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絶望的?富む人は更に富み、貧しい人は更に〇〇〇になる「マタイ効果」
■マタイ効果とはなんぞや?
マタイ効果(又はマタイ原理)はキリスト教の聖書、共観副音書2つのイエスの例えから↓
おおよそ、持っている人は与えられ、いよいよ豊かになるが、持ってない人は(僅かな)持ってるモノまでも取り上げられるだろう
あなたがたに言うが、おおよそ持っている人はなお与えられ、持ってない人からは持ってるものまで取り上げられるだろう
という一見救いようのない、見る人が見れば断崖絶壁から突き落とされるような、この世の絶望を感じさせてくれる例えですが、この例えを元に1968年に社会学者のロバート・キング・マートンが提唱し
格差は自ら助長する傾向があるという、要は金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏になるといった概念を社会心理学としてまとめたのが始まりとされています。
□そんなん誰でも知ってるわ!とお思いの方へ
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貧しい人ほど貧しさから抜け出せなくなり、豊かな人はどんどん豊かになるが有利になって行くという資本主義というか、、社会主義だろうが、共産主義だろうが
一部の人間に力や富が集中して、その人達は競争に引きずり落とされないように力を蓄えようとする一連の流れから弱者が競争からどんどん突き放され
労働力や金銭的、物質的に搾取されるというのは薄々皆さん気づいていると思いますし、それに対して憤りや鬱積した思いを抱えてるのを通り越して、諦めや呆れを感じてしまってる方も少なからずいると思います。
ただ、相対的に他人と比べ格差が広がって行くのは金銭的なもの単体からだけではありません。
学歴などのお金を稼ぐ能力も親の収入が大きく関係します。
一般的に親が高収入の子どもほど、高学歴で高収入になりやすい傾向があるそうです↓ そして
有名なマシュマロ実験という子供をターゲットにした社会心理学の研究でも、親の収入での生活環境の違いが子供が目の前のマシュマロを我慢して更に大きな報酬を選ぶか?目の前のマシュマロをすぐ食べてしまうか?の
長期的な大きな報酬を得る傾向があるのか?短期的な目の前の小さな報酬を優先するのか?の行動傾向にも差が生まれました。
このように皆さんもご存知であろう、金持ちはより金持ちになりやすいという単純なカラクリだけでも、DNAもありますが、その人の置かれた状況下でお金を稼ぐ上での有利、不利に大きく差がつき
どんどん突き放されてしまうというのがマタイ効果の説明で一番分かりやすい例だというだけで、マタイ効果は他の事柄でもその効果を発揮してしまいます。
例えば、イケメンでモテる男性がいたとします。
職場内でその男性を好きだと言う女性が数人いて、街を歩いていてもその男性を好意的に見る女性が多いのを認識すると、なんだが自分は分かってないだけで、凄い良い男なのではないか?と、見る目が好意的に変わって来たり
他にアイドルや俳優でも多くの人にカッコいい、素晴らしいと認められてくると、更にファンが増えて行くような、多くの人が良いモノだと認識している、多くの人が選択している選択肢ほど、更に新しく選択する人を増大させる効果があるという
ややこしいですが、要は多くの人が良いものだと選択しているものを自分も選択してしまいやすくなる
心理学ではバンドワゴン効果、又は社会的証明の原理といい、収入にや教育意外にもモテる男と全くモテない男の格差もマタイ効果に含まれているのがお分かり頂けたでしょうか?あとは、ネガティブなことですが
体脂肪が多く、ふくよかな方ほど運動をする上で関節や筋肉に負担がかかり、体に熱もこもりやすいなどの不快材料が多いが故に、運動に苦手意識を持っていたりして
なるべく運動をあまりせずに日々を過ごして行けば、筋力、持久力共に落ちやすく、それを極端な食事制限で痩せようとし、カロリーを減らし過ぎると体はカロリー消費量の激しい筋肉から栄養に変えて減らして行くので
筋肉が減った分に余計に代謝が落ち、普段栄養過多から体が一気に飢餓状態になるので脳が危険信号を出し、栄養を少しでも吸収して体を維持しようと働くが故に
我慢出来ずに食事量を戻して見たら減量後のボクサー並に一日で4,5キロリバウンドするといったように、太りやすい人ほど自ら太りやすい状態を増幅させ、痩せてる人は痩せるような生活習慣、食事量、マッチョはマッチョを加速させようとするように
各自各々で実は意識的、無意識的に関係なく大なり小なりの格差を生み出す行動をとっていたりもします。
要はマタイ効果の根源となるものは社会原理だけではなく、周囲が作ったレッテルの影響や自らスパイラルにハマって行こうとする行動心理も少なからず関係していると私は考えます。
◇マタイ効果の隠された意味について
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格差を増幅させて行くマタイ効果について、”こんな意味もある”と私は捉えており、それは完璧で正しいとは思いませんが、大きくはズレていないというのは断言できるので
もう少し、お付き合い頂ければ幸いです。類題に入りますが、、
多くを持っている者ほどより豊かになるというのは、人間関係や受けた教育レベルなどの環境要因やお金や食料などの不足に思考が囚われず、長期的な目標に意識を向けることが出来る物質的豊かさが生み出す要因以外にも
社会を構成して集団で生きてきた人間の性質上豊かになりやすい人との格差を生む違いとうのは『他人に配れるものが無いから少しでも多く受け取りたい』
という人と
『自分には他人に配れるものがある』
と考えている人の違いで、その後の長期的な人生の豊かさに格差が生じると私は考えます。
何とも宗教感漂う薄気味悪い綺麗ごとのように感じる方もいるかと思いますが(私は神仏信じません。無宗教です)
1つの考え方としてテイカーとギバーという2種類の人間の意識的傾向があり、テイカーは他人が損しても他人の犠牲の基に成り立ってても良いから、自分が少しでも多くを得たいという人間で
ギバーは自分が多少損しても、主体的に他人に何かを提供したいという一見テイカーは権力者など成功者に多く、搾取され利用されやすい人にギバーが多いように感じます。しかし
権力者や成功者は少なからず、そこの地位に行き着くまではギバーだったパターンが多々あると思います。確かに競争に勝ち、先にそこの座に着いてるライバルを蹴落とし、勝ちあがった猛者が多いのも事実です。
ただ誰かや集団全体にとって何らかの恩恵や利益があるから、その人はそこに居続けることが出来るのも事実。
要はリスクや心身への過剰なストレス。責任、膨大な労力を差し出しても、その組織や支持者、顧客に自分から良い影響を与えるモノを増やし、自分の価値を上げて行くという
周囲は何を必要としているか?に集中して追求し、結果的にも与えるものが多かった。
言わば他人から奪うよりも与える総量が多かったから更に求められ、支持され、協力者が増え、それなりの地位に就くことが出来た訳で
ただ、権力や力が集中してしまった後の心理的変化は今回の記事の内容とズレてしまうので割愛しますが、元を辿れば漢の劉邦も、豊臣秀吉も、ナポレオンだろうが、みんな心根は知りませんが当初はギバーだったのです。
では、もし一般的な人や貧しい人のテイカーで他人から搾取すること、自分が受け取ることばかり考えてる所が他人から見受けられるのを断続的に続けば、その人の周りから人は離れて相手にされなくなって行きます。
この人が集まらないというのは、性格が変わってるとか孤独が好きで人が集まらないのと違い、単純に自分や組織に損害や負債を与える意味での人が離れて行く意味の、集まらないというのは集団社会に置いて致命的です。
実はマッチャーという自分と相手の利益をトントンにしたい思考傾向の人がギバー、テイカーよりも、世の中の多くを占めるので、雇い主、上司、顧客、友人関係などあらゆるマッチャーが関わる人間関係から外されて行き
金銭的、精神衛生上、あらゆる面で最終的に誰もやりたがらない事柄や場所など残りモノを食う羽目になります。優しい方が手を差し伸べてくれるかもしれませんが、それすらも足りない足りないと不足を数えていれば
飲めども喉が渇く海水の如く、喉の渇きが癒えることのない苦しみを味わい、誰も協力、取引してくれないどころか、過去に損害を与えた相手に仕返しとして搾取されたり
テイカー同士で奪い合い、食い合いが始まり
あの人は私に何かをしてくれない、あの人は足を引っ張ってると互いに気づ付け合う、感謝の無い地獄で、豊かな人と物質的、精神的、格差を広げて行く事になります。
しかし、例え貧乏でも自分にも何か他人に与えるモノがあるという思考の人であれば、騙されず主体的に納得した自分よがりではない自分なりの矮小なことでも他人に何かを与えることが出来れば
相手は迷惑でなければ当然悪い気はしないですし、自分なりに出来ることの範囲内で少しでも集団や相手に何かを与えてくれようとしている姿勢が長期的に見受けられば
それが信用や好意に変わり、周囲に協力者が集まり、自分の生活が相対的に他人と比べてではなく、過去の自分と比べて如実に豊かになってくることが体感出来るかと思います…と言いたい所ですが!
最初のうちはどんなに気を付けていても、騙されたり利用されたりすることも多々あると思います。
でも私が思うに、連帯保証人になって返しきれない額の借金が出来たとか誰かの罪を被って捕まって無期懲役になった等、人生において致命傷を負うほどの損失が出ない限り、多少損しても人生全体で見れば最後はトントンになるかと考えます(結局帳尻が合うと)
人生最後まで使い切ったこともない若輩が書く事ではありませんが、誰かの役にたった、役に立ちたいという姿勢の小さな貯金が貯まって行くと、結局その人はそれ相応の場所や扱いを受けて内外から豊かになって行くものだと考えます。
会社で損な役回りばかりして、こき使われて終わったとかそんなネガティブ思考で受動的に行った事ではなく、先ほども書いたように自分が考えて率先した、主体的に人の役に立った実績というのは様々な人の感謝の記憶のとして残ります。
その一人一人の記憶がその人を後押しする力になることがある。言わば良い種まきをしていればいずれ、芽が出て、大なり小なり実か花が咲いて自分の世界に彩りを、香しい果実と甘さを与えてくれます。
そして普段から人に感謝されている人の方がお互いに不足を求め合い、悪い所を突き合ってる人たち同士と比べ、自分も相手に感謝したいと感謝出来る人でありたいと考え、不足ばかり数えることをしないと思います。
その原因は金銭的、時間的な余裕とかそんなんではなくて、与えるからこそ与えることの大変さを分かっているからです。
不足を数えて人が自分がして欲しいのにやってくれないことばかり見ている人は完全に与える側の思考と乖離して行って、対価をロクに払わない癖に注文が多いお客様思考という典型的テイカーですが、
自分が本気で人の為に何かをしたいと、どんな仕事でも人の求めるモノに応じて素晴らしいサービスや商品を提供しようと想像ではなく、実感したり、深い所まで見た経験があると
それは人によっていかに大変なことか?そして時に勇気がいることか?といのが、体感として分かっているので、与えてくてたモノの大小関係なく感謝の気持ちを持つことが出来て、心に潤いが保たれ
内面的にも豊かになり、テイカーとの格差が広がるということです。
◇ある意味この答えは残酷
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要は金持ちがより豊かになって行くというのも、金持ちの方が仲良くなっておけば得が多いから、良くも悪くも人や可能性が集まって来る
金持ちと仲良くなった方が人脈やその人の持つ拡がるし、誰かの役に立ちたいと行動している人も、その人がそこにいてくれることで自分たちに恩恵があり
求められ過ぎて損失を感じる機会が減るから自分の近くにいて欲しいと
結局は、個人や集団の中で有意性があると認識された人ほど様々な機会が与えられ物質的にも豊かになって行く可能性が高いということです。
人に何かを与えることは精神的にも豊かになりますが、やはり人は集団で何十万、何百万年暮らしてきた本能で規則を破る、ズルをして集団に不利益をもたらす人に罰を与えたいと思う心理と同様に
自分や社会に対してこの人は役に立つと認識した人を大切にしようと大切に扱うのも人で、ある意味それは綺麗ごと抜きに書いてしまうと
役に立つ人間とそうでない人間の判断を無意識にしてしまうのも人です。
なにを分かったようなことを書くのだ?とお思いの方もいると思いますし、確かに分かってないのかもしれませんが、自分が親切にされていなくとも自分の奥さんや子供に親切にしてくれた人や
付き合って置くことで家族や最愛の人、自分たちの為になる人間に対して大切に扱い、近くに置きたいと思うのはそれほど不思議なことではないのではないでしょうか?
人には感情があるので全てが損得勘定で動いてるとも言えないです。しかし、感情で動いているからこそ、自分の大切な人を守りたい、一生懸命人の役に立とうとしている人を大切に思い
チャンスを与えるのも人で、自分に余裕がなくて人に何かを求めてばかりいるとそれに該当しないで、真逆の現象が起き、他人から大切にされなかった。ぞんざいに扱われたと他人に対してネガティブな思考を持つと
余計にそれが表情や態度や行動に出て人がよりつかなくなり、チャンスが回って来なくなる。
マタイ効果の本質と言うのは結局はその人の有意性への期待値が高いほど何かをする上で優位に働き、そこから他人から何かをもたらされたことで良いマインドを持ち
自身の行動エネルギーに変換し、ますます格差が生まれてしまうというスパイラルになるのだと確信しております。
かといってその場所、集団内で役に立たないと認識されたら格差が広がる一方になるか?と聞かれればそうではなく
その場所で自分の有意性がなかったのなら、他の場所で有意性を持てるように居場所を求めて旅するのも手です。
万が一どこに行っても同じだったと感じたとしても、それに気づけたということで自分を改める良い機会になるかと思いますし、
ということで今回はこれで終わりにしたいと思います。
ここまで長々と読んで頂きありがとうございました。
そんな優しい真面目な皆さんがより豊かになりますように☆
またね!(●´ω`●)