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🌟今だけ100円🌟 不安の病気をもつ、女子休学生の頭の中は。(全文)

私、知ってるよ。精神疾患って、うつ病のことでしょ?

はじめに



はじめまして。


凪沙です。


この本を手に取って下さった皆様、ありがとうございます。


現在、私は「不安障害」という病気の療養のために、大学を休学しています。


一人暮らしのため、最低限の家事はしますが、自炊はほとんど出来ていません。


また、自宅学習はおろか、バイトも何もしていません。


それなのに、お友達と外へ遊びに出かけたり、夜遅くまで電話をしていることもしばしばあります。


世間一般的に見れば、私は「社会不適合者のただの怠け者」とでもいうべき存在でしょうか。


「社会のお荷物」とでも言うべきでしょうか。


傍から見れば、ただ甘えているだけのような私にも、実際は生きるうえで数えきれないほどの困難や障壁があったりするのです。


この本を出版した目的は、周りから理解されにくい病気の一つである「不安障害」を抱えて生きている人々のことを、健常者のみなさんに知ってほしいからです。


また、「不安障害」をもつあなたの大切なご家族やご友人をより理解する手立ての一つとして、この本を活用してみてください。


同じ精神疾患をもつ者として、みなさんのお役に立てれば幸いです。


第一章「不安障害」って、どんな病気?

一節 不安について

不安とは、だれにでも備わっている「明確な対象をもたない怖れの感情」のことを指します。


突然ですが、みなさん。


旧石器時代まで、思考をタイムスリップしてみましょう。


この時代にはマンモスが存在しており、彼らは人間よりもはるかに大きな身体を持ち、人間を襲うほどの力も兼ね備えています。


この時代の人類は、狩猟をすることで食料をまかなっていたため、狩りの標的としてマンモスのことも獲物として狙うようになります。


するとどうでしょう。


マンモスは己の身を守るために、人間に襲い掛かっていきます。




それでは、人間がマンモスと戦闘する際に必要とされるものはなんでしょうか。


槍などの武器でしょうか。


それとも、相手に立ち向かう勇気でしょうか。


私の考えは、「危機をいち早く察知して、防衛反応を起こすこと」です。


いくら準備万全の状態で立ち向かったとしても、「自身を守るための感覚」が鈍ければ、引き際を見失い、生き残ることが困難になります。


こうした「自己防衛反応」こそが、不安の正体なのです。


私たち現代人は、旧石器時代の祖先たちからの遺伝子を受け継いでいます。


環境が変わった今でも、「不安」の感情は私たちの中に根強く残っているのです。


以上が、すべての人間が「不安」という感情を持っていると言い切れる所以です。


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