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北欧で手工芸と暮らす

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スウェーデンで手工芸に触れながら暮らす。 ある時は村の記憶。ある時は手工芸の話。 幸せってなんだろう。 正解はひとつじゃない。 間違ってもいいじゃない。 多分大丈夫。 …
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伝統工芸なのか?

伝統工芸なのか?

白樺樹皮工芸は古くから北欧諸国で親しまれている。しかしそれを生産する職人の数は高齢化と共に減りつつある。

私は白樺工芸作品をスウェーデンの数ヶ所のショップで取り扱いをしていただいていたり、年に数回だが、手工芸マーケットに出展している。その時によく受ける質問がある。

"職人の跡をついだのか?"'

"伝統工芸をひろめたいのか?"

私は伝統を継いでいるという意識はない。たまたま魅了されたものが北

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スウェーデン家具職人試験

スウェーデン家具職人試験

家にあった しばらく開けていない段ボールを開けてみた。

こちら

にある職人試験の書類や写真ファイルがでてきた。 これはいい機会だから今日はその書類を。

私が提出した職人試験の家具の提案書。

Syskåp --- ミシンキャビネットだ

計画書は2007からの一年間の学習計画、デザインに至った経緯からはじまる

私はミシンを収納でき、さらに机を引き出すとミシン作業ができるようなキャビネットに

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木の皮は道具

木の皮は道具

手工芸作家として主に白樺の樹皮を使った作品を製作している。

白樺は古くから北欧をはじめ 北国の生活の中で様々な材料として使われてきた。

特に樹皮は柔らかく加工がしやすい。また防腐剤のような役割もしてくれるため 食料保存の容器として使われていたし、屋根の材料や船の材料としても使われてきた。

私の住むスウェーデン中部には 白樺林が多く、冬になると薪ストーブのセントラルヒーティングをいまだに使って

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北欧で工芸作家

北欧で工芸作家

初めてのnote。先ず何をそして何から書いたら良いのか考えて 考えた結果先ずは自分の話を書いてみることにする。

今住んでいる国はスウェーデン。 

今年で16年目になる。  

16年。振り返るとあっという間。スウェーデンに来ることになったのも半ば運命だったのではないか。と今思い返すと敷かれたレールを進んで来たかの様に思える。それくらい全てがスムーズで、出会う人全てが今に繋がりがあって。。  

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Vävstuga  (ヴェーブストゥーガ)

Vävstuga (ヴェーブストゥーガ)

スウェーデン語でVävstuga (ヴェーブストゥーガ) と読む。
vävは織る stugaは小屋。つまり織物小屋の話。

私の住む村にはまだvävstugaが存在する。
昔はどの共同体にも必ずあったそうで、村に必要なテキスタイルを村のみんなで織っていたそうだ。

最近では手織りをする人が減り vävstuga は縮小され
現在私の村のvävstugaは70-86歳のお婆さん9人で運営されてい

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