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チャレンジ精神獲得で自己肯定感は高まる

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1回のチャレンジで諦めてしまう人の成功体験は0回。一方、失敗しても何度もチャレンジする人は、成功体験の数を確実に増やすことができます。成功体験の複数ある人と乏しい人では、当然、自…
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20)自分はダメだと諦めてしまう。そこに人生の岐路がある。

◆チャレンジ精神の獲得が自己肯定感につながった 3 リク君のように、1回のチャレンジで諦めてしまう人の成功体験は0回。 30回チャレンジした人の成功体験は10回。 成功体験の複数ある人と、乏しい人では、自己肯定感は、当然成功体験の多い人が高くなります。 リク君は、1回のチャレンジで逃げてしまうところがありましたが、漢字テストはスモールステップで、50回近い成功体験を積み上げました。 その成功体験の裏側には、合格せずに失敗したテストが積み重なっていました。でもその失敗は

19)1回の失敗で諦め逃げたら成功体験は得られない

◆チャレンジ精神の獲得が自己肯定感につながった 2 4月の当初、リク君は何もせず、ずっと座っているだけの子でした。完璧主義の傾向が強く、宿題や課題ができないと、いつも逃げてしまっていました。 別に逃げることは無いと思うのですが、完璧主義で白か黒かの二択の子の場合、宿題をやれていなければ、学校に行く、行かないの二択になってしまうのでしょう。 それは、自分自身への評価も同様で、課題ができれば、自分は良い。できなければ、自分はダメという評価に簡単に陥り、自己肯定感を育むことが難

18)人間は同じ行動をしている人を仲間として認識する

◆チャレンジ精神の獲得が自己肯定感につながった 150問テストでも、丁寧に書いて提出したリク君。 でも、合格の90点には届きませんでした。以前のリク君なら、逃げ出していたはずです。再度挑戦する気にもならなかったでしょう。 どうするかな?と思って見ていたら、彼は再テストの置いてある棚に歩いていき、再び、テストに取り組んだのです。 あの、何もやらなかったリク君が! できない問題があると逃げたり、宿題がやれていないと、家に逃げ帰っていたリクくんが諦めずに頑張っている。 ち

17)漢字テストも、いい加減な字では自分が許せない

◆完璧主義は完全あいかわらず。でも自己否定はしなくなった 2 リク君に「適当な字でもOKにしてあげる」と言いました。早く漢字テストから解放されるからリク君も喜ぶだろうと思っていました。 ところが、次の日の漢字テストもリク君は時間を掛けて丁寧に書いてきたのです。 「え~~!? ちゃんと書いてなくても合格にしてあげるよって昨日言ったよね」とリク君に言うと、「昨日のは、ちょっと書けるかなーと思って試しに書いただけだから」と、テストには丁寧に書くと決めているかのようでした。 そ

16)丸めて机の中に入れてあったテスト

◆完璧主義は完全あいかわらず。でも自己否定はしなくなった 1 リク君は、漢字10問テストに全部合格した。次の目標は漢字20問テスト。少し数が多かったですが、リク君と相談して5問ずつの合格で良いことにしました。 こちらも難なく合格。 これが学年最下位の子だろうか?と思う事が続いていきます。 残りは漢字50問テストです。これはさすがに合格は難しいだろう、、、と思って、さて、どうしようか?と考えていました。5問とか10問ずつにするかな、、、 そんなことを考えていると、「先

15)身体を動かして一生懸命取り組めば楽しくなる

◆行動することで楽しさのスイッチが入る 4 行動することで楽しさのスイッチが入る。 これでリク君は漢字10問テストをあっという間に全部合格することができました。 この頃から、彼の授業の様子が変わってきたのです。 授業で、お世話になった人に手紙を書くという単元があったのですが、手紙の周りに絵を描いたり色を塗ったりして仕上げます。 リク君は、それはもう丁寧に、細かく色を塗って素敵な手紙に仕上げていました。「この手紙を貰ったら、嬉しくなるね。」と話をすると、周りの友達も「

14)スイッチが入った瞬間

◆行動することで楽しさのスイッチが入る 3 漢字再テストで3問合格したリク君。 次の日も「リク君、漢字テスト3問作戦、今日もやろう」と声を掛けました。彼は素直に従い、3問、あっという間に合格しました。 その次の日は4問テストとなり、計10問が合格したら1枚分が終了したことになります。 10問テストは10枚もあり、3問、3問、4問でテストをしていったら、30回テストをする必要があります。 1日1回、3問のテストをするとしたら30日も掛かってしまうし、まだ漢字中テストも

13)手本通りに書ける子が勉強が苦手だなんてちょっと考えられない

◆行動することで楽しさのスイッチが入る 2 何でも逃げてしまうリク君。 リク君の心を育てるためには、漢字テストを合格するまで受けさせた方が良い。それは、自分自身の経験からの直観でした。 困ったなーと思いながら、リク君を教卓まで呼びました。 「リク君。漢字再テストを全然やってないよね。君は漢字が好きだって言っていたし、漢字練習帳だってメチャクチャ丁寧に書いてくる。こんなに上手に丁寧に書いてくる子なんて、いないよ。」 こんなことを言いながら漢字練習帳をパラパラとめくって

12)漢字再テストを強要すると、また逃げ出してしまうかもしれない。

◆行動することで楽しさのスイッチが入る 1 お母さんに宿題を協力してもらい、学校の学習では友達に協力してもらい。。。 そんなこんなで、リク君が学校を休むことはだんだん減っていきました。やはり、宿題の重荷が大きすぎだったのでしょう。行方不明になることは全くなくなりました。 6月も半ばを過ぎると、少々頭が痛い問題が生じてきました。それは漢字テストです。 このブログで度々書いていますが、私は漢字テストに力を入れています。10問の漢字小テストを10枚。20問の漢字中テストを5

11)感情が極端に走らないよう配慮を重ねていった

◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 4 お母さんに協力して頂いて、リク君から宿題という重荷は外しました。 毎朝、宿題は提出できませんでしたが、土日には、1週間分の宿題を提出するようになりました。お母さんもフルタイムで働いてみえたので、土日なら勉強をみることができたのでしょう。 やっていなかった漢字練習帳も、他の子は全て終わっていると連絡すると土日を使って全部やってきました。何ページもやってなかったのですが、ほぼ完璧な字を書いてきました。 計算プリントは相当難しかったよ

10)宿題をやらなかったボクはダメ、勉強ができないボクはダメ

◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 3 リク君のお母さんに話したこと つづき 宿題を「やる」「やらない」、勉強が「できる」「できない」両極端にブレすぎるので、彼は辛いのかもしれません。 宿題をやらなかったボクはダメ、勉強ができないボクはダメと簡単に自己否定に走ってしまうのでしょう。 宿題を忘れる子は他にもいます。今日は宿題を忘れちゃった、まっいいかーって思っている子も当然います。 宿題を朝、学校でする子もいます。でもリク君の場合は、漢字練習の完璧さから考えると、宿題

9)両極端に感情がブレすぎるので辛い

◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 2リク君は宿題が重荷になっているのかもしれない。 でもだからといって、リク君だけが宿題を提出しなくても良い状態は、クラスの他の子の目もあるなぁ、、、と思いました。 リク君にとって宿題は苦しいのでしょう。その苦しみを軽くすることが、まず必要だと思いました。 宿題が原因かもしれないとお母さんに電話をすると、お母さんは「宿題はみんなと同じにやらせて欲しい」と言われました。 その気持ちも分かります。分かるけれど、、、という思いがありました

8)学年最下位の学力。みんなと同じ宿題量は辛いのかも。

◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 1 リク君は、学校を嫌がっている。 これは困ったなーと思いました。学校に来れば、私の話はちゃんと聞くし、授業にも参加できるようになっている。行動も早くして、感情のコントロールもしようと努力している。 もちろん、授業は分からないことも多いと思うけれど、クラスの子どもは気のいい子が多く、友達に教えて貰いながら、なんとか取り組んでいると思っていたのです。 何と言っても、ものの考え方についての私の話には、いつも大きく肯いて聞いていたので、

7)さすがに学校に来たくないってことじゃないの?

◆行動は早くなった。。。でも事件が勃発 2リク君は大丈夫かもしれないな~・・・そんなことを思っていた4月の下旬、事件は起こりました。 いつものように、朝、教室に行くとリク君がいません。前年からお休みが多かった子なのですが、その日は、親御さんから連絡がありませんでした。 あれ~? お休みかなぁ~~  と思って家に電話をすると、朝、家をちゃんと出たというのです。 それから大騒動で、手の空いている教員で学校中を探したり、私はたまたま空き時間だったので、通学路を見てまわったり