マガジンのカバー画像

東京ヤクルトスワローズ観戦エッセイ

ヤクルトが勝った日も、負けた日も、打った日も、打たれた日も、ノーノーの日も、(ほぼ)毎試合、観戦エッセイをアップします。勝った日は喜びを倍にし、負けた日は悲しみを半分…いや8割……
¥380 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2023年5月の記事一覧

【5/27,28広島戦●●】季節は初夏、これから梅雨に向かおうとしている

9連敗をすぎ、10連敗がやってきた。季節は初夏、これから梅雨に向かおうとしている。10連敗。それはいつしか、季語になるかもしれない。10連敗。6文字だ。少し使いづらい。10連敗。10連覇、であれば5文字で使いやすかったのに。でももちろん、10連覇よりは10連覇の方が馴染みがある。 10連敗。それは絶望の数字なのだろうか。いや、むしろこれからやってくる「連敗脱出」に向けた希望の数字かもしれない。2連覇からの、現実の厳しさを教えてくれる教訓の数字かもしれない。季節は初夏、これか

¥100

【5/26広島戦●】焼鳥と、ヤクルトと。

あと2日で13歳になる息子を、初めて私が通う美容院へつれていった。今まで1000円カットで切っていたわけですが、中学生にもなったことだし、一度美容院でも連れて行ってみるか、と思ったのだ。 息子が髪を切る間、デパ地下で行われていた催事で愛する亀十のどらやきまでゲットした。なんて良い日。ヤクルトだって勝つかもしれない。 むすめは塾だったので(ああ息子とむすめの立場が去年と入れ替わっている)、二人で焼鳥を食べて帰ることにした。なぜ焼鳥かと言うと、私が絶賛ダイエット中だからです。

¥0〜
割引あり

【5/25阪神戦●】私達の声が、かき消されそうな中でも

まあそう、うまくはいかぬ。と、いう、悟りにも似た境地になってくるのが、この連敗である。 なんとか…このまま…逃げ切って…と、なんだこれはホラー映画を見ているのか?みたいな心境でスリルを感じながら祈り始めるも、これはもう、そのままうまく逃げ切れることは、まあ、そう、ない。なんといってもそれが、連敗だからである。 だから2アウトランナーなしだったはずがどんどん埋まっていく塁を見ているときも、そこから押し出しで1失点するのを見た時も、そしていつのまにか「好きな四文字熟語」から「

¥100

【5/24阪神戦●】次こそは、と思える力が、一番だいじ。

連敗中の負け方、というのは、たしかにこういうものかもしれない。そういえば、あの時も、あの時も、こんなことがあったような、気がしてくる。負け方のパターンというのは頭で思い浮かべる以上に、実はいろいろあるのだ。いや、当たり前だけど。連敗というのは負けが続くということなので (いや、当たり前だけど。)、このパターンにたくさん出会えることになる。(いや、当たり前だけど。)学びである。こういうものも、一つの学びである。 それにしたってその学びが重なったところで、この痛みというものはい

¥100

【5/23阪神戦●】行け山田、新たな時代を。

いやまあそれはそうと、「山田哲人のホームラン」というのは格別である。 数年前、そこに詰まっていたのは若き希望のようなものだった。「野手最年少」のてっぱちが、一人でコツコツホームランを量産しているのを私は見ていた。 でもいつのまにか、あっというまに、てっぱちは「ベテラン」の風格みたいなものを備えていった。そして、自らキャプテンを志願し、チームを優勝へ導いた。(そう、その前にはFAで悩みに悩み、ヤクルトに残ることを決めてくれたのだ。) そして今日、神宮球場での通算150本目

¥100

【5/21横浜戦△】 「もどかしい試合」のポジティブ変換

前日のイベントで全ての体力を使い切ってしまったため、充電切れになった私はとにかくひたすら、寝た。むすめはおにぎり持って友達と遊びにいき、夫は仕事、息子は翌日からのテストに向けてテスト勉強・・・は特にせず(この人はいつになったら本気を出すのだろう。もう受験も終わったんですけれども。)なぜかカレーを作っている。私ももう一切の家事を放棄し、ずっとソファに沈んでいた。明日も朝からあきる野市なのでとにかく今日は充電の日なのである。 なんといってもお昼は息子が作ったカレーがあったので二

¥100

【5/18巨人戦●,20横浜戦●】誰かを責めないように、自分を責めないように

ここのところ私が何をしているかというと、仕事をしている。いやそんなものは当たり前なんですけれども、連休から5月が始まったということもあるのかないのか、なかなか慌ただしく仕事をしている。 そういったわけで、金曜日も土曜日も、仕事でなかなかゆっくりと試合が見られなかった。そして明日は朝9時にあきる野市まで行ってロケである。なんと、あきる野市。 土曜日はイベントのあと、カフェで配信を見ながら残った仕事を片付けていた。そーまは、三試合連続のホームランを打った。三試合連続!私がゆっ

¥100

【5/16,17巨人戦●●】ぐっち解説員は「やわらかいバッティング」と表現する

「やわらかいバッティングですね」と、解説ぐっちは言った。 「やわらかいバッティング」。なんてすてきな表現だろうか。そういったわけで、今日の試合はぐっちの解説について振り返ってみたい。 (試合の結果?それはあまり知らない。) 「やわらかいバッティング」は、巨人の秋広に対して評した言葉だ。200cmという長身の秋広が、「隣に並んだんですけど、ほんとうに大きいんです。あの大きな体で、やわらかいバッティングをするんです。楽しみな選手ですね。」といったようなことを、ぐっちは言って

¥100

【5/14中日戦○】 完璧なヒーローは、いない。

スシローで、私たちはその小さな画面を眺めていた。 タッチパネルで納豆巻きを注文し、スマホの画面に視線を戻すと、ゆっくり走る中日にの走者たちが見えた。四人。 …四人? 唇を噛むライアン。ボールを持ってマウンドへ向かうコーチ。流れてくるサーモンバジル握り。「ママそれ取って!」と言うむすめ。慌ててお寿司を取る私。 …四人? あれよあれよとたまったランナーは、どうやら全員帰ってきたらしい。一般的にそれを、満塁ホームランというらしい。つまり、80球くらいで7回を投げ終え、これ

¥100

【5/12,13中日戦●○】恐縮しすぎないこと、むねちゃんの2本

あの2年ばかりは、やっぱりハードな2年だったのだなと、なんだか改めて思う。 前半に打ち込まれ、なんだか50回くらいゲッツーを目にした気がして、「しっかり」負けた感のある試合。「とてもよく負けた」と、そう思う。こういう試合を見ると、「ああまたずるずる負けそうだな…」と、つい、思ってしまう。ムーチョも石山もほしくんも離脱してしまった。そこでこんなに「しっかり」負けると、また連敗がやってくるのでは・・・と、そういうのが頭をよぎるのだ。 でもその「しっかり」負けた翌日、ヤクルトは

¥100

【5/11阪神戦●】こちら側の景色と、あちら側の景色

こう、何度もチャンスをふいにするところを見ていると、何度チャンスがやってきてももう期待なんてしなくなりそうなものなのに、私は学ばないヤクルトファンなので、「いや今度こそ打てるかもしれない」という、かすかな希望を抱いてしまう。 しかしまあ、ことごとく、その希望は打ち砕かれた。まあ、ほんとうに、どんな場面でも、チャンスを活かせない。これはさっき見たやつのハイライトか・・・?と、思いながら画面を見ていると、それはまさに今行われている試合であった。まあ、そうだ、そうですよね。こうい

¥100

【5/10阪神戦○】大きくなったらカツオさんみたいになりたい

大人になってからひく風邪というのはたいへん、タチが悪い。だいたい1〜2日で、ああ良くなったな、今回のはたいしたことなかったな、と、思うのだえれど、その夜にまた熱が出てぶり返したりする。そうしてだいたいいつも一週間は、体調が戻らない、という時期を過ごすのである。一週間というのは大人にとっても結構、長い。体が弱ると心まで弱ってきて、ああこの忙しい時期に体調崩す自分ってなんなんだとか、子どもたちは元気に学校へ行ってるのに私は一人でなにしてんだとか、まあどんどん思考がダークになってい

¥100

【5/9阪神戦○】うまくいかないときの「調整力」

9日間、ボホールでぼーっとすごしたもんだから、なかなか社会復帰ができない。そもそも、ボホールであれだけ元気だったのに、日本に帰ってきた瞬間、軽く風邪をひいてしまった。まったく、はしゃぎすぎである。5月の仕事のスケジュールがえらいことになっているのと、体調がすぐれないのと、ランニングも筋トレも休むことになるのと…で、すっかり調子がくるってしまっている。 キッチンに立つこともままならず(というかそもそも、食材が家にまったくない。)ウーバーを頼み、さっさとお風呂に入り、子どもたち

¥100

【5/5,6横浜戦○●】旅先で見るヤクルトの、記憶

なんといっても日々、速報で結果を追っている。だいたいプールサイドで、ときにレストランで。そしてだいたいいつも、めちゃくちゃ、打たれている。 そういえば、防御率0.5とかで開幕したあの開幕5連勝はなんだったのか。ついでに、2桁安打がまったく出なくて出なさすぎる記録を出そうとしていたのもなんだったのか。(それにしても世の中、数字があるところにはいろんな記録があるものである。) 速報を開くたびにめちゃくちゃ点が入っていて、一体どちらに入ったのかよくわからなくなってくる。そのうち

¥100