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すべてはひとつ、そしてここにある。

 ヘルメス・J・シャンブ著『“それ”は在る』を読んで、世界とのあわいに周波数を合わせるべく自己対話する。これぞまさしく一元性の探求であると分かった刹那に、昔の番組を想起する。1980年代に放送されていたバラエティ番組『欽ドン!良い子悪い子普通の子』である。父親役の欽ちゃん、そして息子のフツオ、ヨシオ、ワルオとの会話で成り立つのだが、テンポの良さに懐かしさを覚えつつ、クスクスと笑いながら(笑いはいいクスリである)も、いい子ちゃんとか、普通の子とは一体何だろうと改めて考える。結局のところ、どの子も一人の中に介在していて、<私>という実体は一つなのだ。そして、どの子も必然的に経験し、人生を通して「真理とは何か」を学んでいるに過ぎない。
 さて、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートによると、パレートの法則(発展形が262法則)を提唱した。「どのような組織・集団も、人材の構成比率は、優秀な働きを見せる人が2割、普通の働きをする人が6割、貢献度の低い人が2割となる」という理論である。因みに、働きアリはどのアリも懸命に働いているわけではない。特によく働く2割のアリが、すべてのエサの8割を供給している。働きアリが働き不能になったときにサボっているアリが交代するらしい。理に適った生態だと思う。ようするに、絶対的な働きアリが存在するのではなく、どちらにもなり得るというわけだ。
 それから、「松竹梅」という言葉を聞くと、寿司屋などを想起するが、どうしてグレードはこの3つなのか。実はこの法則が連関している。このように選択肢が3つあると大抵の人は真ん中を選ぶ。行動経済学ではこの現象を“極端の回避性”と呼ぶ。人間は違いが判断できない場合には、真ん中を選ぶ習性がある。これは多種多様のマーケティング戦略で応用される。身の回りには心理的戦略が目白押しだが、それを探してみるとおもしろい。心理学が隠れていないものを探す方が難しいだろう…。
 因みに、同じものでも見せ方を変えることで人の判断や選択が変わる現象を、行動経済学で“フレーミング効果”と呼ぶ。極端の回避性もこのフレーミング効果の一つであり、価格を一工夫する際に活用される。上述の松竹梅は意外と強力な価格戦略といえる。また、自動車などで色々なカラーを用意するのは、売れてほしい販売(定番)色である白や黒をより売れるようにするための戦略。
 ふと思う。我々は自由に生きているように見えて、人生はストーリーが決められているのではないか。巧みなマジックのように、たくさんの中から自己判断で選んでいるように思わせて、実は選ばされている。この文章を書くことも決まっていたのかもしれない。実際、あらゆる事物はそれに対応できるよう準備が整った(整いそうな)ときに、絶妙なタイミング(流れ)で自分に訪れる。出会った人、出合った本、起こった事物すべてはかけがえのないもの。何一つ欠けても、今の<私>にはなり得ない。いざ、<私>が見たい美しき最高潮の世界へ、“best moment is yet to come”(BTS)。

너를 만난 건 신의 한수야 하늘에 감사할게
君と会ったのは神の一手だ 天に感謝するよ
    정동원(チョンドンウォン)『돼지토끼(豚ウサギ)』)

🎵 人生相談&哲学対話ほのぼのカフェ 🎵
 
【Q113】モチベーションをどうやって作りますか。
【A】心理学に「エミール・クーエの法則」があって、想像力は意思の力の二乗に正比例するそうです。だから、まずは上手くいったときのことをたくさん想像しましょう。そして、やる気が出る環境を作り、とにかく繰り返すことで習慣化し、やること自体に喜びを感じられたらいいですね。「やらずにはいれらない」状態に達することができたら最高です。ワクワクします。さあ、想像してみましょう。

【Q114】競争から逃げることは、負けることから逃げていると思いますか。
【A】そうは思いません。競争しないことは、負けているわけでも逃げているわけでもありません。やりたくもない競争に巻き込まれる必要はないですね。ただ、世の中にある競争すべてが否定されるものとは限りません。今の世の中は競争社会なので、本当に必要な競争であるかどうかは、個々で判断していくことが大切です。競争は大概、他人との比較であり、生存のための競争ですから、周りの目を気にせずにやれることがあるといいですね。

【Q115】世の中の一部の親はなぜ我が子に手を挙げ、心や体を傷つけてしまうのでしょうか。
【A】難しいですね。『いのちのやくそく』の著者によると、赤ちゃんはお母さんを幸せにするために、お母さんを選び生まれてくるそうです。それを踏まえると、そういう親を選んで生まれてきているのかもしれません。親は自分の子どもだからこうなってほしいとか願望を持ちますけど、そもそも生まれただけで親はかけがえのない幸せを手に入れているのです。だからこそ、子どもがどう育っていくかはただ純粋に信じてあげるだけでいいと思っています。そういう感性を持つことは大事な気がします。

【Q116】将来なりたい職業に就くために何をしたらいいでしょうか。
【A】いつも語ることですが、『BLEACH』の元十二番隊長である浦原喜助の言葉「戦いですよ。敗けたら死ぬんス。死なない為に死ぬほど準備することなんてみんなやってる事でしょう」が信条です。少々荒い言葉ですが、自分が本当にやりたいこと(職業)ならば、とことん準備しますね。苦手なことがあっても克服するよう努力しますよ。だって、本当にやりたいことがあるわけですから。“苦手”なんて陳腐な言い訳をしたくありません。そんなものは世の中では通用しません。苦手と言ってしまう時点で負けですし、達成できなかったときの言い訳みたいで格好悪い感じを受けます。だから、まず自分がやれる準備は何でもやりましょう。これで終わり、これだけやっておけばいいというものは存在しません。レオナルド・ダ・ヴィンチは絵を描くために、数学などを学んだ多才で超人的な偉人です。

【Q117】先生は競馬を見たことがありますか。そして、賭けたことがありますか。
【A】見たことがないので、リアルで見てみたいですね。ギャンブルは苦手なので、賭け事はしません。ゲームセンターのメダルゲームまでです。どうしても数学的に考えしまい、損すると分かっているし、のめり込んだら人生が破滅しそうなのでやりません。

【Q118】先生の朝のルーティンはどんな感じですか。
【A】いきなり起き上がると、脳が寝ていてふらつく気がするので、布団の中で手足の指を動かしたり、猫の伸びみたいにヨガ体操をしたりしてから起き上がります。そして、うがいをしに洗面所へ直行。

2022.11.18

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