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個別最適な学びについて考える(123)ー有田和正(1989)有田和正著作集「追究の鬼を育てる」11「ネタを生かした授業づくり」ーから

こんばんは!
遅い時間の投稿になってしまいました!すみません!
そして気づいたら8000ビューでした!
みなさん、本当にありがとうございます!
10000に近づいてきておりびっくりです。そして読んでいただけている方、すごく励みになります。これからも頑張ります!

本日は「有田和正(1989)有田和正著作集「追究の鬼を育てる」11「ネタを生かした授業づくり」.明治図書,東京」です。では,早速読んでいきましょう!

1個性的な「はてな?」をどう引き出すか
四月から担任した新しいクラスでも、「はてな?」帳をもたせて、書くことをすすめている。しかし、一年生から始めるのとちがって、四年生からは抵抗がある。なかなか書けるようにならない。
「書くことがない」と、子どもたちはいう。
今までもそうであったが、「書くこと」があれば、必ず書く。それで、書くことをどのようにしてみつけさせるか、これが最大の課題である。
書くことをみつける視点が「はてな?」 なのである。
数えてもらおう、数えられたことを覚えよう、という姿勢の子どもには、「はてな?」はみつからない。
学習というのは、自ら学んでいくものだ。自分で問題をみつけ、自分で解決していこう、という姿勢をもっている子どもには、「はてな?」が、次々とみつかる。こんな子どもにとっては、毎日が発見の連続である。感動の連続である。
一日に三回以上感動できない人は、生活年齢に関係なく「お年寄り」である。三回以上感動できる人は、文句なしに「若い」といえる。この意味で、子どもの中にも「お年寄り」がいる。
何としても一日に三回以上感動でき、「はてな?」がみつかるように、センスをみがかねばならない。
感動するもとになるのが、「はてな?」なのである。
常識的に見ていたのでは、「はてな?」はみつからない。
そこで、授業中「あれ!おかしいぞ」「これでいいのかな?」「こんなはずはない」と、積極的に対象にはたらきかけていくように指導していく。
時々は、「この中に『はてな?」はないか?」と問いかけて、みつけ方を指導する。
教室に、コップ一杯の水を持っていく。
これだけで、「あれ!なんだ?」「水みたいだけど、水かな」と見つめる子どもがいる。より積極的な子どもは、「先生、それ何ですか?」「それ、水でしょう?」「それ、飲めるの?」とはたらきかけてくる。
このような積極的な子どもをほめる。
「コップを持ってきただけで、こんな問いかけができるのは、すごいよ。いいセンスしてるね」と。
ほめられた子どもは、対象へのはたらきかけ方を知る。
「何だと思う?そう、水です(やっぱり。なんだ水じゃないかという、うけとり方をする子どもは、「はてな?」は発見できない) 学校の水道の水です。この水は、どこからきたものでしょう?」
「浄水場でしょう」で終わる子どもが多い。(これで終わってしまわないで、もう一歩「どこの浄水場だろう?」とつっ込める子どもは「はてな?」を発見できる)
はてな?」を発見できない子ども、感動できない子どもは、つっ込み不足なのである。
子どもたちがつっ込んでこないので、「どこの海水場ですか?その浄水場には、どこから水がきているのですか?」と、思考の筋道を示す発問をする。
ここで、ようやく資料をあさり始める。
「東村山と三郷浄水場からきています」
「多摩川と利根川と江戸川の水です」
ここで、浄水場や川の位置を地図で確かめるような子どもがいれば、すばやくみつけてほめる。地図を見た子どもは、二つの浄水場が離れていることや、三つの川が、海水場以上に離れていることに気づく。すると、
•三つの川の水を、どのようにして二つの浄水場に集めているのだろう?
•三つの川の水は、浄水場でブレンドされているのだろうか?
•ブレンドされているとすれば、その方がおいしくなるのか?
•二つの海水場から、同じ地域にどのようにして水を送っているのだろうか?
などの「はてな?」が出てくる。
出てこないときは、「ここまでで、『はてな?』と思うことはありませんか?」と問いかけて、「はてな?」のみつけ方を指導する。これを積み重ねていく。

有田和正(1989)有田和正著作集「追究の鬼を育てる」11「ネタを生かした授業づくり」.明治図書,東京

このお年寄りの表現はとても秀逸であるなと思いました。
発見ができなければお年寄りですが、みなさんはどうですか。
最近の自分はお年寄り気味なのかもしれません。笑

はてなをたくさん見つけることは興味や関心につながることなので非常に重要ですね。
そこら中に転がっているなと思っていても、それは自然と消えていきます。
そのため、はてな帳にとどめておくことが重要ですね。
子どもたちはたくさんはてなを見つけ、それが授業と関連することもたくさんあります。
授業の中でも「はてな」が生まれます。

しかし、見つけ方がわからないともったいないですね。
楽しいことも半減してしまいそうです。
どうやったら見つけられるか、そんなことを教師は教えていきたいところです。
この発想の中には、個別最適な学びにつながるアイデアがたくさんあると思います。
これだから面白いですね。本は。

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!

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