
人生は行き当たりばったりでもいいじゃない!クランボルツの『計画された偶発性』
人生ってなにがあるかわからないことばかりですが、「それでもいいんだよ」と『計画された偶発性』理論を説いたのは、スタンフォード大学大学院の教授クランボルツです。
『計画された偶発性』とは、「なにかを無理に決定するよりも、決定しないことのほうが、予想していなかった出来事に上手く対応できるよね。」という理論でキャリアコンサルタント試験にもよく出題されます。
今回は、人生は行き当たりばったりでもいいと唱えたクランボルツの『計画された偶発性』について紹介していきます。
クランボルツとは?
クランボルツは、スタンフォード大学院の教授で教育心理学者です。
キャリア論を専門としており、キャリアコンサルタント試験でも出てくる有名な理論家で2001年に慶応義塾大学で講演をしたことがあります。
有名な理論では、「キャリア意思決定に影響を与える4要因」と『計画された偶発性』があります。
「キャリア意思決定に影響を与える4要因」
クランボルツは、「職業選択行動は、学習の結果であって、過去に起こった出来事と将来起こるかも知れない出来事とを、結びつけて解釈した結果である」とし、その職業選択に影響を及ぼす要因は、4つあると紹介しました。
①遺伝的特性・特別な能力
遺伝的特性は、人種・性別・身体的特徴などのことで、特別な能力とは知能知数・絶対音感などを意味します。
②環境的条件・環境的出来事
環境的条件は、個人のコントロールできない状況や出来事のことで、経済状況や雇用の機会、自然災害などを意味します。
③学習経験
学習経験は、道具的経験と連合的経験の2種類に分けられます。
個人がやってみて得られた経験=道具的経験
他人を観察することによって得られた経験=連合的経験
④課題接近スキル
課題接近スキルは、問題解決能力や精神的構えなど課題に対応していくためのスキルのことを意味します。
宿題を終わらせるために、「いつまでにやろう・どういうふうにやろう」といった工夫のことです。
上記の4つが影響しあって、人間には「信念・スキル・行動」が生まれます。
『計画された偶発性』
『計画された偶発性』とは、「なにかを無理に決定するよりも、決定しないことのほうが、予想していなかった出来事に上手く対応できるよね。」というめずらしい理論です。
ほとんどのカウンセリング理論が、相談者とカウンセラーがともに解決策を探していくのに対して、「無理しなくていいよ」という印象的な理論です。
クランボルツの『計画された偶発性』には、計画したことを絶対にしなけばならないというよりも、未来は予測や計画通りに進まないから何が起きても学習の機会にしてしまおうという考えがあります。
「人間死なない限りぜんぶかすり傷」という言葉があるように、失敗しても諦めないで学習すればいいよねという5つの教えがあります。
人生の壁を乗り切るための5つの教え
①好奇心(Curiosity):新しい学びの機会を模索すること。
②持続性(Persistence):失敗に負けずに努力し続けること。うまくいかなくてもあきらめないこと。
③楽観性(Optimism):新しい機会は実行でき達成できるものと考えること。予想していなかったことでもプラスに考えること。
④柔軟性(Flexibility):今までの信念、概念、態度などにこだわらないで、状況や時代に合わせて考えを変えていくこと。
⑤冒険心(Risk-taking):結果がどうなる分からない場合でも行動することを恐れないこと。なにごとも学習の機会として考えること。
クランボルツの理論は、相談者を放置しているのではなく「失敗や予想外の出来事はしかたないよね。また学ぼうよ。」と励ましているので、悩んでいる相談者が聞いたらうれしい理論ですよね。
実はわたしも、この記事を書く前に失敗していて悩み落ち込んでいました。
「やっぱり無理かな、向いてないよな、諦めようかな。」なんて落ち込んでいたときにちょうどクランボルツの『計画された偶発性』を学び励まされました。
直接会っても話してもいないのに、失敗を受け入れてもらったような感覚になったので、クランボルツの理論は多くの人を救っているのではないでしょうか?
できないことも失敗したことも学び続ける限り、成長のカギになるのかもしれませんね。
最後に
今回は、人生は行き当たりばったりでもいいと唱えたクランボルツの『計画された偶発性』について紹介していきます。
人生ってなにがあるかわからないことばかりですが、それでもいいんだよと『計画された偶発性』理論を説いたスタンフォード大学大学院の教授がクランボルツです。
『計画された偶発性』とは、「なにかを無理に決定するよりも、決定しないことのほうが、予想していなかった出来事に上手く対応できるよね。」というめずらしい理論です。
クランボルツの『計画された偶発性』には、計画したことを絶対にしなけばならないというよりも、未来は予測や計画通りに進まないから何が起きても学習の機会にしてしまおうという考えがあります。
壁にぶつかったときには、失敗したことも「できなかった学び」になるということを思い出してみてくださいね。
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