小説:コトリの薬草珈琲店 9-3
2月後半の日曜日。今日は11時に川原君と店の前で待ち合わせをするという段取りになっていたため、琴音はそれまでの時間を自分の店で過ごすこととした。
この日に会おうと連絡をしたのは琴音のほうだった。まだ川原君にきちんと返事を返せずにいたが、一人で考えていても良い答えが出る訳ではない。なら、友達ということなんだから、一緒に遊びに行ってお互いの理解を深めたほうがいいんじゃないかな。そんな風に考えた訳だ。川原君からは、もちろん喜んで、と即答が返ってきた。琴音と会えることが純粋に嬉