オンライン高校生模擬裁判選手権実行委員会

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第4回オンライン高校生文学模擬裁判選手権参加校募集中!

第4回オンライン高校生文学模擬裁判選手権実施要項 主催:龍谷大学札埜研究室・オンライン高校生模擬裁判選手権実行委員会 後援: 京都教育大学附属高等学校模擬裁判同窓会、龍谷大学犯罪学研究センター、矯正・保護総合センター刑事司法未来PJ、龍谷大学法情報研究会     1 本大会のねらい (1)   法的思考力や刑事(裁判員)裁判の意義の理解にとどまらず、広く人間や社会までを視野に入れた「国語的」模擬裁判を通じて、人間や社会を考える眼差しを深める。 (2)   「文学模擬裁判」とい

    • 第2回オンライン高校生模擬裁判選手権実施要項(文学模擬裁判・参加校募集)

      1 本大会のねらい (1) 法的思考力や刑事(裁判員)裁判の意義の理解にとどまらず、広く人間や社会までを視野に入れた「国語的」模擬裁判を通じて、人間や社会を考える眼差しを深める。 (2) 「国語的・文学模擬裁判」という新しい教育手法を通じて新学習指導要領の理念でもある主体的・対話的で深い学びを実現する機会とする。 2 日時場所 (1) 実施日  2021年12月19日(日) (2) 実施方法 ZOOMによるオンライン(参加者は自宅等から出場)。 3 出場校 応募により12校

      • 第2回オンライン高校生模擬裁判選手権のお知らせ

         2021年夏オンライン高校生模擬裁判交流大会が先日おかげさまで終えることができました。ご参加いただいた皆様、ご協力下さったかたがたに感謝申し上げます。ありがとうございました。  優勝は神戸女学院高等学部、準優勝は白陵高等学校でした。 今回は教材が芥川龍之介『羅生門』でした。下人や老婆の姿を法という切り口から「生と死」を考えることは、現在のコロナ禍において当事者性のある問題だったのでは、と思っています。  さて、第2回オンライン高校生模擬裁判選手権については12月19日

        • 2021夏のオンライン高校生模擬裁判交流大会(文学模擬裁判)開催します!8/8

           今回の教材は、芥川龍之介の小説『羅生門』をもとにしています。参加校は予め配布される文学教材シナリオ(『羅生門』)や関連資料をもとに、検察側・弁護側どちらかの立場に立って立証・弁護活動を行います。シナリオ創造型の模擬裁判です。参加校は決められた時間に従い、立証・弁護活動を行い、審査員がそれらの内容を評価して、その総合点で優勝校・準優勝校を決めます。読解力、人間や社会への洞察力、論理性、表現力等の視点から採点します。本大会のねらいは①模擬裁判に取り組む高校生の交流を図る、②人間

          『高瀬舟』模擬裁判シナリオ英訳完成  (続)

           2つ目は、発話者がすでに書かれてある文章を読み上げる部分、あるいは読み上げていると思われる部分。これには起訴状、証拠調べで検察官が読みあげる冒頭陳述、証人の宣誓書、証拠調べ、弁論手続きでの検察官、弁護人が述べる意見、さらに被告人の最終陳述などが含まれます。宣言書は『法廷通訳ハンドブック』に英訳があっても、起訴状は掲載されていないため、同書の100ページからの判決理由、罪となるべき事実のセクションを参照にして英訳を試みられました。証拠調べで読み上げられる証拠等関係カードで使わ

          『高瀬舟』模擬裁判シナリオ英訳完成  (続)

          『高瀬舟』模擬裁判シナリオ英訳完成!

           「其々の役を上手にこなした日本語が得意な生徒だけでなく、日本語がよく理解できないにもかかわらず、英語のシナリオを読み、熟考し、高瀬舟・国語的模擬裁判に真剣に取り組んだ生徒たちにも心から拍手を送りたい」  この言葉は今回、東北インターナショナルスクールで「高瀬舟模擬裁判」にチャンレンジされたヒューレット・柳澤えり子先生(以降「えり子先生」と称します)による生徒さんへの賞賛のことばです。ここには「英語のシナリオ」という言葉が出てきます。以前からシナリオの英訳ができたらいいなあ

          『高瀬舟』模擬裁判シナリオ英訳完成!

          インターナショナルスクールにて(2)

           4月始め仙台を訪れ、コロナ対策を万全にしながら模擬裁判のリハーサルを行いました。校内に入った途端、感激しました!なぜなら学校の至るところに僕が模擬裁判指導に来るという告知や授業案内が「これでもか!」というくらいに貼ってあったからです。学校挙げて「歓迎して下さっている」気持ちが伝わってきました。当然こちらの熱も上がります。カラフルな「大教室」(?)で生徒さんたちと顔合わせ。「一期一会」のつもりで、皆さんとはこれが最後の出会いだと思って一生懸命にやります、とご挨拶。仙台弁護士会

          インターナショナルスクールにて(2)

          インターナショナルスクールにて(1)

          ご縁あって、初めてインターナショナルスクールで模擬裁判のお手伝いをしました。様々な国の出自を持つ生徒さんが集う「東北インターナショナルスクール」。高校野球の名門校でもあり、あの荒川静香や羽生結弦も通った「南光学園 東北高校」の敷地内にあります。行う科目は「国語」でも「公民」でもなく「Japanese as a Native Language」。担当のヒューレット・柳澤えり子先生(以降「えり子先生」と称します)より相談を受けて、「高瀬舟」のシナリオを使って頂くことに。その後何度

          インターナショナルスクールにて(1)

          What is 模擬裁判 その1(後編)

          (前編からの続きです) 活動を始める前は頭脳ゲームだと考えていた模擬裁判。しかし模擬裁判に触れてみると、必要なのは法学の知識でも相手を言い負かす能力でもありませんでした。模擬裁判の資料は非常によく作りこまれており、検察側にも弁護側にも有利になる証拠や情報がちりばめられています。そのため起訴されればほぼ有罪の実際の裁判とは異なり、被告人は有罪にも無罪にも成り得ます。その中で立場に応じた判決を勝ち取るためには、資料を深く読み込み証拠を残らず拾い集める必要があります。 また事件に

          What is 模擬裁判 その1(前編)

          はじめまして、京都教育大学附属高校OBの者です。今年大学院を卒業し、次の四月から高校で教員として勤務する予定になっています。このオンライン模擬裁判の運営のほか、学部生の頃から京教の模擬裁判の活動等にはちょこちょこ携わらせていただいておりました。さて久々の更新となりましたが、今回はそもそも模擬裁判とは、模擬裁判選手権とは何かを僕の模擬裁判の思い出を交えながらお話したいと思います。 模擬裁判とは検察と弁護の2チームが、刑事事件の報告書や供述調書等の形式をした台本を元に事件の有罪

          乙姫裁判ー乙姫は傷害罪?!

           前回の続きです(司会は本来、法廷にいませんが、初めて参加する人への用語の説明などを行う役目です)。 裁判長: 開廷します。被告人の乙姫さんですね。   乙姫: はい。 裁判長: 本籍、住所、生年月日は起訴状に記されている通りで間違いあ       りませんか? 乙姫: はい。 裁判長: これからあなたに対する傷害被告事件について審理を行います。まず検察官は起訴状を朗読してください。 検察官: はい 司会: 起訴状とは被告人が罪に問われた理由がかかれたものです。 検察官: 

          模擬裁判~人間が見えてくる魅力

          (図:模擬裁判で使ったグッズと原稿)  オンライン高校生模擬裁判選手権実行委員会を主宰する大学教員(国語科教育)の札埜(ふだの)和男です。我々にとって当たり前の「模擬裁判」ということばですが、まだ一般的には認知されていないように思いますので、少し説明をしておきましょう。  模擬裁判とは生徒(ここでは高校生)が裁判官・検察官・弁護士・被告人・証人等に分かれて、既にあるシナリオに沿って、あるいは書き換えながら(場合によっては自分たちで創りながら)、最後は教室に実際の法廷を

          模擬裁判~人間が見えてくる魅力

          あれよあれよと

          リレー形式で投稿するエッセイの第4回目にして初めて、札埜先生の元で高校生模擬裁判に参加していた者が担当します。文章を書くのも読むのも苦手で、漫画すらほとんど読んでこなかった私が最初で良いのかいささか不安ではありますが、早速書いていきます。 ペンネームでも構わないと言うことだったのですが、ひねったのが思いつかず、ひとまず「弁護人ご意見は?」にしておきます。これなら委員の中で被らないと思います。弁論とか反対質問とかは被るかも知れないですね。こればっかりは、早い者順ですね。 高

          「和男さん」の忘れられないことば

           実行委員会を運営、主宰する大学教員の札埜和男です。私は高校教員だった2002年から、国語の授業で模擬裁判を実践してきましたが、模擬裁判のイロハもわからない私に、基本を教えて下さった方は、同じ「和男」という名前の大阪の弁護士さんでした。和男弁護士は、いろいろと苦労を重ねて弁護士になられた方で、本当に優しい、とりわけ生徒に優しい方でした。和男弁護士からはたくさんのことを学びました。教員ではないですが、恐らく当時日本で一番学校現場で授業された弁護士さんだったと思います。  和男

          「和男さん」の忘れられないことば

          Me and Moot Court

          皆さん、はじめまして! オンライン高校生模擬裁判選手権 実行委員会のCAと申します。 実行委員会メンバーによるessayリレーの第3回にあたる今回は、私自身の模擬裁判の経験やそこから考えたことなどについて、あれこれと書いていきたいと思います。  0. 自己紹介本題に入る前に、私のバックグラウンドについて少しお話しします。 私は現在、大学で法律を学んでいます。実は前回の記事を書いた上田さんは同じ学部・学科の同級生で、一緒に講義を受けたり遊びに出かけたり(今はこんな状況なの

          模擬裁判大会を「運営」すること

          お初にお目にかかります。同志社大学法学部法律学科3回の上田夏輝と申します。前回の札埜先生の投稿における「オンラインでご縁があった大学生」にあたります。どうぞよろしくお願いします。 今年はこのオンライン高校生模擬裁判選手権とJessup国際法模擬裁判大会国内大会(大学生・院生向けの大会)で運営に関わりましたが、私自身は模擬裁判大会に出場したことがありません。プレイヤー側から見た模擬裁判の魅力はおそらく他の方々が語ってくださると思うので、私からは運営側における魅力を少し語ろうと

          模擬裁判大会を「運営」すること