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【marcyノート】(管理栄養士国家試験対策の解説)

marcyノートは、国試対策に特化したマガジン(記事集)です。 (このマガジン(有料版)は、2024年9月30日 に終了いたします)
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2020年9月の記事一覧

Q&A『インスリン(ホルモン)と関わるクロム(ミネラル)。』

Q. クロムはインスリンにも関わるのですか?? A. その通りです!ただし、インスリンの分泌(膵臓)部分ではないので注意です。 ・クロムとはクロムは、食事摂取基準にも設定されているミネラル(無機質)の1つです。 「微量ミネラル」に分類されています。 このクロムの仕事の1つに、 「インスリン作用の増強」があります。 ・インスリンの流れインスリンとは、膵臓から分泌されるホルモンで、 主に血糖値を下げるという働きがあります。 この流れを詳しくみると、 1.膵臓でインスリン

Q&A『栄養素が不足すると増える、ホモシステイン』

Q. ビタミンB12や葉酸が不足すると、ホモシステインが増えるという部分がよくわからないです。 A. 葉酸などは、ホモシステインをメチオニンに「戻す」ときに必要な栄養素です。 ・体内のアミノ酸の代謝ふだん私たちの体内(細胞の中)では、次のような代謝が行われています。 メチオニンは不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)なので、 食事から取らないといけないアミノ酸です。 よって、この代謝スタートとイメージできます。 また、システインもアミノ酸ですが、 これはメチオニンから作ること

新しく出たとこ。『34回/公衆栄養』第3次食育推進基本計画

34回143番(5) 第3次食育推進基本計画のコンセプトは、「実践の環を広げよう」である。(○or×) ---------- 「食育推進基本計画のコンセプト」が初登場しましたので、確認しておきたいと思います! ---------- ・食育推進基本計画とは?2005年に食育基本法という法律できたことにより、 現在は国レベルで食育が推進されています。 この法律には、食育推進基本計画を作ってね、と書いてあるので、 現在は農林水産省を中心に計画が立てられています。 ・第3

新しく出たとこ。『34回/臨床』サラゾスルファピリジン

34回124番 潰瘍性大腸炎に対して、サラゾスルファピリジンを使用することで、 吸収が低下する栄養素である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。 (1)ビタミンK (2)ビタミンB1 (3)葉酸 (4)パントテン酸 (5)ビタミンC ---------- 「サラゾスルファピリジン」が初登場しましたので、確認しておきたいと思います! ---------- ・潰瘍性大腸炎潰瘍性大腸炎は、腸の炎症性疾患の1つです。 明確な原因は不明ですが、大腸を中心に炎症が起こります。 ・

Q&A『半減期が登場する場面を集めました。』

Q. 半減期が登場する部分がよくわかりません。 A. 主に登場するのは3か所です。覚える内容が多い「RTP」を中心に確認しておきましょう。 ・半減期とは半減期とは、とある物質の量が半分になるのに必要な期間のことです。 食べ物やカラダの範囲で、永遠に存在し続ける物質はありませんので、 どれくらいで入れ替わっているのだろう?という視点で見るときの入れ替わりペースです。 試験で主に登場するのは、 ・放射性物質 ・筋肉や肝臓、消化管のたんぱく質 ・RTP(急速代謝回転たんぱく質

Q&A『カラダには、アミノ酸の好き嫌いがある?』

Q. 「グルタミンは、小腸に効率良く取り込まれて代謝される。」 これ以外で覚える組み合わせはありますか? A. アミノ酸の代謝と臓器で登場するのは、筋肉・肝臓・小腸の3つです! ・たんぱく質とアミノ酸たんぱく質という栄養素は、食べたあと消化管で分解され、 アミノ酸(またはペプチド)の状態で吸収されます。 吸収後は肝臓に運ばれ、生きるために必要な材料として使われます。 ・体内にも好みがあるそんなアミノ酸ですが、体内の臓器によって好みがある場合があります。 試験で登場す

新しく出たとこ。『34回/臨床』超速効型インスリン注射

34回120番(5) 超速効型インスリン注射は、食後高血糖を改善する。(○or×) ---------- 「超速効型インスリン注射」が初登場しましたので、確認しておきたいと思います! ---------- ・糖尿病の薬の種類糖尿病の薬には、2つのパターンが登場します。 1.インスリン注射 2.経口血糖降下薬 1のインスリン注射は名前の通り、血糖値を下げるホルモンであるインスリンを、直接体内に注射します。 2の経口血糖降下薬は、飲み薬の総称です。 など、よく試験

新しく出たとこ。『34回/食べ物』たけのこ水煮における白濁沈殿

34回45番(4) たけのこ水煮における白濁沈殿は、リシンの析出による。(○or×) ---------- 「たけのこ水煮における白濁沈殿」が初登場しましたので、確認しておきたいと思います! ---------- ・白濁物質食べ物を加工した時、白濁の原因となる物質には、主に2つが登場します。 ・チロシン アミノ酸の1種 たけのこに多い ・ヘスペリジン ポリフェノールの1種 かんきつ類に多い (缶詰などの液汁が白濁していることがある) ・たけのこの特徴たけのこには

新しく出たとこ。『34回/基礎栄養』エキソ型酵素

34回69番(2) トリプシンは、エキソ型酵素である。(○or×) ---------- 「エキソ型酵素」が初登場しましたので、確認しておきたいと思います! ---------- ・まずは問題の視点を確認トリプシンとは、たんぱく質を分解する酵素の名前です。 たんぱく質はアミノ酸がたくさんつながった鎖状をしていますので、 この鎖を切るというイメージです。 ・エキソとエンド鎖を切るとき、切り方には2パターンあります。 今回は、胃で分泌されるトリプシンについて問われてい

Q&A『ビスホスホネート薬の限界』

Q. 骨粗鬆症のビスホスホネート薬が「骨吸収抑制」というのは暗記でしょうか? A. こればっかりは暗記です。(骨の薬という部分まではいけるのですが) ・骨粗鬆症の対処骨粗鬆症とは、骨がもろくなった状態です。 これは、骨を作るスピードよりも、骨を壊すスピードが速くなるために起こります。 試験的に言うと、 「骨形成を、骨吸収が上回る。」 対処方法の考え方はシンプルで、 ・骨形成を促進させる ・骨吸収を抑制する どちらかが基本となります。 ・薬のパターン登場する薬も、 ・

Q&A『赤血球も細胞の1つ。ただし、かなりスリム。』

Q.「赤血球ではグルコースから乳酸が生成する」とあるので、赤血球も1個の細胞ですか? グルコースをもらってエネルギーを自分で作って頑張ってるやつですか? A. 赤血球も1つの細胞です。ただし、がんがんエネルギーを作っているわけではないので注意です。 ・赤血球のカタチ赤血球は、血液の中を流れる細胞の1つです。 カラダ全身に酸素を運ぶことを、主な目的としています。 この赤血球ですが、ふつうの細胞にある核やミトコンドリアなどの 細胞小器官を持っていません。 (赤血球を作る途中

Q&A『アミノ酸からビタミンへの変換は、1パターンのみ』

Q. 「トリプトファンはナイアシンに変換される」(正文) トリプトファン以外にも、変換されてビタミンになるものはありますか? A. アミノ酸からビタミンへの変換は、その1パターンのみです。 ・ビタミンとはビタミンの多くは体内で合成されず(されたとしても少量なので)、 食事から摂取する必要がある栄養素です。 ナイアシンもビタミンの一種ですが、 これは「体内で合成できる」例外的存在です。 (ただし、食べなくていいわけではない。) ・別のものからできるナイアシンの場合は、ト

Q&A『アレルゲンに加熱は効果ばつぐん。ただし、』

Q. アレルギーのところで、アレルゲン活性はすべて加熱によって低下する、と覚えて大丈夫でしょうか? A. 基本的には低下、でも例外もある。という順番がベストです! ・食物アレルギーの原因食物アレルギーは、食事から入ってきた成分を、カラダが抗原(敵)とみなして攻撃するために起こります。 本来は戦わなくてもよい相手に、攻撃を仕掛けている状態です。 この原因となる成分の多くは「たんぱく質」です。 ・たんぱく質の特徴たんぱく質という栄養素には、「加熱によって変性する」という特

Q&A『たんぱく質の、過剰症未満。』

Q.「たんぱく質の摂取量が多いと、尿中カルシウムが増加する」(31回77番) これは、たんぱく質には過剰症みたいなことがあるってことですか? A. イメージとしてはその通りです!ただ言い切るのは少しむずかしそうです。 ・摂りすぎはよくないたんぱく質は、摂取量が多いと尿中のカルシウム排泄が増える、という特徴があります。 過去問にも、この通り出題されています。 この理由については、仕組みをはっきり記載しているものがみあたらないので、結果的にそんなことが起こってしまう、とい