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読書日記

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読み終えた本の備忘録ならびにアクションアイテムを書き留めた記事たち。
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記事一覧

「機を見るに敏」を心がける

「機を見るに敏」を心がける

ベストセラー作家の川上徹也さんが
お書きになった『江戸式マーケ』と
いう本を紹介したことがあります。

江戸時代に活躍した実在の人物を、
マーケティングの視点から読み解く
という、非常にユニークな視点の
面白い本でした。

ドラッカーが、マーケターの元祖は
三井高利だと言っていたくらい、
江戸時代の商人はマーケティングに
長けていたのです。

その『江戸式マーケ』が、この度
文庫版になって本日発売

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「豊かな資本主義」を考える

「豊かな資本主義」を考える

先日、ブルネロ・クチネリの
『人間主義的経営』という本を
ご紹介しました。

この記事の中で触れた通り、
訳者の岩崎春夫さんもご参加される
読書会に参加するために、
予習をしておく必要があったのが
本を買ったきっかけです。

先日、その読書会に参加してきました。
主催は、音声メディアコンテンツを
提供しているVOOXというメディア。

参加者は総勢15名ほどでしたが、
皆さんやはり知的好奇心旺盛な

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『人類はどこで間違えたのか』

『人類はどこで間違えたのか』

なかなか挑発的なタイトルですよね。
これは、最近読んだ書籍のタイトル
でして、JT生命誌研究館名誉館長の
中村桂子さんが書かれた本です。

日曜日の読書会で読み進めている
『サピエンス全史』とテーマがかぶり、
ビジネスブックマラソンの土井さんが
その視点・視野に関してかなり高く評価
されていたのを目にしたため、入手した
一冊でした。

人類の歴史を、非常にマクロな視点で
振り返っている点が『サピエ

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続『会社員のためのLinkedInの教科書』を読んでみませんか?

続『会社員のためのLinkedInの教科書』を読んでみませんか?

先日ご紹介した、真柄敏也さんの著書
『会社員のためのLinkedInの教科書』が、
見事にAmazonのKindleで「総合No.1」に
輝きました。

しかも「21冠獲得」とある通り、
相当多くの方々がダウンロードして
くださった模様です。

11月13日の15時まで、無料ダウンロード
可能ですので、ご興味を持たれた方は
是非お急ぎください。

私も早速ダウンロードして、Kindleで
拝読しま

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ブルネロ・クチネリの『人間主義的経営』

ブルネロ・クチネリの『人間主義的経営』

「ブルネロ・クチネリ」という
ラグジュアリーブランドのことは
ご存知でしょうか?

イタリア発のブランドで、比較的浅い
歴史ながら、その成長力と独創性で
注目を浴びています。

上記オンラインブティックを見て
いただけば分かる通り、普通の人には
とても買える価格帯ではありません。

シャツにせよ、パンツにせよ、
20万円が最低ライン。
セーターやジャケットともなると、
50万円~100万円という価

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「貪瞋痴」読めますか?

「貪瞋痴」読めますか?

先般、『京セラフィロソフィ』の
読書勉強会が始まったことについて
書きました。

先週、既に2回目の会が行われまして、
「稲盛節」に目一杯浸ることのできる
有り難い時間を過ごしています。

1回目に続き2回目の輪読範囲も
割とスピリチュアルな内容が多く、
節のタイトル通り「心を高める」と
いう言葉や考え方が大事なのだという
ことに多くの時間が割かれました。

稲盛さんご自身、実は得度している、

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文明は人間を幸福にしたのか

文明は人間を幸福にしたのか

日曜日の朝に参加している読書会で
『サピエンス全史』を読んでいます。

かなり終わりに近付いており、
全20章あるうちの第19章を
読み進めているところ。
その第19章のタイトルが
「文明は人間を幸福にしたのか」
でして、本記事のタイトルに引用
させてもらいました。

ここまで読み進めて来て、
従来の人間観、文明観、歴史観を
良い意味で揺さぶってくれる
「名著」だと思うわけですが、
そのクライマッ

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異端であれ!

異端であれ!

今年の1月に、屋外広告に関して記事を
書いたことがありました。

前後編に記事を分けてアップしましたが、
ここでご紹介した、効果的な屋外広告
ポスターの原則というものが9つほど
あります。
以下に引用しておきましょう。

詳細説明は上記の記事に譲るとして、
これらの原則、特に1、2、5、6、7
あたりを見事に踏まえた屋外広告で、
ビジネスにて大成功を収めている方が
いらっしゃいます。

そう、冒頭

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京セラフィロソフィに学ぶ

京セラフィロソフィに学ぶ

かつては「門外不出」と言われた、
京セラ社内で故・稲盛和夫さんが
語り継いできた「フィロソフィ」が、
今では一般の書物として販売されて
います。

この本を使って行う読書勉強会に、
今週の月曜日から参加しました。

読書勉強会を仕事の中心に据えて
独立起業した、人生の先輩であり
友人でもある松木憲一さんが主宰の
「未来輪読クラブ」においては、
オンラインで集った参加者で
本を輪読し、そこから得た学

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過保護に育ったモモ

過保護に育ったモモ

五回目となる、竹下大学さんの新著
『日本の果物はすごい』のご紹介。
マーケティング的に興味深い話を
ピックアップして紹介するシリーズ、
そろそろ最後にしようかと思って
おります。

今日は、第6章の「モモ」について
見ていきましょう。

モモと聞いてサッと思い浮かべる
あの大きくて丸い果物は、実は
ここ200年くらいの浅い歴史しか
ないということ、ご存知の方は
いらっしゃるのでしょうか?

勝手な

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地味だが日本にとって欠かせない果物

地味だが日本にとって欠かせない果物

四回目となる、竹下大学さんの新著
『日本の果物はすごい』のご紹介。
マーケティング的に興味深い話を
ピックアップして紹介するシリーズ、
今回は第2章のカキについて取り上げて
みたいと思います。

第2章の副題が、

とあるのですが、その理由が本書の
中で詳らかにされています。

実は渋柿の歴史が圧倒的に長く、
甘柿の歴史は新しいこと、
渋柿を干柿にすることで糖度が
60%にものぼり、甘柿を干柿に

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名著『ビジネスを育てる』復刊

名著『ビジネスを育てる』復刊

『パーミション・マーケティング』
という名著をご存知でしょうか?

従来のマス・マーケティングのように、
一方的に広告を届ける手法でなく、
消費者からの「パーミション(許可)」を
得ることを前提に、情報を提供して信頼
関係を築き、継続的に関係を築いていく
マーケティング手法を指します。

この本を翻訳されたのが、阪本啓一さん。

多数の訳書を手掛けつつ、
ご自身の著書も多数出されている
著者であり

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日本人はイチゴが一番好き!?

日本人はイチゴが一番好き!?

今日も引き続き、竹下大学さんの新著
『日本の果物はすごい』から、
マーケティング的に興味深い話を
ピックアップして紹介させてください。

第4章のテーマが、冒頭の写真にある
「イチゴ」です。

『日本の果物はすごい』に出てくる
からには、イチゴは「果物」である
べきですが、実は農林水産省の基準に
よると、イチゴは「野菜」だという
話が有名ですよね。

ただ、イチゴを取り扱っているどの
デパートやス

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品質の良いものが勝つとは限らない

品質の良いものが勝つとは限らない

先日ご紹介した、竹下大学さんの新著
『日本の果物はすごい』から、
マーケティング的に興味深い話を
ピックアップして紹介させてください。

今日は、第3章「ブドウ」の話から
取り上げてみました。

サントリーの「赤玉ポートワイン」
というのはご存知でしょうか?
原産地呼称の規制に伴い、1973年
以降は「赤玉スイートワイン」の
名前に変わっているようです。

このサイトに紹介されている通り、
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