なり損ないの文字の羅列

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  • ふうふのざつだん

    寝る前の雑談でちょっと盛り上がったので記録しておこうと思います。 私はニュースはほとんど見ません。代わりに気になったトピックに関しては調べたりします。オットは私よりはニュースを見てます。能動的に調べたりはあまりしていないかもしれません。 私たちはテーマの外野から話をすることが多いです。当事者にはいつもなりません。自分たちが当事者になるテーマの話し合いは感情論になってしまい優しさから折衷案にたどり着くのと、そもそも何に対してもグレーゾーンにいることが多い気がします。

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  • ラベンタ

    『ラベンタは、ヒトに見つめられた時初めて生まれ、その瞳を開けます。生まれたラベンタは、初めて見たヒトを主人とし、主人の人柄を学んで育ちます。ラベンタは、主人と共に生き、生涯支えていきます。』 この国でラベンタを持たない人はいない。皆遅くても18歳までにはラベンタを持つ。ほとんどのラベンタは、幼年期には良き遊び相手となり思春期には仲の良い兄弟姉妹、友達のようになり、青年期からは主人が望む関係性を保ち、主人に必要な知識や能力を獲得している。 主人にとって、一番の理解者であり、欠点を補う役割も持ち、時には導いてくれる存在なのだと、ラベンタの開発者は言葉を残している。

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#真夏の厳冬夜

品目:真冬の熱帯夜 不思議な小包、差出人は真夏の住人 開くと茹だる熱気が広がった 吸うと体の中を巡ってじんわり汗ばむ背中 鳴り止まない蝉の声はうるさいのに 寒さで強ばってた肩の力が抜けた 几帳面にヒグラシの声まで入ってる ベタついた温風はきっと潮風 グリーンカーテンの窓辺で中々吹かない風を 暑さに溶けつつ待ってるみたい 空っぽになった箱の中を見つめたら薄ら陽炎 もうさすがに何も出ないだろうと 覗き込んだら打ち上げ花火の火薬の匂いと ベビーカステラの甘いの香り 底冷えの部屋の中

    • ふうふの雑談

      寝る前の雑談でちょっと盛り上がったので記録しておこうと思います。 私はニュースはほとんど見ません。代わりに気になったトピックに関しては調べたりします。オットは私よりはニュースを見てます。能動的に調べたりはあまりしていないかもしれません。 私たちはテーマの外野から話をすることが多いです。当事者にはいつもなりません。自分たちが当事者になるテーマの話し合いは感情論になってしまい優しさから折衷案にたどり着くのと、そもそも何に対してもグレーゾーンにいることが多い気がします。 今回は

      • 読書感想文 本を守ろうとする猫の話

        祖父を亡くしたばかりの高校生・林太郎が祖父がやっていた古本屋・夏木書店で、喋る猫と出会う。猫は本を助けてほしいと林太郎に頼み不思議な空間に案内する。 物語に登場する四つの迷宮のそれぞれの主はもっともらしいことを言うがその中にウソが紛れている、と猫が林太郎に最初に言ったのでどこが嘘だろうと主たちのセリフを読み直した。 第一、第二の迷宮の主たちは多くの本を読むことにこだわっている。私も今の長期休暇中で読んだ本は10冊いかないくらいだ。今までを思えばかなりの頻度で本を読んでいる

        • 読書感想文 暗いところで待ち合わせ

          駅のホームで同僚を押して電車に轢かせた殺人犯として追われる大石アキヒロが駅のホームが見える一軒家に一人で住む盲目のミチルの家に潜伏する。 潜伏していることに気付かれないよう、ミチルの生活を脅かさないように息を殺すアキヒロと、自分以外の人間の気配に気付きながら刺激しないように気付かないふりをするミチルの、決して好戦的ではない気配斬りのようなやり取りが行われる。アキヒロ視点とミチル視点が細かく切り替わるので、一方の一方に対する考察のアンサーがすぐ知れる話の構成になっている。

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        #真夏の厳冬夜

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          読書感想文 月のぶどう

          曾祖父の代から続くワイナリーを営む家で生まれ育った双子の姉・光美と、弟・歩。出来のいい光美と比較されて育った歩は母が急死し葬儀の時泣くことができなかった。ワイナリーの代表を務めた母の急死によって生じたワイナリーの経営や親戚、同僚、友人との関わりから二人が自らの生き方や自分自身と向き合っていく。 姉の光美は母親に似て完璧主義で近しい人にも弱さを見せられない性格。弟の歩は幼い頃から快活明瞭な姉と比較されて、母親の期待を裏切ることを恐れ、いまひとつ物事に対して真剣味がないような、

          読書感想文 月のぶどう

          人混みが息苦しい

          不安と向き合う日  できること、好きなこと、楽しいと思える時間を再認識できたところで向き合うべき問題に向き合おうと思う。解決はしなくていい、ただ知りたいだけ。 2024年10月16日 人混みが息苦しい。 大きな駅が、ショッピングモールが、街中が、 満席の電車と新幹線、ヒトが電車に出入りする駅、 交通量の多い道路の運転、酸素量の薄い会議室、 ヒトの声が飛び交う場所、 目的地に一人で向かう手段を考える時間 駅近で駐車場に車を停め、私鉄に1時間弱、JRに乗り換えて1時間 又

          人混みが息苦しい

          読書感想文 四月になれば彼女は

          精神科医の藤代は、12ヵ月後の4月に婚約者の弥生と結婚式を挙げることになっている。そこに大学時代の恋人の春から伝えたいことがあると何通か手紙が届く。愛に愛想を尽いた人たちが愛に気付いていくお話。 恋や愛や情を失った人が何を求めて走るのか、愛し続けるのは不可能なのか、そもそも愛するとは愛されるとは、を考えさせられる。 春の手紙で語られる彼女の愛が綺麗だと思った。綺麗で理想的と言っても良いような気がした。その手紙を読んだ藤代が感じる喪失感は重いだろうなと思う。重いけどやさしい。

          読書感想文 四月になれば彼女は

          ラベンタ 3

          「まあ、よく来てくれたわね」 「叔母さん、お久しぶりです」 妹が嬉しそうにベッドの上で手を振っている。病室にいるのは、子供たちにとっては叔母である私の妹と、礼儀正しく挨拶する長男で、次男は末っ子長女に構ってふざけ合っている。 「顔色良くなったね」 「退院はまだ先だけどね。」 先週見舞いに来た時より元気そうで安心した。定期的に来ていたが毎回病院の雰囲気に気圧されるので、入院中の妹はこれ以上に滅入るだろうと心配していた。 「仕方ないんだよ、病院にかかる人なんて、ラベンタの導入に後

          ラベンタ 3

          庭の話

           「ねえ、庭の話をしない?」 そう唐突にイツキは話しかけてきた。 「分かった。」 その日の最後の授業が終わってロッカーに教科書をしまいながら返事をした。どこか店に入ろうと提案すると、もう決めている、と駅に向かって歩き始めている。イツキと並んで歩くのは苦手だった。学校内でも外でも人の目を引き付けすぎる、そんな人間の隣を歩くのはあまりいい気分ではない。 「気に入っている店があるんだ。繁盛していないが清潔で君が好きそうな感じだ」 「気に入ってる理由は?」 イツキが私のために店を選ぶ

          庭の話

          不倫する気持ちに共感した朝の話

           朝早くから遊ぼう、と連絡が来た。枕元で鳴る携帯電話に手を伸ばして、伝わっているかも分からない起き抜けの声で応答する。こんな連絡にも慣れてしまっていつものように十時に店で、と電話を切った。  連絡してきた相手は、大学で同期のイツキだ。大学の入学式で初めて見たイツキは目を引く容姿だった。顔がほどほどに整っていて身長が高く身体の線が細い、身なりにも気を遣っている。でも私を含む大勢を魅了した要因は、それではない。  オリエンテーションを終え選択科目を決め平凡で平坦な学生生活に順応す

          不倫する気持ちに共感した朝の話

          生活の見直し 趣味編

          生活の見直しをする理由 勤続年数8年、稼げればいいやと必要最低限の時間を仕事にあててきたはいいものの、「今後どう生きたらいいか」という迷いにぶちあたった。長期休暇をもらったことで自分の生活に欠かせないものが見えてきたので、時間・お金・趣味の視点に分けて今の生活の分析と、これからの生活の指標を決めていきたいと思う。  備忘録にするため、ほとんどの項目に経緯を記録する。 時間に関わる生活習慣について  日々の欠かせないルーティーンを見極め、それにかかる時間と頻度を分析してい

          生活の見直し 趣味編

          生活の見直し お金編

          生活の見直しをする理由 勤続年数8年、稼げればいいやと必要最低限の時間を仕事にあててきたはいいものの、「今後どう生きたらいいか」という迷いにぶちあたった。長期休暇をもらったことで自分の生活に欠かせないものが見えてきたので、時間・お金・趣味の視点に分けて今の生活の分析と、これからの生活の指標を決めていきたいと思う。  備忘録にするため、ほとんどの項目に経緯を記録する。 時間に関わる生活習慣について  日々の欠かせないルーティーンを見極め、それにかかる時間と頻度を分析してい

          生活の見直し お金編

          生活の見直し 時間編

          生活の見直しをする理由 勤続年数8年、稼げればいいやと必要最低限の時間を仕事にあててきたはいいものの、「今後どう生きたらいいか」という迷いにぶちあたった。長期休暇をもらったことで自分の生活に欠かせないものが見えてきたので、時間・お金・趣味の視点に分けて今の生活の分析と、これからの生活の指標を決めていきたいと思う。  備忘録にするため、ほとんどの項目に経緯を記録する。 時間に関わる生活習慣について  日々の欠かせないルーティーンを見極め、それにかかる時間と頻度を分析して

          生活の見直し 時間編

          読書感想文 送り火

          送り火  著 重松清 富士見沿線で暮らす、暮らしていた、人たちのお話。たまに奇妙でほんのり温かい、現実的な話が詰まった短編集。  短編集と思わずに手に取って、気付いた時に読むの後回しにしようかと思ったけど一つずつの話が濃く、複雑で一冊の小説を読んだくらいのたのしい時間になった。    フジミ荘奇譚と漂流記、ハードラック・ウーマンは、登場する五人の老婆と徘徊する無人のベビーカー、富士見地蔵が奇妙さを強く出している。結局老婆たちは生きているのか亡くなっているのか、いつ亡くなった

          読書感想文 送り火

          夢で聴いた歌の歌詞メモ

          億まで星を数える夜があったって 月のあかりに照らされたくて 楽しいからいいんだよ

          夢で聴いた歌の歌詞メモ

          読書感想文 風に舞い上がるビニールシート

          不器用であったり、自分の譲れないものと社会や他人との折り合いがつかない人たちが変わっていかないようで変わっていく、おさまる場所でおさまっていく6つの物語が並んだ短編集。 職種も年代も置かれた環境も様々だった。仏像を直す仕事をする人や仕事をしながら大学に通う人、難民を支援する機関で働く人、結婚してる人、していない人、、聞き慣れない言葉、事柄も多くあったけどその説明も上手く纏められていて物語に入り込むのに邪魔ではなかったし、かえって私が全く知らない想像できない境遇の登場人物の心

          読書感想文 風に舞い上がるビニールシート