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ダイヤモンド 総合商社さんの余裕 イスラエルとベルギー 海外旅行·海外出張の小ネタ 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
私が鉄鋼会社の半導体事業の欧米担当のセールス&マーケティングをしていた時の話です。欧米のビジネスのパックドアとしてイスラエルに駐在事務所を準備していました。
その辺りは以下もお楽しみ下さい。
【理系のダイヤモンドに関する知識を超える話が】
イスラエルのビジネスはイギリスに本社を持つ欧米担当の半導体専門商社では荷が勝つため、日本の総合商社の方と組んで仕事をさせて頂いていました。それぐらいイスラエルビジネスは有望でした。
そんな中で、欧州·中東の駐在員の方々の余談としてダイヤモンドの話が良く耳に入りました。そもそも私の知識レベルは中世以降ユダヤ人の方々の歴史として、ダイヤモンドの原石を持ち歩いて居ていざとなったらそれを磨いて糧にするなんて話を聞いたことがある程度でした。勿論理系ですから炭素系無機質の物質としての基礎とその工業的な面での知識は包括的に頭に整理されていました。
ダイヤモンドはギリシア語のadamazein(征服できない)が転じてdiamondになったという説が有るようです。文書としてこ記録が残っているのは約2,000年前の古代ローマやインドだそうです。インドでしか産出されず価格もルビーよりも一桁安く強さを象徴するお守りだったようです。
【ベルギー発、ダイヤモンドの価値が一変】
ここで初めてベルギーが出てきます。
1475年に世界初の自由貿易港ベルギー・ブルージュの硝子ギルドの一介の職人ルドウィグ・ヴァン・ベルケムが親方の娘と結婚したさに親方の突きつけたダイヤモンドの加工法を開発しろとの難題をダイヤモンドをダイヤモンドで磨くという方法で克服したことからダイヤモンドの価値が一気に上がります。そうなると試掘が広まり1728年頃ブラジル、19世紀中頃には南アフリカで採掘されるようになったそうです。
そのような経緯でダイヤモンドの取引量世界一の都市はベルギーのアントワープだそうです。 ダイヤモンドの原石の8割強、研磨済みダイヤモンドの半分程度、工業用ダイヤモンドの4割がアントワープで取り引きされているそうです。また、世界に20ヶ所しかないダイヤモンド取引所のうち、4つがアントワープにあります。 世界のダイヤモンド取り引き、研磨・カットの中心がアントワープなのだそうです。
私の半導体のマーケティング活動の中でベネルクス担当はベルギー在住の方がされていました。EC(欧州諸共同体)の原形とされるベネルクス関税同盟の関係でオランダ(ネザーランド)にある大手電機メーカーへのセールス&マーケティングでご縁がありました。そのメーカさんもユダヤ系の会社でした。そんな関係で多少はベルギーにも土地勘はありましたし、ユダヤ人の方とも接点はありました。
ロスチャイルド家、オッペンハイマー家、バーナト家の話を含め、ベルギーとユダヤ人の方々はダイヤモンドビジネスに深い関わりがあるそうです。
アントワープのダイヤモンドビジネスに関しては、以下をご覧になってみて下さい。
【テルアビブのダイヤモンド取引】
テルアビブのダイヤモンド取引所も第二次世界大戦後に世界中に居たユダヤ人の方々が戻って来られてからの歴史ですが世界の中で重要な役割を担っているそうです。私がいた頃はダイヤモンド取引所のみが立派でその周辺はまだまだという感じでしたが。特にロシア系の方々がその周辺に多く居たことが印象に残っています。
因みにお世話になった事務所長さんもベルギーのダイヤモンド取引所にまで人脈が有り、年に何回か素晴らしいダイヤモンド原石がベルギーに来るとその情報が入るそうです。
【流石総合商社の余裕】
こんな話を含めて鉄鋼会社とは全く異なる総合商社さんの特に欧州·中東の駐在員の方々の余談にまで触れることができたことは、私の人生の豊かさを増す糧となったと今更ながら感動しています。
運と勘としつこさの運が効いてました。
サラリーマンは私の天職。
蛇足
イスラエルの駐在事務所長さんの粋な計らいでそのベルギーの駐在事務所長さんと会食の機会が有ったことが、その方との奇跡の再会を果たすことで私の人生を大きな助けともなったのでした。
その辺りは以下もお楽しみ下さい。