令和6年12月 周南市議会第4回定例会 一般質問 (12月6日)
こんにちは。
周南市議会議員の 西尾 たかお です。
令和6年12月6日に行われた第4回定例会において、3回目の一般質問をさせて頂きました。
今回も一般質問でテーマとしたのは、4点です。
「介護業界における人材確保について」
「公園管理について」
「中心市街地活性化基本計画について」
「地域文化を守る教育について」
以上の質問をさせて頂きました。
今回は選挙中に掲げた政策だけでなく、地域の方からの声や働く現場の皆様からの声を少しずつ質問しております。
今回の記事でも、前回同様に通告内容と質問の経緯、質問の議事録を記載させて頂きます。
質問通告の内容
1 介護業界における人材確保について
(1) 本市における介護人材の不足状況についての認識はあるか。
(2) ケアマネジャーの現状について、以下を問う。
ア 本市での実態はどうか。
イ 関係団体と情報を共有できているか。
ウ 更新研修の費用支援については検討できないか。
2 公園管理について
(1) 公園管理の状況について、以下を問う。
ア 各種公園の管理状況についてはどうか。
イ 樹木や雑草等の環境整備において、今後新たに管理計画を定める必要性があると思うがいかがか。
(2) 「TOSOH PARK 永源山」の老朽化した施設整備についてはどうか。
3 周南市中心市街地活性化基本計画について
(1) 次期計画策定について、以下を問う。
ア 進捗状況についてはどうか。
イ 市と地元商店街等の組織との連携状況は。
ウ 「公園都市(パークタウン)周南」を掲げる中で、流動性の確保をどう考えているか。
(2) 戦後80年を迎えるに当たり、徳山駅南側整備について、どのように考えているか。
4 地域文化を守る教育について
(1) 学習指導要領における神話の位置づけについて、どのように考えているか。
(2) 地域文化である民俗芸能等の保護及び教育についての現状と考えを問う。
※動画については、下記をご確認下さい。
※通告文付きの動画は下記からご確認下さい。
介護業界における人材確保について
質問の背景
来年は、2025年問題とも言われる団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となる時期を迎えます。
介護需要のピークについては、2040年に向けて増加の一途をたどっています。
今回は特にケアマネジャーの方からのご相談をいくつかいただいたため、ケアマネジャーに特化して質問させていただきました。
以下議事録からも確認出来ますが、周南市としてはケアマネジャーを含む介護業界全体の人材確保の状況は問題ない立場ですが、足元ではケアマネジャーやホームヘルパーなど様々な方々から人材不足の声を伺っています。
しかも実態調査ができていないため、現状把握ができていないという答弁もございました。
まずは実態調査をすることが急務ですので、対応の推移を含めて継続的な課題として、これから答弁を重ねて環境を少しずつ良い方向へ変えていきたいと考えております。
本市における介護人材の不足状況についての認識はあるか
西尾 質問 ▼
まずは1件目、介護業界における人材確保について御質問いたします。
今年度から令和8年度を対象とする第9期介護保険事業計画によると、来年度は団塊の世代が全て75歳以上の後期高齢者となると示されておりまして、報道によると年間約6万3,000人程度のペースで介護人材の養成が必要になると言われております。
実際に、厚労省が今年8月に公表した介護保険事業の近況報告では、一昨年度において要支援・要介護認定者が694万人と、過去最多を更新したと発表されました。
需要が増える中で、介護人材の育成が急務であるということかと思いますが、ここで(1)の質問でございます。
本市における介護人材の不足状況について、認識はあるかお伺いできますでしょうか。
藤井 市長御答弁 ▼
介護人材の状況についての御質問にお答えいたします。
厚生労働省によれば、高齢者人口の増加に伴う介護の需要がますます高まっていくことが見込まれており、令和8年度までに新たに約25万人の介護職員が必要であると公表されております。
本市における介護ニーズについては、現時点において適切に対応できているものと考えておりますが、今後の高齢化の進展を踏まえると、介護人材の確保は重要であると認識しております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
介護人材については、非常に幅広い従事者の方に支えられていると思います。
今の答弁から本市では、ホームヘルパーさんをはじめソーシャルワーカーさん、介護士さんなど多くの職種において問題なく運営できているということだと理解しております。
ここで確認させていただきます。
現状、介護人材の不足は起きていないということでしたが、同時に人材確保の重要性に触れられていたと思います。
人材不足の危機について、今後どのくらいの見通しで考えられているのでしょうか。
もし可能であれば、2〜3年など、現状での数字感をお伺いできますでしょうか。
また、本市において根拠となるデータなどありますでしょうか。
再質問でございます。
松岡 福祉部長御答弁 ▼
まず最初にデータ、介護人材の不足のデータにつきましては、現時点では持っておりません。
もう一つの質問によりますと、何年後から不足が予想されるのかということで申し上げますと、現時点での介護人材の必要数や従事者の実態把握についての詳細というのは、先ほど申しましたがつかめていないということでございますので、根拠立てて明確にお答えするというのは、なかなか難しいという状況にはありますが、国が、先ほど公表している数値から単純にそれを本市に当てはめて計算させていただきますと、令和8年度には新たに約250人の介護人材が必要であるという推計ということになります。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
今データがなく、実態が分からないということで、現場のまとまった声が確認されていないから、実態調査もされていないと事前にも伺っておりましたが、やはり報道等から、エビデンスとしての数字がない中では、疑問を感じる点がございます。
ケアマネジャーの現状について
西尾 質問 ▼
本年4月26日と11月22日の東京新聞ウェブ版の記事において、ケアマネジャー資格受験者数の低迷と成り手の該少、従事者の高齢化が課題に挙げられております。
理由として、業務外の仕事の多さや、処遇改善加算の対象外による貸金の問題などについて、厚労省検討会で議論が重ねられている旨報道されておりました。
私も市民の方から、ケアプランを作成していただくのも難しくなっているという話を伺っております。
また私は国民民主党に所属しておりますが、更新研修の廃止について先の衆議院選挙において公約に記させていただいたものでございます。
このような状況下で、介護人材、特にケアマネジャーの獲得競争が徐々に孅烈になりつつあると感じております。
例えば、ケアマネジャーの更新研修についてなんですが、本市では費用支援等の実施はしておりませんが、近隣の岩国市などでは1万円程度の支援が実施されております。
また東京都では更新費用の4分の3が補助されており、要は自己負担4分の1だけということになっているんです。
この状況だと、都市部や隣接地に人材流出する恐れが高まってきているのではないかなと感じます。
ここで(2)の質問でございます。
先ほどの質問では介護人材の現状についてお示しされましたが、特にケアマネジャーの現状について以下を伺います。
ア、本市の実態はどうか。
イ、関係団体と情報を共有できているか。
ウ、更新研修の費用支援については検討できないか。
以上3点について、一括でお答えいただけますでしょうか。
藤井 市長御答弁 ▼
ケアマネジャーの現状についての御質問にお答えいたします。
ケアマネジャーは、介護サービスを受ける利用者のため、要介護状態の悪化防止や自立を促進するための計画であるケアプランを作成し、利用者一人一人に最適な介護サービスが提供されるようマネジメントする専門職であり、在宅介護における中心的な役割を担っておられます。
本市のケアマネジャーの人数は、周南市介護支援専門員協会によれば、約130名の会員が登録されており、現状においては、直ちに介護サービスの提供に支障を来すような状況にはないと考えております。
次に、関係団体との情報共有についてです。
本市の介護人材確保をはじめとした介護事業全般に関わる御意見を頂くため、介護支援専門員協会や介護施設などの関係団体の代表者等で構成する「周南市高齢者保健福祉推進会議」のほか、様々な協議会において情報を共有しながら意見交換を行っております。
また、在宅医療と介護を一体的に提供するため、医療・介護関係者との協働・連携を推進する「あ・うんネット周南」においても、介護支援専門員協会等の関係者に参加していただいており、課題の抽出や対応策などを協議するほか、介護業界を取り巻く情報の共有に努めております。
最後に、ケアマネジャーの更新研修費用の支援についてですが、ケアマネジャーは、公的資格として5年に1度の更新研修受講が必須となります。
山口県における更新研修に係る費用は、実務経験に応じて約3万円から6万円となっております。
引き続き介護サービスを安定的に供給するためには、ケアマネジャーだけでなく、様々な職種の介護人材確保も重要であると考えております。
そのため令和6年度から令和8年度を計画期間とする周南市高齢者プランの中で、本計画の重点項目の一つとして人材の確保及び資質の向上を掲げております。
本市といたしましても介護人材の確保に向けた取組について、国の動向を注視しつつ検討してまいります。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
今の御答弁では「直ちに必要という形ではない」ということで、お示しいただいたと思います。
ただ報道や厚労省からの話を踏まえた上で、人数以外の具体的な実態の把握がされているのか、少し疑問だと感じざるを得ないと思います。
もし把握するデータがないのであれば、今後に向けて実態調査をしなければ分からないのではないでしょうか。
業界団体からケアマネジャーの実態調査が厚労省の検討会議に提出され、今年の9月には厚労省がケアマネ不足の実態調査を始めるという報道もございました。
今、課題に挙がっている高齢化やケアプラン、業務外の仕事、更新研修などについて、平均年齢であったり、1人当たりのプラン作成数、業務外の仕事の実態、更新研修の可否についてなどは、アンケート等で調査ができる項目だと思います。
また更新研修の費用支援についてですが、検討のお答えを頂きました。
しかしながら報道のとおりであれば、非常に危機感を感じるところだと思います。もちろん介護業界全体のこともあると思います。
とはいえ、近隣市が取り組むという事象でもありますので、少しでも実施してほしいと考えますが、もし予算の関係などの面から難しい部分もあるのであれば、人材の確保という観点から、試験的に若年層に向けての対応からということも検討できると思います。
ここで再質問させていただきます。
アについて、アンケートの実態調査の必要性を感じますが、市の対応、いかがでしょうか。
イについて、アの実態調査等が行われた場合、情報共有されると理解してよろしいのでしょうか。
ウについて、現在の検討について、イメージでもいいので、どのくらいの期間でお答えを出すおつもりがあるのか。
また、予算の問題などが考えられる場合、若年層に向けての更新研修の支援を実施するなど、現実的な対応ができるのか。
以上の点についてお伺いできますでしょうか。
松岡 福祉部長御答弁 ▼
ただいま、3つの再質問を頂いたと思います。
まず、ケアマネジャーの実態調査をしてはどうかという御質問と思います。
ケアマネジャーは、在宅介護サービスを利用する方の生活を支える上で、大変重要な役割を担っていると考えております。
したがいまして、ケアマネジャーの現状につきましては、本市の実態を把握するためにも調査を行ってまいりたいと考えております。
なお調査時期につきましては、明確にお答えすることはできませんが、今後調査項目等を含め、国などの事例を参考にしながら考えてまいりたいと思います。
次に、その実態調査が行われた後の調査結果についての情報共有という質問と思いますが、先ほど市長が申しましたように、介護支援専門協議会や介護施設などの各関係団体の代表者で構成される周南市高齢者保健福祉推進会議やその他の協議会において、情報の共有は図っておりますので、そういった場においても引き続きしっかり情報を共有しながら、意見交換を通じて介護人材確保に向けた施策の検討を進めてまいりたいと考えております。
そしてもう一つ、最後に更新費用の支援についてという部分と思いますが、介護人材の確保に関する検討というのが、令和6年度から令和8年度を計画期間とする周南市高齢者プランの中で重点項目の一つとして位置づけております。
この計画期間の中において、国の動向を注視しつつ、介護人材の確保という大きな枠組みの中で検討していくということで、御理解いただけたらと思います。
そして財政的なちょっと話がございましたけど、若年層に対する更新費用の支援につきましても繰り返しにはなりますけど、介護人材の確保という大きな枠組みの中で、対象若年層に絞ることが人材の定着に効果的かどうかということも含めて、検討させていただきたいというふうに考えています。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
色々とお話をさせていただきましたが、基本的には実態調査をしていただいて、それを基に今回のプランも併せて対応されるということだと思いますので、ぜひ期待させていただきたいと思います。
やはりエビデンスとしての実態調査、将来に向けた対応と人材の確保、この案件だけではなくて多くの面で必要となっています。
ぜひ対応していただきたいと思いますし、そのためにも継続的にお伺いをさせていただきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
これで、介護業界における人材確保についての質問は終わります。
公園管理について
質問の背景
小さいお子さんをお持ちの方々から「最近、近所の公園が雑草だらけで遊べない」というご指摘をいただいています。
特に猛暑が長引いた今年は、雑草は育ち蚊も発生しているということで、切実な課題となっています。
周南市の管理している公園には大きく2種類、都市公園と児童遊園というものがあります。
管理体制としては、都市公園は公園愛護会が行い、児童遊園については地域の自治会が今まで管理をしてきました。
ですが、公園愛護会も自治会も高齢化などから維持管理が難しくなってきており、近年では、今まで補助として活動していた担当課が実施をしておりますが、人的リソースや予算も限られており、補正予算で対応している経緯があります。
要は今までの管理方法では、限界ということだと考えております。
トイレや遊具は管理計画がありますが、雑草には同様の計画がない中で後手後手の対応になってしまっている現状を変えるため、質問をさせていただきました。
また事務所近くにある「清水東公園」という都市公園がありますが、この公園の雑草は道路まで進出し、地域の方から危険性を指摘されておりました。
そこで雑草の一部を撤去するため、大内山口県議とともに草抜きをいたしましたが、そのことも考えさせられるきっかけでもありました。
ちなみに参考までに、都市公園と児童遊園について簡単に以下ご紹介します。
都市公園とは、都市公園法に定められた国または地方自治体が設置した公園のことで、つまりは日本全国で自治体が設置した公園は「都市公園」ということになります。(※都市公園の種類はこちらから)
児童遊園とは、児童福祉法に基づいた屋外施設のことで、子どもたちに安全な遊び場所を提供するための施設です。
公園管理の状況について
西尾 質問 ▼
続きまして2件目、公園管理について伺います。
私も地域の方を中心に様々な形で公園の管理、トイレや遊具もございますが、特に雑草や木について御指摘を伺ってまいりました。
6月の定例会でも、市長から「公園愛護会などの各団体が行う雑草対策への支援拡充について検討を行う」旨の御回答があったかと記憶しております。
児童遊園を管理する自治会や都市公園の一部について管理をされている公園愛護会の活動の中で、皆様の高齢化などの課題も伺っております。
昨年3月の定例会や10月の予算決算委員会でも、今後の雑草等の状況について樹木管理維持費委託料の増額や年々費用が増えている旨の御発言があったかと記憶しております。
本市の公園施設分類別計画では、遊具の長寿命化やトイレのバリアフリーなどについては触れております。
しかしながら公園の管理において、今後の樹木や雑草等の管理については、同様の計画等は立てられていないと認識しております。
ここで(1)の質問でございます。公園管理の状況について、以下を問う。
ア、各種公園の管理状況についてはどうか。
イ、木や雑草等の環境整備において、今後新たに管理計画を定める必要性があると思うが、いかがか。
以上の2点について、一括でお答えいただけますでしょうか。
藤井 市長御答弁 ▼
公園管理の状況についての質問にお答えいたします。
本市の公園は都市公園や児童遊園などがあり、地域のコミュニティーやレクリエーション、また自然との触れ合いなど市民の憩いの場として親しまれています。
公園の管理状況として都市公園につきましては、国の指針等に沿って施設の点検や木の尊定等を行い、除草、清掃等については、公園愛護会など地域の皆様と連携を図りながら雑持管理を行っているところです。
また児童遊園につきましては、地域で維持管理をしていただいておりますが、地域での対応が難しい施設の修繕や掛木の伐採などは市で行っているところもあります。
利用がなく地域で管理が行えなくなった児童遊園については、地域からの相談を受け廃止したものもあり、過去5年間で3公園を廃止しています。
次に管理計画を定める必要性についてです。
現在公園における樹木や雑草等の環境整備については、公園愛護会や地域の皆様と連携を図りながら行っており、公園を快適に利用していただけるよう適切な維持管理に努めているところです。
しかしながら高齢化等による担い手不足や近年の温暖化などにより、雑草が繁茂した状況の公園等も見受けられます。
環境整備に関する管理計画につきましては現在、国の公園管理の指針等により木の剪定などを計画的に行っているところです。
また雑草については、これまでの維持管理に加え、雑草を抑制するための土質改善や植栽部への防章シートの設置などを検討し、適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
今の御答弁で雑草等についてはというところで、土質改善とか除草シートだとか、ハードの整備のところでやっていくという方向性をお示しいただいたと思いますが、先ほど触れさせていただいた6月定例会でも、市長から「公園愛議会など各団体が行う雑草対策への支援の拡充について検討を行う」旨の御回答あったものですが、こちら検討状況というのは今どうなっているでしょうか。
再質問でございます。
高瀬 都市整備部長御答弁 ▼
今現在、具体的な対応というのはまだ検討しているところでございまして、今は報奨金の増額とか用具の貸出し、その辺のところを含めて検討しているところでございます。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
今年も暑い時期が続く中で、雑草とかもしくは付随した課題として蚊の発生など、家族連れの方から御指摘を伺うことがございました。
例えばゆめタウン新南陽の向かいにある清水東公園においては、公園とゆめタウンさんの駐車場の間に道があります。
車1台と歩行者がすれ違うことができるくらいの細さの道ですので、公園の雑草、大きくなってどんどん道のほうに行くんです。
この雑草の関係で車を避けるのが難しく、地域の方が危険を感じているということもございます。
こういった事例の公園も含めて難しい現状はありますが、適切な対応をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
では、次の質問でございます。
「TOSOH PARK 永源山」の老朽化した施設整備についてはどうか
清水東公園同様に永源山公園についても、地域の方々からお声を伺っております。
本年の3月定例会では、トイレや遊具の整備状況についてお示しされたと記憶しております。
最近ではタイルなども補修されつつあると確認しておりますが、まだ一部対応できていない部分も見受けられます。
ここで(2)の質問でございます。
現状の対応も含めて、TOSOH PARK永源山の老朽化した施設備についてお伺いできますでしょうか。
藤井 市長御答弁 ▼
TOSOH PARK永源山の施設整備についての質問にお答えいたします。
TOSOH PARK永源山は市民の皆様の憩いの場として親しまれ、四季折々の自然の美しさを感じられる本市を代表する都市公園です。
しかしながら開設から約40年経過しており、施設が老化していることから公園施設長寿命化計画に基づき、計画的に改修を行っているところです。
施設改修につきましては、令和4年度に市制記念広場の噴水設備や園路の安全の改修、令和5年度にプールの給水設備や園路の安全ベンチなどの休憩施設の改修を行いました。
また、今年度はメイン園路中央にあるカスケードのポンプや給水施設などの改修を行っております。
プールにつきましては、7月の大雨により施設が被災したため、今年度の利用を中止したところですが、来年度には利用いただけるよう、現在復旧を進めているところです。
TOSOH PARK永源山が、今後も市民の皆様に愛され、親しんでいただける公園であり続けられるよう、引き続き適切な公園管理を行ってまいります。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
今「市民の方に適切に使っていただけるように」と市長の思いも頂きました。
ただ以前タイルのお話を一般質問でもさせていただきましたが、やっぱり永源山公園でもそういった事例が見受けられます。
やはり来られる方の安全ということ、非常に気になるところでございます。
またここで再質問でございます。
最近、永源山公園でもイノシシの出現が指摘されており、利用ができない旨のお声も伺っております。
イノシシ対策について、現在どのような状況で、今後どのように対応されるのかをお示しいただけますでしょうか。
高瀬 都市整備部長御答弁 ▼
永源山公園に出没しているイノシシのことでございます。
イノシシにつきましては、11月13日に目撃情報があり、注意看板の設置やホームページ等で周知し、現在指定管理者と職員等で随時パトロールなどを行っている状況でございます。
また憩い広場や幼児広場にイノシシの出没が見られたことにより、現在利用者の安全を考慮して、両広場を封鎖しているところでございます。
(※12月8日に憩の広場は利用を再開、ただし幼児広場は立入り不可。)
県や関係機関・部署とも相談いたしまして、イノシシは刺激をしなければ人を襲う可能性が低く、また人による捕獲は危険を伴うため現時点では罠による捕獲を行うこととしており、捕獲用の箱罠を11月17日に設置したところでございます。
今後の状況に応じて罠の増設や人身被害等の発生のおそれが生じた場合も想定しまして、効果的な対策について県や関係機関などと協議をしている状況でございます。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
加えて再質問でございますが、この永源山公園にイノシシが出現して、同様に使えなくなった経緯というのは今までも確認できたんでしょうか。
高瀬 都市整備部長御答弁 ▼
イノシシについては、これまで私の記憶ではございませんが、昨年熊が出たことにより園を閉鎖したことがあります。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
少しでも早く、多くの方が安心して訪れることができる環境整備、できるようにお願いしたいと思います。
前述したお声以外にも、地域の方々から、以前は永源山公園からスケッチ大会などもできるぐらい見晴らしがよかったが、剪定をもう少しできないのかといった意見も伺っております。
公園の管理、非常に難しいことであるとは思いますが、今後も課題になります。
引き続き状況を見てまいりたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。
これで、公園管理についての質問を終わります。
周南市中心市街地活性化基本計画について
質問の背景
12月1日、先輩議員の清水芳将 周南市議会議員が逝去されました。
改めてご冥福をお祈り申し上げます。
清水さんには、私が以前まちづくりの仕事についてた頃からお世話になっておりました。10月の頭には、県内の商店街関係者が集まる勉強会と懇親会が周南市で行われ、私もお声をかけていただき出席することがございました。
その際、次の一般質問で中心市街地活性化基本計画について質問する旨を相談させていただいたところでしたが、結局それが最後にお話をさせていただいた機会でもありました。
今回は、その際に話したことを質問させていただきました。
加えて、来年戦後80年を迎えます。
周南市の沖合にある大津島には「人間魚雷」と言われた特攻兵器「回天」の訓練基地がございました。ですが、同じ特攻兵器に関するまちである知覧と比べて、本市ではハード・ソフトの両面から整備が進んでないように感じます。
徳山駅から大津島に向かうフェリーターミナルのエリアは中活エリアでもあるため、本市の考えと対応についても質問させていただきました。
次期計画策定について
西尾 質問 ▼
続きまして、周南市中心市街活性化基本計画についてお伺いをいたします。
中活計画は、次期計画策定へ向けて動いていらっしゃる旨を本年6月議会で市長からお答えいただいたと思います。
また9月議会では、地の商店街または各商店とのコミュニケーションへの指摘というものがあったと記憶しております。
徳山商店連合共同組合が解散後、まちづくり会社はございますが、地元商店街と一括でコミュニケーションを取る環境に不安があることはないのでしょうか。
私も委員会視察で岐阜に先般伺った際に、岐阜市においては、中心市街地において商店街を構成しているエリアで地域の流動性を高めていくという発想の下、百貨店の跡地などに公園や広場を造っていくといった考え、計画についても触れさせていただきました。
これを自動運転EVバスとともに触れさせていただいたものでございますが、周南市は現在行っている2期計画、来年3月で終わりますが、目指す中心市街地の都市像として、「まちの資源を生かした誰もが主役となれるまち、(公園都市と書いて)パークタウン周南」と掲げておりますが、これからの中活計画を次期計画へ進めていく上で、流動性ということが非常に重要なテーマと考えております。
ここで(1)の質問でございます。次期計画策定について、以下を問う。
ア、進捗状況についてはどうか。
イ、市と地商店街等の組織との連携状況は。
ウ、公園都市(パークタウン周南)を掲げる中で、流動性の確保をどう考えているか。
以上3点について、一括して質問させていただきます。
藤井 市長御答弁 ▼
周南市中心市街地活性化基本計画、次期計画策定についての質問にお答えいたします。
本市の中心市街地の活性化につきましては、周南市中心市街地活性化基本計画を策定し、官民が連携して取り組んでいるところです。
現計画は計画期間が令和7年3月までとなっておりますが、中心市街地の活性化については引き続き取り組んでいく必要があると考えており、現在次期計画の策定を進めております。
進捗状況についてですが、次期計画策定に当たり、中心市街地活性化協議会や周南公立大学、商店街等のメンバーで構成する検討部会を設置し、現計画の検証や中心市街地の課題やニーズ等を把握するためのアンケート調査、アイデア等を集めるためのワークショップの開催などを基に基本方針の検討を行うとともに、それと並行して専門家の支援を受けながら、次期計画で取り組む事業の検討を行い、現在計画の素案作成を進めております。
次に、市と商店街等との連携状況についてです。
商店街や徳山デッキの管理運営株式会社に、中心市街地活性化基本計画の検討部会や中心市街地活性化協議会へ御参加いただいており、関係者との連携を図っております。
最後に中心市街地における流動性の確保についてです。
中心市街地活性化基本計画においては、パークタウン周南をまちづくりの理念とし、回遊性や滞在性の向上を進めることとしています。
これに基づき、これまで御幸通りや一番街を歩行者天国にするなどの社会実験の実施、徳山駅から動物園を結ぶちよい乗り100円バスの運行、町なかの回遊を図ったイベント「蚤の市」の開催、アーケード撤去後の市道整備による快適な歩行空間の確保などに取り組んでまいりました。
また、今年度、県の持続可能なまちづくり集中支援事業の支援対象地区に選定されました。今後、ウォーカブルな憩いの空間の創出などにより、回遊性の向上を目指してまいります。
こうした取組を進めることで、中心市街地の流動性・回遊性の確保・向上を図るとともに、次期計画策定にも生かしてまいりたいと考えております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
1点再質問なんですが、お示しいただいた中で、各商店街、パークタウンさんなどと、地元企業とコミュニケーションを取る機会があるということで、お示しいただいたと思いますが、構成する商店街全てと連携が取れるという認識でよろしいんでしょうか。
荒美 産業振興部長御答弁 ▼
検討会議の構成員といたしましては、銀南街商店街が入っていただいておりまして、そのほかにはまちあい徳山さんが入っていただいております。
商店街関係とすればそれだけなんですけれども、まちあい徳山さんがそもそも各商店街が出資されてできているような会社でございますので、そういったところを通じても連絡といいますか、情報は共有できますし、また必要があれば市のほうから直接各商店街のほうに御連絡することも可能だと思っております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
中活の組立て方というのは、地域ごとに色々とあると思います。
一つの例としては、各商店街の連携した商店街連合会のような組織とまちづくり会社と一緒にやっているところもありますし、今の周南市のようにやっているところもあると思います。
以前、コミュニケーション不足の指摘というのもあったかと思いますが、今後についてはまちあい徳山さん等を中心として、今の既製組織とコミュニケーションを取ることで、商店街の色々な店舗さんと連携を取っていくという認識でよろしいでしょうか。
再質問でございます。
荒美 産業振興部長御答弁 ▼
中活計画の策定につきましては、今申し上げたとおり、まちあい徳山さんと銀南街
さんが入っていらっしゃいますので、そういったところと密に連絡を取るようになると思います。
それ以外のことにつきましては、物によっては市のほうから直接とか、商店街から市のほうにということもございますでしょうし、臨機応変に対応していきたいと思っております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
先ほど市長がお示しになられたとおり、現計画については来年3月までのものですので、今後の計画について期待しております。
ありがとうございました。
戦後80年を迎えるに当たり、徳山駅南側整備について、どのように考えているか
西尾 質問 ▼
さて本市の中活において、徳山駅南のエリアも範囲になっております。
しかしながら、このエリアにおいて広場の整備というものを実施されましたが、今後の方向性などについては、先ほども含めてなかなかお示しいただくことがないように感じます。
ここで(2)の質問でございます。
折しも来年は戦後80年を迎えますが、戦後80年を迎えるに当たり、徳山駅南側整備についてどのように考えているかをお伺いできますでしょうか。
藤井 市長御答弁 ▼
徳山駅南側整備についての質問にお答えいたします。
戦後80年を迎えるに当たり、徳山駅南側の大規模な備等の計画はございませんが、今年度においてJR徳山駅の新幹線改札口から回天記念館に向かう徳山港への誘導サインの設置を進めております。
駅南側の活性化についても必要と考えておりますことから、ソフト事業を中心に取り組んでまいりたいと考えております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
今、市長からソフト事業のこともお示しいただきましたが、旧日本帝国海軍の煉製造所から燃料、そしてコンビナートへと発展した本市において、回天の訓練基地があった大津島に至る徳山駅からフェリーターミナルに向けた築港町のエリアは中活エリアでございますし、また平和の尊さや英霊の思いに触れるきっかけであり、同時に戦前から戦後にかけて本市の歴史を感じられるルートでもあると感じております。
しかしながら、知覧などと比較して、ハード及びソフトの両面から課題があると感じております。
そこで再質問でございます。
中活エリアにおいて、戦後80年に向けてソフト面ではどのような取組を考えていらっしゃるのでしょうか。
河津 文化スポーツ観光部長御答弁 ▼
令和7年は、議員おっしゃるように戦後80年を迎える年となります。
本市には、徳山空襲による被災経験や回天の遺構などがありますことから、戦争の記憶や体験を風化させることなく、命の大切さや平和の尊さ、後世に継承し、世界に発信する機会としてふさわしい取組についての検討を現在進めており、先の9月定例会において、事前の対応に要する予算を計上させているところでございます。
今年度におきましては、徳山空襲など戦争体験について語っていただく証言映像の作成のほか、回天記念館の発信力強化のために英語版を含むリーフレットの増刷、また広島平和記念資料館などの協力関係の構築、さらにJR徳山駅の新幹線改札口から回天記念館に向かう徳山港への誘導サインの設置を進めております。
現在12月3日には、新幹線の改札口から出てすぐ正面にある柱の上に「回天記念館大津島」という矢印をして、誘導を今設置しているところです。
今後、今年度内には駅の南側を出てからの回天の案内板というのを2か所設置する予定としているところでございます。
御質問いただきました中心市街地活性化計画区域内におきましては、まさに空襲の被害を受けた区域でありますとともに、戦後復興の象徴として徳山駅はもとより、文化会館や美術館、市庁舎などが立地しております。
戦後80年に関する取組を市内外に発信する場として適しているのではないかと考えております。
令和7年度の具体的な内容としましては現在検討中でございますが、例えば当時の写真や情報等、証言など収集し、保存またさらには継承していくともに、それをさらに発信というところまで持っていくように、戦後80年としての思いを未来につなげていくよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上です。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
映像などのコンテンツ、こういう時代にとっては非常に重要なことだと思います。
色々な方の思い、そういった重なったものを伝えていくためにも、具体的なお話をこれから期待したいと思います。
これで、周南市中心市街地活性化基本計画についての質問を終わらせていただきます。
地域文化を守る教育について
質問の背景
今回、後援会長からのお声がきっかけで勝間地区の諫鼓踊奉納について、事前見学をさせていただいたり、当日の交通誘導のお手伝いをさせていただく機会をいただきました。
練習見学を重ねる中で、2つ考えさせられることがございました。
1つ目は、諫鼓踊奉納についての情報が少なかったということです。
衣装や各踊りの詳細な由来やなぜ熊毛神社で奉納されることになったのか、などといった情報が公式からは確認出来ませんでした。
2つ目は、続く伝統芸能と絶えてしまう伝統芸能の違いについてです。
諫鼓踊奉納の事前見学と当日のお手伝いを通して、地域の皆さんの思いを非常に強く感じました。しかしながら継続ができていない伝統芸能を抱えていた地域の皆様も同じ思いを持っていたと思います。
もちろん人口等の環境に左右されるところもございますが、地域の在り方が変わりつつある中で、どのような環境があれば伝統芸能などの文化を伝えていけるのか。
そう考えた時に「教育」ということから考えてみた次第です。
同様に子どもたちだけではなく、地域に新たに関わる方も含めてどうすれば皆さんに知ってもらえるのか、そういった点からも質問させていただきました。
学習指導要領における神話の位置づけについて、どのように考えているか
西尾 質問 ▼
次に4件目です。
地域文化を守る教育についてお伺いします。
20世紀を代表する歴史学者アーノルド・J・トインビーは「12、13歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」と言っています。
翻って、我が国はどうでしょうか。
國學院大学が行った平成29年ちょっと古いですが、こちらのアンケートによると、古事記の認知度自体は81.5%ありますが、中身については知らない方が多く、天孫降臨のエピソードに至っては70代で31.5%、20代となると5.1%というデータが示されております。
「神話と数育」こういったフレーズを聞くと、戦時ナショナリズムを高揚するものとして神話が利用されたという経緯を感じる方も、過敏に反応される方もいらっしゃるかと思いますが、平成19年から学習指導要領の国語小学校第1学年及び第2学年において伝統的な言語文化に関する事項に「昔話や神話・伝承などの本や文章の読み聞かせを聞いたり、発表し合ったりすること」と明示されているところでございます。
ここで(1)の質問でございます。
学習指導要領における神話の位置づけについてどのように考えているか、お考えをお伺いできますでしょうか。
厚東 教育長御答弁 ▼
それでは学習指導要領における神話の位置づけについてお答えをいたします。
小中学校の学習指導要領の中で、神話に関する学習内容は小学校第1学年及び第2学年の国語科、第6学年の社会科、中学校の社会科歴史的分野で取り上げられております。
小学校第1学年及び第2学年の国語科の学習内容として「昔話や神話・伝承などの読み聞かせを聞くなどして、我が国の伝統的な言語文化に親しむこと」、第6学年の社会科の学習内容として「むらからくにへと変化したことを理解する際に、神話・伝承を手がかりに国の形成に関する考え方などに関心を持つこと」、中学校の社会科歴史的分野では「古事記、日本書記、風土記などにまとめられた神話・伝承などの学習を通して、当時の人々の仰や物の見方などに気づかせるよう留意すること」がそれぞれ示されておりますことから、小中学校では学習指導要領に基づいた授業が実施されています。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
現状のお考えも含めて、理解をさせていただきました。
地域文化である民俗芸能等の保護及び教育についての現状と考えを問う
西尾 質問 ▼
実は先般、勝間地区の諫鼓踊(かんこおどり)奉納について、お手伝いさせていただく機会がございました。
当日は私だけではなく、市議会の先輩方やもちろん市長もお越しになられておりまして、文化を支える地域の皆様、そして参加されるお子様方、その親御様方など、練習や準備の段階から多くの方が支えているこの奉納に頭が下がる思いを感じながら、拝見をさせていただいたところでございます。
そのような中で、毎日新聞オンライン11月6日の報道では、「祭りの消滅100件超す。都道府県の無形民俗文化財アンケート」ということで、多くの祭事が姿を消しつつあると報道されております。
先ほどのトインビーの話をそのまま引用するわけではございませんが、やはり地域につながる神話や文化を学ばなかった地域は、滅ぶ可能性があるということを意識せざるを得ないと感じております。
特に各地域に氏神様がおり、生活や文化が結びつく我が国、そして本市において、土地の神様のことを知ることが先人たちの思いを知り、地域の文化についての経緯とともに物語として理解される側面があると感じております。
今回の諫鼓踊奉納もそうでございますが、多くの祭事が地元の神社や祭祀、そういったものを中心に受け継がれてきたものということを理解しております。
先ほど神話の話にも触れさせていただきましたが、神話に出てくる神様が地域の神社に祀られていることが多いのが実情だと感じております。
学習指導要領における社会・歴史的文化における歴史教育の目標の中で、我が国の歴史に対する愛情を深めることも掲げられておりますが、ここで(2)の質問でございます。
地域文化である民俗芸能等の保護及び数育についての現状と考えについてお伺いできますでしょうか。
藤井 市長御答弁 ▼
地域文化である民俗芸能等の保護及び教育についての現状と考え方についての御質問にお答えいたします。
なお教育関連につきましては、後ほど教育長より答弁させていただきます。
本市には、豊作や豊漁、人々の安全で豊かな生活を願って行われる神事や踊り、お祭りなど長い歴史の中で受け継がれてきた民俗芸能等が各地域に存在しています。
民俗芸能は地域の歴史や文化を象徴する遺産であり、改世代へと受け継いでいくべき貴重な文化資源と考えておりますが、少子高齢化による後継者不足やコロナ禍による活動機会の喪失などにより、継承活動に大きな影響が出ていると認識しております。
このような中で各地域において課題解決に向けた取組がされており、和田地区の三作神楽は富田中学校でのクラブ活動として、三丘地区の周南市安田の糸あやつり人形芝居は三丘小学校での学習活動としてなど、学校教育と連携した継承活動をされている事例がございます。
また各地域の民俗芸能保存団体が、周南郷土伝統芸能保存協会を組織して、団体間の連携による全市的な普及啓発にも取り組んでおられます。
これらの保存継承活動に対しまして、国からは地域文化財総合活用推進事業、また県からは山口県指定文化財等保存活用事業により、保存協会や各団体に補助金が交付されています。
本市の民俗芸能保護の取組としましては、各保存団体の活動や用具修繕に対する支援を行っております。
昨年度は保存協会が5年に一度開催する郷土伝統芸能まつりに対する支援のほか、民俗芸能に関する企画展を開催したところです。
また保存団体が民俗芸能を世代に伝えるため、市では記録映像を作成する取組を支援しており、今年度は須々万地区盆踊りの記録保存を実施しております。
こうした記録映像は、演技、音楽、衣装、用具などの細部に至るまでを記録することで、保存団体の練習や学習資料としての活用が見込まれます。
さらに民俗芸能の成り立ちや背景を解説することで、祭りや芸能に込められた人々の願いや思いを深く知っていただけるものと考えております。
これらの記録映像が、後継者育成や民俗芸能の魅力発信といった継承活動を活性化させる大きな力となるよう期待しているところです。
各地域地区ならではの多様な文化は地元の誇りであり本市の目指すまちの姿である「品格と誇りのある、住みたくなるまち」の根底となるものです。
本市といたしましては、今後も民俗芸能の継承と地域の活性化を図るために、保存団体への支援はもとより、団体相互の連携強化、普及啓発のための取組を推進してまいります。
厚東 教育長御答弁 ▼
続きまして、地域文化である民俗芸能等に関する教育の現状と考え方についてお答えをいたします。
現行の学習指導要領では「伝統や文化に関する教育の充実」が掲げられており、国語科、社会科、音楽科、美術科などの各教科において、伝統や文化に関する指導の充実が図られているところでございます。
例えば、小学校第4学年の社会科の学習内容として「県内の文化財や年中行事は、地域の人々が受け継いできたことや、それらには地域の発展など人々の様々な願いが込められていることを理解すること」が示されております。
これを受けまして本市では、市内の小学校の先生方により編集される社会科副読本「わたしたちの市 周南」を活用して、山崎八幡宮の本山神事、八代の花笠踊、勝間の諫鼓踊などを紹介しながら、地域の伝統文化や年中行事についての学習をしております。
また総合的な学習の時間や課外活動において、伝統芸能について、地域住民や保存会の方々と一緒に学びながら地域とともにある学校づくりを進めている例もございます。
先ほどの市長の答弁と重複する部分もありますが、幾つか紹介させていただきます。
須々万中学校では、長穂念仏踊や式内踊などの校区内6地区の伝統芸能について学び、その成果を文化祭で発表しております。
三丘小学校では、5、6年生が地域に残る安田の糸あやつり人形芝居を継承し、徳修館で披露をしております。
富田中学校では、三作神楽クラブを立ち上げ、保存会の方々の指導を受けながら、生徒が神楽の練習に励み、毎年様々な場所で発表をしております。
教育委員会といたしましては、引き続き学校教育活動の様々な場面で、地域の文化や伝統芸能などのよさに触れる機会を設けることで、ふるさとを愛する心の育成に努めてまいりたいと考えております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
再質問をさせていただきますが、まず先ほど継承が難しいという中での動きというものをお示しいただいたと思います。
その中で今、この周南市で継承が今止まってしまった文化財があるのかを現状確認したいと思うんですが、確認できますでしょうかというのが一つ。
もう一つは、先ほど地域の学校とともに守っていらっしゃるということをお示しいただきましたが、その中で学校の部活と連携してというお話がありました。
こちら部活動の地域移行へこれから向いますが、それに当たってはどのような対応をされるのか、この2点について分かるところだけで結構ですので、お伺いできますでしょうか。
河津 文化スポーツ観光部長御答弁 ▼
最初の御質問につきましては、今現在ある継承できないような団体というか、保存しないといけないというものにつきましてなんですけれども、今周南市のほうで先ほど市長が申し上げました周南郷土伝統芸能保存協会の加盟団体につきましては、合計で今25団体ございます。
その中で、今現在、現時点で活動休止という形になっていらっしゃる保存協会につきましては、7団体ございます。
活動休止ということになっておりますので、継承のできない状況にあるのが、今7団体でございます。
厚東 教育長御答弁 ▼
部活動の地域移行に関することでの質問いただきました。
本市が今、進めております部活動の地域移行につきましては、今幾つか紹介があった伝統芸能を継承していくという部分も、そういう活動をしていらっしゃる団体が中学生を受け入れていただけるということであれば、そこに子供たちが参加して引き続きということは、今想定をしております。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
地域の方や行政も含めて、皆さんで一生懸命、今支えていこうという思いについては、非常に私も同じ思いを感じますし、そういった努力には改めて敬意を感じるところでございます。
ただ地域の文化もですが、もう年末でございます。
新年、初詣に行かれる方も多いと思います。
地元の神社に行かれる方も多い中で、その神社にどのような神様が祀られているのか、そこにどんな先人の思いが込められているのか。
先ほどの質問の中でも若干あったかもしれませんが、やはり御存じの方は少ないと思います。
私も今回、諫鼓踊に触れていた中で、疑問を感じて色々調べさせていただいた経緯がございます。
宗教面にシフトしてしまうと、お答えづらい部分というのも多々あるかと思いますが、神話の世界や地域の由来、環境などから縦軸そして縦系で、物語ということで紡いでいくことによって、理解が深まっていくことというのも多くあると思います。
そのためには子どもたちはもちろんのことなんですが、新たに地域に関わる方や興味を持った方が分かるような取組、もちろん先ほどアーカイブ等のお示しもあったかと思います。
地域の方と本市で協力して、いろいろな活動をしていることもお示しはされましたが、やっぱりこれから若年層を中心に次の世代へ引き継いでいくためには、もう少し深いところへ届く取組が必要なのではないかと感じます。
ここで、再質問でございます。
地域の文化やそれを支える地の寺社などでの経緯とか、先ほど市長も触れられましたが本市ではウェブでまとめられている情報、やはりまだまだ少ないと思いますので、その対応をお願いしたいと思いますが、掲載情報の強化など今後の取組についてお伺いできますでしょうか。
河津 文化スポーツ観光部長御答弁 ▼
先ほど市長より民俗芸能を改世代へ伝えるため、市は保存団体が記録映像を作成する取組を支援している旨をお答えしております。
ちょっと1点補足説明ですけれども、先ほどの御質問の前の質問で、継承できない団体というところで、今休止団体が7団体というところでございます。
そのうちの3団体は、今こういった記録映像を既にもう記録しておるというところにありますので、休止状態ではありますけれども、その記録は残っていると継承はできるという形では今あるということをお伝えします。
そしてこの記録映像につきましては、DVDとして保存団体が今活用されているということが一つとそのほかに一部は図書館での貸し出しもしております。
また市のホームページでの公開は現在しておりませんけれども、広く市民の皆様に向けた民俗芸能に関する説明として、今後市のホームページにおいて簡潔にしていきたいと考えております。
今後の取組としましては、今議員おっしゃられますような若年層を含め、広く市民の皆様に地域文化である民俗芸能を御紹介するとともに、深く学びたい方への希望に少しでもかなえられるよう、ホームページ上でやはり若年層の皆様はウェブ上というところを御利用されますので、そういったところでの御案内であったり、この記録映像の公開というのは、県の所管でつくられているものもあったりしますので、そういった公開の了承とか検討していって、皆さんにお示しできるようにしていきたいと考えております。
以上です。
西尾 質問 ▼
ありがとうございます。
地域の担い手というのが少なくなっていく上では、やはり周りの方々をどれだけ巻き込んでいくか、今住んでいる人も昔住んでいらっしゃった方も、そしてこれから住みたいと思っている方も含めて、全体の方々に対してどういう形で関わるきっかけや知るきっかけをつくっていくか、非常に重要になってくると思います。
ぜひ皆さんと協力してそういった方向性を指し示していけるように、現実的に状況を整えていけるように、私どもも一緒に汗を流していきたいなと思いますので、ぜひ御協力のほどお願いしたいと思っております。
本当に今回もありがとうございました。
これからも継続して、こういった事柄、お伺いしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
これで、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
以上が12月の一般質問になります。
ご指摘やご感想等ございましたら、コメント欄や私のlitlinkからSNS経由等でご連絡いただけますと幸いです。
皆様、今後ともよろしくお願いいたします。