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【5/10阪神戦○】大きくなったらカツオさんみたいになりたい

大人になってからひく風邪というのはたいへん、タチが悪い。だいたい1〜2日で、ああ良くなったな、今回のはたいしたことなかったな、と、思うのだえれど、その夜にまた熱が出てぶり返したりする。そうしてだいたいいつも一週間は、体調が戻らない、という時期を過ごすのである。一週間というのは大人にとっても結構、長い。体が弱ると心まで弱ってきて、ああこの忙しい時期に体調崩す自分ってなんなんだとか、子どもたちは元気に学校へ行ってるのに私は一人でなにしてんだとか、まあどんどん思考がダークになっていく。ああヤクルトは今日も打てないんじゃないか、もしくはめちゃくちゃに打たれるのではないか、ああ私がこんなにダラダラしているからだ・・・・・・と、わけのわからないことになっていく。大人になってからの風邪というのはもうほんとうに、たちが悪い。

ところがヤクルトたちは、2死満塁から、オスナが先制のタイムリーを打つ。「満塁からぜんぜん点が入らないんだもんな・・・」と、考えていたのは、少し前までの「タイムリーが全然打てない」時期の名残なのか、もしくはなんといっても風邪で思考がダークになっていたからなのか。でもそれを、オスナは豪快に、打ち返してくれた。

今日のカツオさんは、そうして野手たちが取った点を、大事に大事に守りきってくれた。その結果、カツオさんは今日、22年連続勝利となる一勝を積み上げた。22年である。昨日勝利投手になった吉村くんが3歳だったときから、カツオさんは毎年勝ち続けている。考えてみれば(いやもう深く考えなくても)これは、ものすごいことだ。

「うまくいくことより、いかなかったことの方が多いんで」と、カツオさんはいつも言う。そういえば先月も、カツオさんが3回の途中で降板した試合があった。そう、ヤクルトを好きになってから私は、何度も何度も、カツオさんが悔しそうな表情でマウンドを降りる姿を目にしてきた。二軍で、調整する姿も見てきた。でもそのたびにカツオさんは、その「逆境」から必ず何かを学んで、またマウンドに戻ってきた。

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