記事一覧
「短歌人」2023年7月号 月詠5首
反射神経がすこぶる良い人とぶつかり先に謝られてた
画素数の高いスマホをもつ君が撮った串カツおいしかったね
駅前の違法駐車を取り締まる舞鶴警察署員のふたり
義父母らの入る予定の墓にきて「よろしくおねがいします」といのる
自衛官募集の幕は銀行の名より大きく垂れて揺れてる
以上の5首が会員2欄(P90)に掲載されています。
「短歌人」2023年6月号 月詠5首
午後一時ブルーシートに覆われた足場の中よりアラームの音
マネキンは在庫処分の店を出て荷台の縁に額をつける
号外を持つ手に伸びる手と手と手 やがて売られる3980円(サンキュッパ)にて
看護師は睾丸視触診前にカーテンそっと閉めて外へと
リビングの遅れ始めた長針の差した窓より射しこむ夕日
以上の5首が「短歌人」2023年6月号会員2欄(P79)に掲載されました。