【禍話関連】私が体験したこと（例の女周辺）

これは禍話リスナーの方々には説明不要の「例の女」に関連して、筆者個人が体験したちょっとした話です。
もし例の女について把握されていない方はこちらにまとめてくださっている方がいらっしゃいますので、ご確認ください。

端的に言えば、聞いたり、調べたり、書いたりすると「来る」と言われている「オバケ」です。
禍話の放送内でもリスナーからのお便りというかたちで、色んな方が「これって例の……」という体験をしていることが紹介されてきました。
それらに比べれば大した話ではないと思うのですが、記録として残しておきたいと思います。

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それは2022年の2月のことでした。
職場から車を運転して帰る途中、ふっとなんの理由もなく

「……禍話の例の女のリライト、昔あったやつは色々あって消えてしまったし、今読めるのも何かの拍子に消えちゃうかも知れないなあ。公開して変なこと起きたら嫌だけど、自分個人用の文字起こしなら大丈夫なんじゃないかなあ」

と思ったんですね。
本当に軽く思っただけでした。だから別にその晩すぐ着手する訳でもなく、パートナー（筆者は既婚中年男性です）と夕飯食べて夜更かししてゲームして。

それで深夜も過ぎた頃合い、いい加減寝ようとお布団に入った訳です。
そしたら寝入り直後にかなり強烈な金縛りに遭いました。
これ自体は、寝るちょっと前までディスプレイの強い光を見続けてたせいで神経が興奮してたからだ、と考えるのが自然だと思います。

そして金縛りと同時に、自分の意思に反して1ミリも動かせない目蓋の裏に、何かとても怖いイメージが去来しました。
具体的には滅茶苦茶長いぼさぼさの髪で顔が隠れた、青白い肌の女が迫って来る様子です。

でも。
それは正直、私の場合は金縛りになる度にほぼ毎回見えるやつなんですね。金縛りになると皆さん何か怖いものが見えたり、上に誰かが乗ってるイメージが訳もなく浮かびますよね？
そういうものですよね、という前提で話を進めます（もしそうじゃなかった場合怖いので指摘しないでください）。

それで「ウワッ、怖ェ！」とはなりつつも、まあいつもの金縛りだなと冷静に思っている部分もあって。
目は開けられないけど身体はかろうじて動かせる感じがしたので、こういう時は人頼みだ！と隣で寝ているパートナーの方にもぞもぞと向き直りました。なんとか手足を動かして、相手を起こして助けてもらおうとしたんです。

問題はここからでして。
ここからは夢のはずなんですけど。

手を伸ばそうとした矢先、逆に向こうからいきなりギューッと強い力で頭を抱え込まれたんです。もう目も開かないし大混乱です。
そしてそいつ●●●が耳元で私を責める囁きを、同じ文言でずーっと繰り返すんですよ。何て言ってるのかよく聞き取れないんですけど。

それが困ったことに明らかにパートナーの声じゃないんですよ。

わっ、わっ、と思ってるうちにブチっと意識を失って、次にハッと目が覚めたら普通に仰向けの体勢で横たわっていました。
時計を見ると布団に入ったときからたいして時間は経過しておらず、パートナーの寝相も特に変わりありません。

現実的に考えれば偶然に過ぎないと思います。
たまたま強烈な金縛りに遭って、たまたま一瞬強烈な悪夢を見ただけで。
でも、はっきりとは聞き取れなかったんですが、あの囁き声は大体こんな感じのことを言って私を難詰してきたんです。

「どうしてそんなことするんだ、どうしてお前はそう軽率なんだ」

……書こう「かな？」の段階でこんな目に遭うなんて、やっぱ例の方には触れない方が良いんだな、と書き起こすのをやめ、今に至ります。

＊

ちなみに、目覚めた直後にはもうどんな声だったのかが思い出せなくなっていました。なのでそいつが男だったのか女だったのかすら分かりません。

ただひとつ思うのは、パートナーは常日頃から私に「そういう趣味だから、って禍話に限らず面白半分で怖い話ばっか読んでると“寄って”くるぞ」って没頭し過ぎるのを咎めてくるということがあって。

もしかしたらあのとき責めてきたやつは例の方関係者ではなくて、例の方に関わるなという警告をしに来た別のやつだったのかなあと。
それが善意なのか、あるいはまた全然違う何らかの噛み合わせなのかは考えないでおきますが。

その後は時々とても禍話っぽい悪夢にうなされることがある程度で、何事もなく息災に過ごしていますし、これを書いたことでまた何かが起きるということはないと思います。実質、例の方の話はしていないはずなので。

本当に？

【おわり】

※2022/02/08に筆者自身のtwitter上で書き散らしたものを備忘録的にまとめがてら文章の体裁を整えたものです。

※追記:この話をアップしたあと筆者がツイッター上でアンケートを取ったところ、金縛り中怖いものが見えたり何かが乗っているのを感じたりする人は、全体の4割程度でした。そんな……