Gagosian Quarterly「Fashion and Art:Delphine Arnault」メモ

LVMH が何か新しいことを発表すると、ケリングは違った新しいことを発表する。そうした企業の競争、切磋琢磨は世界を豊かにし、消費者にメリットをもたらすとされている。だから独占が法律によって禁止されている。これはファッション企業に限った話ではない。

Facebookを解体するべきという意見は、大量のユーザーを抱えるFacebook、Instagram、WhatsApp を持ち、SNS とりわけデジ

もっとみる