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読書日記

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特に印象に残った本についてまとめています
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記事一覧

家にスマホを置いて、近所のカフェで『スマホ脳』を読む

家にスマホを置いて、近所のカフェで『スマホ脳』を読む


『スマホ脳』の内容が入ってこない『スマホ脳』を3章くらいまで読んでいた。人類の歴史や脳の仕組みやその脳によって現代の人々はどういった反応を示すのか、など主にこの本を読む上での前提知識が記されている。前提知識なのだから、後半に書いてあるだろうこの本の主張を理解するのに必要な内容であるはず。だから集中して読んだ。本当に集中して読んだ。でも、集中したくてもそんなに集中できない。集中するのが難しい。あま

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『正欲』を読んだ

『正欲』を読んだ

「正しい」や「受け入れる」といった表現を使うことが難しくなった。

「正しい」といった言葉の先には、「正しくない」という概念を作ってしまう。そしてその「正しくない」が人を傷つけてしまうこともある。

多数派の意見が「正しい」としてしまうと、少数派の意見が「正しくない」となってしまう。一方を「正しくない」と決めつけてしまうと、その「正しくない」側の人を非難してしまうような印象がある。

「受け入れる

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『カケラ』を読んだ

『カケラ』を読んだ

久しぶりに湊かなえ作品を読んだ。『カケラ』。

一人の少女の死んだ。物語の軸となる美容整形の外科医が、その娘と関わりのある人たちから話を聞き死の真相を解明していく、という展開になっている。

イヤミス要素はしっかりと出つつも、個人的には今までで一番メッセージ性の濃い作品だと思った。

湊かなえ作品を読み終わった後は大体、胸元をかきむしりたくなるような、ゾクゾク感が残る。そして癖になって、また読んで

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『書くのがしんどい』を読むのがしんどかった

『書くのがしんどい』を読むのがしんどかった

初めて読んだのは、初版が出た1年半と少し前でした。

読んで、良いと思った内容をまとめた記事が僕のクリエイターページにあります。

実は、めちゃくちゃしんどかったです!!!

まとめるのが!そして読み切るのが!!

だからなのか、自分がまとめた記事を改めて読みましたが、当たり障りのないこと書いてんなーって思いました。

多分読んでいる当時も、

文章のデザインか、へー。面白い文章か、ふーん。読み手

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生きてきた26年間に無数の贈り物があったことを、たった1冊の本に気づかされた

生きてきた26年間に無数の贈り物があったことを、たった1冊の本に気づかされた

『世界は贈与でできている』を読んだ。

一言で言うと、贈与という難しい哲学を、誰でもわかる一般教養へと翻訳した本、って感じ。

難しい概念が、スルスルと頭に入ってくる。なんかちょっと頭良くなった感じもさせてくれる。

ありがたい。

それだけじゃない。

今までの贈与に気づかせてくれる。

幼稚園の送り迎え。やりたいと言ったサッカーをさせてくれたこと。汗をかいた布団を干してくれたこと。朝6時に弁当

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『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』の個人的まとめ

『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』の個人的まとめ

予防医学研究者の石川善樹さんとニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんが幸せになる方法は科学的に考えたら出てくるのでは?と言う仮説のもと対談していた。その対談をもとに本書は作成されていて、幸せになる方法を

①まず「好き」をベースとして、得意なことを一つ見つける。
②ある程度まで「得意」で進んだら、不得意なことをやってみる。

と結論が出ていた。これらについていくつか疑問が浮かんだので考えてみる。

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見上げる人と、見下す人

見上げる人と、見下す人

2016年に起きた東大生による強制わいせつ事件。それは歪んだ性意識から起きた事件ではなかった、と『彼女は頭が悪いから』を読んで知った。

被害者は普通の女子大生だった。

男性から可愛いと言われれば素直に嬉しいと思い、好きな男子の前ではおめかししたりおしゃれをしようとする。生まれたのは特別お金持ちだったり、特別貧乏ではなく、至って平凡な家庭。だからといって豊かな家庭の子を妬んだりはせず、別世界の人

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『ブラックジャックによろしく』を読んでみた

『ブラックジャックによろしく』を読んでみた

『ブラックジャックによろしく』を全巻読み終え、こう思った。

「どれくらいリアルな話なのだろうか」

すぐに全てを鵜呑みにはできない内容だけれども、結構論理的に描かれていて決して信じられない内容ではなさそう、というのが正直な感想だ。そしてもしこの漫画に描かれている内容が全て本当なら、医療業界は変わる必要がある。

例えば医者として出世するかどうか。これはどれだけ患者を救ったか、どれだけオペをし

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いつでもどこでも、大事な「わくわく」

いつでもどこでも、大事な「わくわく」

本屋に行った。店を出てびっくりしてる。わたしが『本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR』を手にしていることに。

販売戦略にしてやられたのだ。
目を惹く真っ黄色のカバー。帯には『悩めるリーダー必読!」とある。ちらりと中見てすぐ棚に戻そうと初めは思っていた。パラパラとめくっていると一枚の紙が挟まっていた。

"書籍を一冊プレゼント!"

そう、この文言にやられたのだ。プレゼント

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