西神戸

3人の子育てひと段落してのんびり暮らしています♪銀行で融資、外為業務経験あり。子どもの…

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3人の子育てひと段落してのんびり暮らしています♪銀行で融資、外為業務経験あり。子どもの塾の夜弁当にも自信あります。孤独に耐える忍耐力も備えています。俳句が趣味です。

記事一覧

エコさんトイレ

 未来のためにしていることはたくさんあります。小さな親切やお付き合い、私は主婦ですので、ご近所へのご挨拶。これも何か大きな災害が起こった時には助けていただかなけ…

西神戸
1か月前
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愛される声

 彼は昭和という時代を駆け抜けたスターだった。はじめてのアイドルと呼ばれた人だった。  彼は父親を早くに亡くし、母親が小学校の先生をしていたため、ほとんど祖母に…

西神戸
5か月前
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テラヤマキャバレーを観て

 私は寺山修司という人が、名前は知っているが、何をしてどういう作品があるかなどは知らない。ただ、演劇関係の人だということしか知らない。  しかし、興味本位でテラ…

西神戸
7か月前
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不思議な同居

 彼女は中古のマンションに住んでいた。彼女のマンションの居室の以前の家族は旦那さまが亡くなって、幼子を2人抱えた奥さまが売り急いでいたのだった。  そういう経緯…

西神戸
8か月前

毎日の服をコーディネート

 AIに属性と持っている洋服を学習させます。お天気や仕事のスケジュールも鑑みながらAIがコーディネートしてくれるので、朝の忙しい時間に洋服を考えなくて済みます。  …

西神戸
1年前
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初めてのドンキホーテ

 ドンキホーテに生まれて初めて行ったアラ還です。  ドンキホーテって忘年会の余興グッズが売っていて若い人が行くイメージでした。ちょっと子どもを連れていくには狭く…

西神戸
1年前

母になる

 私は2人の子どもを持った人を愛してしまった。子どもたちはその時2歳の男の子と4歳の女の子だった。とても可愛くて私にも懐いた。  私は彼のことをとても愛していたの…

西神戸
1年前
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ジキルとハイドを観て

 人間の2面性について書く人がほとんどだと思うので、私は科学の進歩についてからアプローチしたいと思います。  人間の善と悪を分けることができる薬をジキル博士は開…

西神戸
1年前
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櫂 を読んで

 なぜレディファーストなのか?男性がドアを開けて女性を先に歩かせる。実は敵がいた時に盾にするためだという説もあるらしい。女性を優先するためではないらしい。  こ…

西神戸
1年前
2

夏休みが嫌いな理由

 彼は東京都品川区生まれだった。小学校から私立に通いエスカレーター式に大学まで行った。  大学生になって港区に一人暮らしした。親が疎ましくなったのだ。よくあるこ…

西神戸
1年前
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フェイブルマンズを観て

 スティーブンスピルバーグはカメラが全てだった。カメラが彼の人生だった。  彼の幼少期に初めて撮ったフィルムはプラレールが人を轢いて脱線するという観た映画の模倣…

西神戸
1年前
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本当の彼女

 彼女は小さな商社で事務員として働いていた。商社といっても孫請けぐらいの小さな畜産物を扱う商社だった。  仕事は単調で簡単だった。トラブルも少なく、毎月同じこと…

西神戸
1年前
1

夫婦の思い込み

 彼は植木職人だ。  最近3階建ての小さな家が増えて仕事は減っている。しかし、ここ埼玉ではまだ家を建てて一人前という考えが残っており、結構仕事がある。  昼食は…

西神戸
1年前
2

女性客の心配

 彼は心底驚いた。友人から金の無心をされたのだった。  彼はタクシー運転手だった。同僚のタクシー運転手が50万貸してくれと言ったのだった。  彼は家族がなかった。…

西神戸
1年前
2

音楽家の境界線

 彼女は会社で働いたことがなかった。家でピアノ教室を開いていた。そして結婚はしていたが子どもはいなかった。  彼女は午前中、掃除や洗濯、食事作りをして、夕方4時…

西神戸
1年前
2

スイスのカフェ

 彼はクレディスイスの近くのチューリッヒのカフェで店長をしていた。そのカフェにはお昼休みによくクレディスイスの銀行員がお茶をしにきていた。  銀行員たちはとても…

西神戸
1年前
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エコさんトイレ

 未来のためにしていることはたくさんあります。小さな親切やお付き合い、私は主婦ですので、ご近所へのご挨拶。これも何か大きな災害が起こった時には助けていただかなければならないのですから必要です。小さなことを書こうかと迷いましたが、私も平均寿命からすると、生涯の半分以上を生き、若い方にも少しでも知っていただきたい、影響を与える年齢となっていると自覚し、エコさんトイレについて書きたいと思います。

 エ

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愛される声

 彼は昭和という時代を駆け抜けたスターだった。はじめてのアイドルと呼ばれた人だった。

 彼は父親を早くに亡くし、母親が小学校の先生をしていたため、ほとんど祖母に育てられた。祖母は彼が小学生の時に友人が遊びに来るといももちというお菓子を作ってくれた。お餅とさつまいもを茹でて混ぜ合わせて、砂糖ときな粉をまぶしたものだった。

 それが食べたくて彼の家に遊びに来る友人もいたぐらいだった。祖父はもう亡く

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テラヤマキャバレーを観て

 私は寺山修司という人が、名前は知っているが、何をしてどういう作品があるかなどは知らない。ただ、演劇関係の人だということしか知らない。

 しかし、興味本位でテラヤマキャバレーという舞台を観に行った。

 よく、1回観ただけではわからないので何回も観るとか、再演より初演の方が良かったとかいう人がいるが、本当にそうだろうか?

 逆に言えば作り手はただ興味本位にはじめて観たという人をも唸らせる、お金

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不思議な同居

 彼女は中古のマンションに住んでいた。彼女のマンションの居室の以前の家族は旦那さまが亡くなって、幼子を2人抱えた奥さまが売り急いでいたのだった。

 そういう経緯から安く中古マンションを手に入れた彼女だったが、時々その家で変なことが起こった。

 例えば、ホットカーペットがカチッと音を立てたり、無言電話がかかってきたり。それが彼女のうとうとと気持ちよく昼寝をする時に起きるのだった。しかし、その直後

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毎日の服をコーディネート

 AIに属性と持っている洋服を学習させます。お天気や仕事のスケジュールも鑑みながらAIがコーディネートしてくれるので、朝の忙しい時間に洋服を考えなくて済みます。

 また、サイズや好みやお出かけできるデパートやネットで購入できる範囲も学習させているので、既存の洋服に合わせて新しく購入する洋服を薦めてくれたり、これは古くなったので処分しましょうなどとアドバイスもしてくれます。体重やスリーサイズも把握

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初めてのドンキホーテ

 ドンキホーテに生まれて初めて行ったアラ還です。

 ドンキホーテって忘年会の余興グッズが売っていて若い人が行くイメージでした。ちょっと子どもを連れていくには狭くて怖いイメージ。
 
子どもが3人いる私はドンキホーテに用事がなかったというのが正直な気持ちです。子どもたちは無事3人とも成人し、1人でぷらっと出かけることもできるようになりました。そこでドンキホーテに行ってみようと思い立ったのです。
 

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母になる

 私は2人の子どもを持った人を愛してしまった。子どもたちはその時2歳の男の子と4歳の女の子だった。とても可愛くて私にも懐いた。

 私は彼のことをとても愛していたのでなんの疑問も抱かず、2人の子どもを育てた。幼稚園の送り迎え、公園での外遊び。絵本を読みがたりながらの寝かしつけ。あっという間に1日は過ぎ、夫もいつもありがとうと言ってくれた。しかしそれは子どもたちのお姉さんという感じだったかもしれない

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ジキルとハイドを観て

 人間の2面性について書く人がほとんどだと思うので、私は科学の進歩についてからアプローチしたいと思います。

 人間の善と悪を分けることができる薬をジキル博士は開発します。この薬によってメリットも享受するでしょう。しかし、デメリットもあるのです。

 物事はなんでもそうです。人類は道具を使うことを覚えてから、素手でやっていたことをナイフでやったり弓矢でやったり鉄砲でやったり原爆まで開発してしまいま

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櫂 を読んで

 なぜレディファーストなのか?男性がドアを開けて女性を先に歩かせる。実は敵がいた時に盾にするためだという説もあるらしい。女性を優先するためではないらしい。

 この小説の主人公喜和もとても虐げられている。夫の浮気相手の子どもを引き取って育て、夫の収入が少なくなると封筒張りの内職をして生計を支える。

 しかしこのお話の喜和の見る景色は高知の美しい自然や周りの人の人情やいいこともたくさん細やかに表現

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夏休みが嫌いな理由

 彼は東京都品川区生まれだった。小学校から私立に通いエスカレーター式に大学まで行った。

 大学生になって港区に一人暮らしした。親が疎ましくなったのだ。よくあることだ。共働きの親も好きにしなさいと、家賃を払ってくれたし、10万円仕送りしてくれた。

 彼は大学生になって初めて地方出身の友人ができた。地方出身の友人はよく飲み会の約束をキャンセルした。地元の友人の方が気がおけないとも言った。恋人も地元

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フェイブルマンズを観て

 スティーブンスピルバーグはカメラが全てだった。カメラが彼の人生だった。

 彼の幼少期に初めて撮ったフィルムはプラレールが人を轢いて脱線するという観た映画の模倣であったが、それを観た母親は彼を絶賛し、満面の笑顔で彼を抱きしめる。

 その経験が彼を世界のスピルバーグにするのだ。

 しかし、人生は皮肉なもので、彼のカメラが、母親が父親以外の男性を愛していることを映し出す。母親を笑わすことができる

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本当の彼女

 彼女は小さな商社で事務員として働いていた。商社といっても孫請けぐらいの小さな畜産物を扱う商社だった。

 仕事は単調で簡単だった。トラブルも少なく、毎月同じことを繰り返す日々だった。

 しかし、彼女には会社の人に言っていない趣味があった。それはアイスホッケーのゴールキーパーをやっていることだった。

 昔は大手の会社がアイスホッケーのチームを持っており、休日の午後に試合がテレビ放送されていた。

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夫婦の思い込み

 彼は植木職人だ。

 最近3階建ての小さな家が増えて仕事は減っている。しかし、ここ埼玉ではまだ家を建てて一人前という考えが残っており、結構仕事がある。

 昼食は妻の作ったお弁当だ。冷凍食品ばかりだが子どもの分も作っているし、妻には感謝している。

 ただ1度だけ妻の作ったお弁当を捨てたことがある。マクドナルドが食べたくなったのだ。そんなことしなくても妻にマクドナルドが食べたいから今日は弁当はい

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女性客の心配

 彼は心底驚いた。友人から金の無心をされたのだった。

 彼はタクシー運転手だった。同僚のタクシー運転手が50万貸してくれと言ったのだった。

 彼は家族がなかった。独身貴族だったのでお金には多少の余裕があった。裕福とは言えなかったが、貯金が1000万あったし、50万ぐらい融通することは可能だった。しかし、何も聞かずにただ50万貸すほどその友人とは仲がいいとは言えなかった。タクシー運転手なので、同

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音楽家の境界線

 彼女は会社で働いたことがなかった。家でピアノ教室を開いていた。そして結婚はしていたが子どもはいなかった。

 彼女は午前中、掃除や洗濯、食事作りをして、夕方4時からが子ども向けのピアノ教室の仕事だった。

 彼女は3歳からピアノの英才教育を受け、中学生の時には小さなコンクールで賞をとるようになっていた。そして1日8時間ピアノの練習をしたので部屋には防音装置が設置されていた。もちろんグランドピアノ

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スイスのカフェ

 彼はクレディスイスの近くのチューリッヒのカフェで店長をしていた。そのカフェにはお昼休みによくクレディスイスの銀行員がお茶をしにきていた。

 銀行員たちはとても身なりが良く、保守的で、マナーも良かった。ありがとうという言葉も忘れなかったし、従業員へのチップも少なくなかった。そして家族を大切にしているようだった。もちろん仕事はできるのだろうが、軽はずみにカフェで顧客の情報を漏らすような会話は一切し

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