1999年にネットビジネスの未来を当てた男『エバンスの予言』
エバンスは、1999年に出した著書の中で「生産者と消費者の区別すら曖昧にいなっていく」と予言しました。
現在では「Eビジネスのバイブル」と呼ばれるエバンスの著書「Blown to Bits」で予言していた内容は、eBayやメルカリなどを利用して個人が個人に商品を売ることができるようになり的中しました。
今回は、1999年にネットビジネスの未来を当てた男『エバンスの予言』について紹介していきます。
ネットの未来を見抜いたフィリップ・エバンス
コンサル会社BCGのフィリップ・エバンスは、著書の中でインターネットの登場により業界も企業も機能もすべての境界があいまいになって、生産者と消費者の区別すらもなくなると主張しました。
エバンスの著書「Blown to Bits」は、1999年に発表されたものなので現在のネットビジネスのあり方を予言した内容になっています。
ちなみに1999年の日本では、iモードが登場しヤマンバと呼ばれるファッションが出現した年で「隕石の衝突で世界が滅びる」というノストラダムスの大予言に騒いでいた時代です。
ネットの発展で起きた2つの変化
エバンスは、著書の中でインターネットの登場によって起きる2つの変化について紹介しました。
リーチ:情報がどこまで届くか?
リッチネス:情報がどれだけ豊富か?
企業や個人が「深い情報」を「幅広く」発信し収集することを可能にするという内容でした。
現在では、Googleのような検索サイトで調べごとをすれば多くの問題は解決しますし、個人がSNS上で情報発信することができるようになっています。
ビジネス形態まとめ
さらにエバンスは「小さきものが力を得る」とも主張しています。
小さきものが力を得るということは、消費者でしかなかった個人がインターネットの登場で生産者として活躍する「C2C/個人間取引」を意味していました。
まずは、ビジネスに関する形態を紹介します。
①B2B(企業同士):三菱電機
B2B(BtoB)は「Business to Business」の略で、企業と企業が行う取引を指します(企業間取引)。消費者でなく、法人や事業者を対象とした商材を扱うビジネス形態です。
三菱電機は、国内総合電機業界で第3位の売上を誇ります。重電システムと産業メカトロニクスで売上の半分以上を占めるBtoB主体の企業です。
②B2C(企業から個人):Amazon・楽天
B2C(BtoC)は「Business to Customer」の略で、企業と一般消費者の取引を表します。
B2Cは消費者生活に根ざした商材を扱うため、テレビCMや広告を積極的に打ち出しているのが特徴です。知名度の高い企業の多くはB2Cに該当します。
③C2C(個人同士):ebay・メルカリ
C2C(CtoC)は「Customer to Customer」の略で、消費者が消費者にモノを売る取引形態です。
オークションサイト、フリーマーケットサイト、レビューサイトなど、オンラインサービスがC2Cに多く存在します。
とくにエバンスは、生産者と消費者の境界があいまいになると1999年に主張していたのでC2Cビジネスの誕生で予言通りになりました。
個人と個人を結んだebayの成長
エバンスの予言の通り、eBayは個人と個人を結ぶオークションサイトを拡大させました。
オンライン決済システム(ペイパル)などを取り入れて成功し、売り上げ収益は179億ドル(約1兆9,631億円)になり、世界1億5000万人以上のユーザーが参加するビジネスになりました。
ちなみにeBay創業者のピエール・オミダイアが、初めてネット上にテスト出品し購入された商品は、壊れたレーザーポインターでした。
最後に
今回は、1999年にネットビジネスの未来を当てた男『エバンスの予言』について紹介していきます。
エバンスは、1999年に出した著書の中で「生産者と消費者の区別すら曖昧にいなっていく」とC2Cビジネスの誕生を予言しました。
C2C(CtoC)ビジネスとは「Customer to Customer」の略で、消費者が消費者にモノを売る取引形態です。
「Eビジネスのバイブル」と呼ばれるエバンスの著書「Blown to Bits」で予言していた内容は、eBayやメルカリなどを利用して個人が個人に商品を売ることができるようになり的中しました。