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【5/14中日戦○】 完璧なヒーローは、いない。

スシローで、私たちはその小さな画面を眺めていた。

タッチパネルで納豆巻きを注文し、スマホの画面に視線を戻すと、ゆっくり走る中日にの走者たちが見えた。四人。

…四人?

唇を噛むライアン。ボールを持ってマウンドへ向かうコーチ。流れてくるサーモンバジル握り。「ママそれ取って!」と言うむすめ。慌ててお寿司を取る私。

…四人?

あれよあれよとたまったランナーは、どうやら全員帰ってきたらしい。一般的にそれを、満塁ホームランというらしい。つまり、80球くらいで7回を投げ終え、これもうライアン今日完投やん!みんな休めるやん!ありがとう!!!と言っていた数分前から一転、どうやら7-1で勝っていた試合は、7-5にまで迫られているらしい。

「…いやいやいやいや!!なぜ!!!」と、流れてきた納豆巻を受け取りながら言うと、「まあまあまあまあ、そういうもんよ。」とか、中1息子が悟ったようなことを言う。いったいどんな修羅場をくぐり抜けてきたんだ。何を見てきたんだ。16連敗とか見てきたんだろうか。そんなことがこの世にあるんだろうか。よくわからないけれども今日も、一筋縄ではいかない。それが、ヤクルトである。息子もおそらく、多くのものをヤクルトから学んできたのである。

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