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さ き
2020年7月8日 20:59
ごくごくと水を飲むと、最後に鼻からレモンの香りが抜けていく。たまごのスープからは、わずかにミルクのような優しい匂いがして、思わずほっとひと息つく。サラダにかけられたドレッシングの量は、多過ぎず、少な過ぎずの絶妙な塩梅で、野菜の味が最大限に活かされている。じゃがいもって、こんなに美味しかったんだ。ほくほくとした食感の後から、柔らかな甘さと温かさか口いっぱいに広がってきたので、静かに目を丸
2020年6月29日 11:32
何年かぶりに虫歯の治療をしてもらった。口の中に何本も細い機械を入れられて、歯がガリガリと削られる音を聴きながら、まるで道路工事のようだ、なんてことを考えていた。奥歯にできた虫歯は少し深かったようで、時折キリリと神経に触ったような鋭い不快感を覚えた。痛いときは左手を挙げて下さいと言われていたが、挙げたところで待っているのは束の間の休息でしかなく、結局全て削り取るまであの不快感から逃れることは出来
2019年2月20日 14:28
いつどうしてはじめたのかもう覚えてはいないのだけれど自分の生の感情を表出するために誰にも見せないアカウントを作って人に伝えられる程言語化出来ていないでも抑えのきかないような行き場のない強い感情を勢いでそこに打ち出していましたふと思い立って見返してみるとやっぱり訳の分からない言葉も多くて人に見られていなくて良かったなと思いましたでも辛いことを乗り越える前の自分の等身大
2019年5月1日 00:57
春はみんな浮かれ気分だ地に足のついた充実感とも違う躁状態のような気分の高揚に酔いながらもすぐそこに鬱々とした日々が待っているようでなんとなく不安になってしまうのはきっと考え過ぎのせいだけれど5月病がすぐそこなのもきっと確かだ
2019年8月15日 21:38
久しぶり!見慣れないアイコンから連絡が来るときは、大抵この書き出しから始まるものだ。小学校6年生の頃、今から10年以上も前にクラスで埋めたタイムカプセルを掘り起こす。言われてみれば、そんなことを昔したような、していなかったような。正直、あってもなくてもいいような、今の自分の人生には全く関係のないそのイベントへの誘いを、私はなぜか断らなかった。その日はちょうど仕事が休みで、10年前の自分がどんな
2019年9月20日 21:41
先週借りた映画と漫画の返却期限が迫っていた。自転車のライトを充電し忘れていたので、歩いて15分のレンタルショップまで自転車を押しながら向かう羽目になった。2階にあるTSUT◯Y◯へ行くのにエスカレーターに乗ったら、100均が目の前に現れた。吸い込まれるように入って行って、油性ペンを探す。いろんな太さや本数のペンが売られていて、こんなに種類要るのかなあと思いながら、一応5分程どれにしようか悩む。やっ
2019年9月30日 19:20
ベッドの上。カーテンの隙間から射し込んでいた陽の光が、時間とともにぼんやりと柔らかくほどけてゆく。休日のおわりを感じる夕方は、なんだか少し寂しくて不安で、何もできなくなってそのうち眠ってしまうんだ。気がつくと外はもう暗くなっていて、いつの間にかお腹もすいている。もう半日もすれば仕事に向かう時間だ。そんなことを考えながら、明日から再開される日常に向けて、心の準備を整える。ありきたりで何もない