メグリム・ハルヨ

長文用。

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最近の記事

【禍話リライト】東屋のふたり

ええと、わたしの地元の、高校の隣にある公園の話で。 そんな立派な公園じゃないんですけど、そこ東屋があるんです。 暑かったらそこで休憩、雨降ってもそこで休憩みたいな。 自販機とかもあって、夜ジョギングとかしてると経路としてちょうど良かったんですね。 その晩も走ってて通りがかって、そしたら東屋に人がいるなあって。 見たら東屋の中のベンチの上に人が立ってるんですよ、二人ぐらい。 座ってるんじゃなくて立ってたらおかしいじゃないですか。 なんで?と思いつつ自販機で飲み物買って、夜だ

    • 【禍話リライト】はじまりのベル

      この話をしてくれた人なんですけど、大学生時代にあることが原因で人がたくさんいる場所が苦手になっちゃって。 それ以来あまり人付き合いしないようになってしまったんですって。 Aさんは元々は結構明るい人で、広く浅く付き合いがあって。 学部で大教室の授業とかあるじゃないですか、大体みんな知ってるっていうか、ちゃんと知ってるわけじゃないけど名前聞けば「ああ~、あの」って。 アドレス帳に苗字だけで知り合いいっぱい載ってるみたいな、交友が広いタイプで。 それで、そういう名前しか知らない

      • 【禍話リライト】忌魅恐NEO「丑三つ時、公園にて待つ」

        よく分からない話なんですよ。 でも、分かってはいけないというか、 分かろうとしてはいけない話らしいんです。 この話をしてくれた人が直接体験した話ではないんですけど…… * 職場の同僚の女性が、残業で残ってたときに話してくれたんですって。 「私あんまり実家に帰らないんですよ」 地元よりも実家出た後の友達の方が多いとかそういう話かなと思ったら違って、ちょっと訳があってあんまり帰りたくないんです、って。 実家を出て一人暮らしだそうなんですけど。 数年前、家で寝てたらいきな

        • 【夢の話】屋根裏【禍話リライトではない】

          これはA県にお住いのBさんからいただいたお話です。 Bさんのご実家は一般的な民家としてはけっこう大きなお家で。一階が主に生活の場で、二階は家族それぞれにけっこう広々とした部屋が割り当てられてて。 それで屋根裏もあって、二階の共有スペースにあるクローゼットの天板から梯子を下ろして上がれるようになってたそうです。 でも家が建って以来、全然使ってなかったんですって。これは滅多に開けない荷物だから屋根裏にしまっとこう、みたいなものでもみんな部屋に置けちゃってて。 だからせっかくの広

          【禍話リライト】背の高い何か/遺影と家

          これは投稿でいただいた話です。 十数年前、当時中学生だったときに体験したことだそうです。   その方の地元は山間部、といってもそれなりに人が住んでいるところで。 そういう地域だとよくあることだと思うんですけど、同級生と一緒に下校してても、家が山の上の方か下の方かとかで途中で帰り道が分かれるようになってたんですって。   それで、部活を終えて友達と一緒に帰ってたんですけど途中からはひとりになって。 夏の蒸し暑い夜、鈴虫の声を聞きながら街灯の少ない山道を下って、このままもうしばら

          【禍話リライト】背の高い何か/遺影と家

          【禍話関連】私が体験したこと(例の女周辺)

          これは禍話リスナーの方々には説明不要の「例の女」に関連して、筆者個人が体験したちょっとした話です。 もし例の女について把握されていない方はこちらにまとめてくださっている方がいらっしゃいますので、ご確認ください。 端的に言えば、聞いたり、調べたり、書いたりすると「来る」と言われている「オバケ」です。 禍話の放送内でもリスナーからのお便りというかたちで、色んな方が「これって例の……」という体験をしていることが紹介されてきました。 それらに比べれば大した話ではないと思うのですが、

          【禍話関連】私が体験したこと(例の女周辺)

          【怖い話】画像補完

          これは架空の話で、特になんかあったとかではないです。 心霊写真ってあるじゃないですか。あれってマジなやつは、たいていぱっと見で「なんか見える」とこ以外にも変なとこがあるものだって話があって。 ありえないとこに不気味な人っぽいものが写ってる!って写真を改めてよく観察したら、手前のメインの被写体の人の手とか足とかが不自然に消えてるように見える、とかね。 たぶん、こんな話はすでにあると思うんですけど。 例えばパッとしない、あんまり怖くない「ちょっとここが変かな?」ぐらいの心霊写

          【怖い話】画像補完

          【禍話リライト】ミヤコさんの顛末

          怖い話だからってオチがあるとは限らなくって。 これは「えっ?そこで終わるの?」って話です。 その小学校では花子さんじゃなくて「ミヤコさん」が出るんですって。 元々そこ、そういう怪談はなかったそうなんですけど、怖い話の本かなにか読んでやってみた女の子がいて。ほんの思いつき、好奇心だったんですかね。 花子さんが出そうなところって大体決まってるじゃないですか。 だからそういうところに見当をつけて。旧校舎の3階女子トイレの手前から3番目の個室をノックして「は~なこさん」って呼んだん

          【禍話リライト】ミヤコさんの顛末

          【禍話リライト】まりあの本

          これは学校の怖い話です。 みなさん子供の頃に図書室や地域の公民館で、絵本とか児童書を読んだり借りたりしたことあると思うんですけど。 ときどき寄贈された本なのか元々の持ち主の名前書いてることありますよね。 とある小学校の図書室に、寄贈されたちょっと古めの絵本が一式あって。 苗字は分からないんですけど、それに「〇〇まりあ」って名前が書いてあったらしいです。 昭和とか平成の、キラキラネームとか出て来る前の話で、まりあって名前は珍しかったから「あ、まりあ様の本だ」みたいに軽くいじる

          【禍話リライト】まりあの本

          【禍話リライト】こころあたり

          こっくりさんって何回かブームがあったんですよね、その第何次かは知らないですけど、中学生の頃こっくりさんが流行っていて。 放課後、クラスの子たちが楽しく、って言ったら変なんですけど、和気あいあいとこっくりさんをやってて。それでわたしも試しにやってみようかなって参加したら、どういう流れだったかは忘れたんですけど、 あ し た し ぬ って言われたんです。 まあ普通だったらそんなわけないじゃんって笑い飛ばすところなんですけど、でも軽い気持ちで参加したところにいきなりそれで……真

          【禍話リライト】こころあたり

          【禍話リライト】ノンノンレム睡眠/ マネキン・カー/ 廊下の能面【三連発】

          金縛り、ってあるじゃないですか。 あれはまあノンレム睡眠というか、疲れ過ぎとかで脳と体がバラバラになってるみたいな状況で起きることになってますけど。 だから上に人が乗ってると思っても、感覚が誤作動してるだけで、ちゃんと説明がつくんだって話があるじゃないですか。 そうなのかなとは思っても、でも一概に全部解明できるって切り捨てるのもおかしいなあって。 何かの集まりで怖い話をするとき、どこかに載ってたような話じゃなく自分の体験を話すとなると、だいたい金縛りとか虫の報せの話になると

          【禍話リライト】ノンノンレム睡眠/ マネキン・カー/ 廊下の能面【三連発】

          【禍話リライト】座敷犬

          これは、「追いつかれた」家の話。 10年ちょっと前、当時高校生だった女性Aさんが同級生の家で体験した出来事だ。 ある日のお昼休み。 クラスメイト数人と談笑しながら教室で購買のパンを頬張っている最中、普段お昼は別グループと過ごす友達が何か言いたげな様子で近付いてきた。 敢えてやってくるなんて何かあったのか?と身構えたところ、彼女は 「今日はあの子いない……?」 と切り出した。 共通の友人であるBさんの話だった。 「ああ、今日はお弁当持ってきてたけど、テラスとか外で食べてるん

          【禍話リライト】座敷犬

          【禍話リライト】属性:闇

          これはAさんという女性からの投稿。 本気で怖い話が続き過ぎたときに箸休め的に紹介された話だ。 Aさんには中学生の時、ちょっと“イタい系”の友人がいた。 当時は気付いておらず、女の子どうし仲良しで単に楽しい友達だなあと思っていた。 ある日の下校中、その友人が急に 「わたし、見えるんだ」 と言い出した。 一瞬「ん?」と思いはしたものの、素直な中学生だったので何が見えるの?と尋ねたところ、妖精というか、精霊のようなものが見えるのだという。 まあそこで否定してもしょうがない。

          【禍話リライト】属性:闇