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詩、詩っぽいもの

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こころで感じたことを詩に書くのが好きです。思いついたら書くので、不定期に更新します。
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#詩的散文

【詩】年の瀬のうた

【詩】年の瀬のうた

今ここにいる

1年前と変わらぬここに

でも 私も世界も目まぐるしく変わり

今ここにいる

年の瀬に想うこと

1年間幸せだったなあ

1年間楽しく生きたなあ

勿論、もっともっと と願っていたこともある

それはひとまず、置いといて

今ここにいる

その奇跡を味わおう

1年前の私に

素敵な景色をみせてあげられた、今の私に

すごいじゃん、と称賛を

「また明日」 か繰り返されて 「また

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詩 『雨の日の夜、水溜まり』 【毎日投稿2日目】

詩 『雨の日の夜、水溜まり』 【毎日投稿2日目】

『雨の日の夜、水溜まり』

水溜まりをみていたい

できればずっとみていたい

雨がおちる度ゆらゆら 波紋が広がりぬらぬら

街灯の明かりが その中をきらりと泳ぐ

それは今、この瞬間だけの美しさ

雨が止む朝には、跡形もなく消えてしまう儚さ

闇を映し 黒く染まった水溜まり

その奥に吸い寄せられる

ブラックホールのように

はたまた 異界への入り口のように

今だけ開かれた闇の魔力 

この

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【詩】転生したら 葉っぱになろう

【詩】転生したら 葉っぱになろう

ふと 思った

生まれ変わったら 葉っぱになろうかな

植木の葉っぱ 山の葉っぱ 公園の葉っぱ

いろいろあるけど 公園の葉っぱかな

公園の木のてっぺん近く 

自由にみえて規律のととのった 葉っぱたちの群れ

その中のいちまい 葉っぱになろう

つまらないかな?

でも 天気はまいにち変わるね
 
眩しくってしおしお 大雨でぐしょぐしょ

そんなどうにもできないパワーを 全身に浴びる

心地い

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(詩) ぞわぞわの木

空は薄日 風が来たる雨の予兆を届けてる

さわ ざわ すー ざわざわ ぞわ

冷たい風が 不安定に吹きつける

こんな不穏な日には 私と同じ 木もぞわぞわ

木の枝を 下から揺らす 吹き上げる 強い風

大木は 風のなすがまま 

揺れる 吹かれる 取り乱す

そしてしばしの静けさ

じっとしゃがんで 待っていようか

いつか過ぎ去り あったかいお日さまに会えるまで

それとも 風にのって 暴れて

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(詩) とぶ かも

(詩) とぶ かも

ふと、青空をゆく 力強い羽ばたきの音
大きな鴨が 池から勢いよく飛び出した
頭上からキラキラと 
池の水滴がきらめいて 降ってくる

鴨は威勢よく飛び上がり 
気持ちよさそうに羽根を広げて飛んでいった

今日は雨上がり 生きものの歓びが満ちている
名も知らぬ鳥たちも 嬉々として草っぱらをついばんで
小さな小さな虫の群れも 思い思いに元気よくうごめいている
水分を湛えた木々は 澄んだ青空にその若葉を

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