今あるものを最大限に活かす その2.31 未来のためにできること 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
常に最先端に身を置くというのが私の信条です。
だからこそ今あるものを最大限に活かすということを常に意識しています。新しいものに貪欲であるからこそ、新しいものを喰い散らかさないという感じでしょうか。
それは父母を見てきたからか…
私の自宅の今あるものを最大限に活かすという意味での昭和モダンの住宅のアップデートの歴史をご紹介したいと思います。
経緯
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建設会社の技術系役員だった祖父の手により、製図はT定規と三角定規、構造計算は計算尺を駆使して設計され、祖父立会のもと建設された昭和モダンの家が対象です。
その辺りはこちらをご覧になって下さい。
その2.1は上述の建物自体のアップデートについて。
総二階化し駐車場と玄関周りを拡張しました。
その2.2は、建物の設備のアップデートのお話しです。
特に戸、窓のアップデートと静粛性向上についてした。
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今回は、水回りの設備のアップデートのお話しです。
先ずは何と言ってもキッチン。
昭和の設計でも既にステンレス製深絞り一体ものの清潔なキッチンは有りました。新築時のキッチンは以下にも紹介されているサンウエーブさんの最新作でした。
しかし水道はお湯と水を手動で独立に調整·混合して温度調節をする古典的な水栓でした。大型の業務用瞬間湯沸かし器が台所とお風呂場の給湯を担当していました。今では絶滅しましたが口火と言って常にごく少量のガスを使って火種としていました。開栓するとメインバーナーにその火種から点火するというものでした。何とも贅沢なガスの使い方。毎朝点火し就寝時に消火してガスの元栓も閉める、外出時もいちいち用心のために消火するというのが何とも手間でした。
台所のプチアップデートとしてシングルハンドの水性に替えました。しかしその後浄水器も欲しくなり蛇口に着ける簡易浄水器のお世話に…
まぁ不細工な水回りということで、毎日使うものなので思い切って全部のせの最新の水栓にアップデートということになりました。
そうなるとついでにL字型のキッチンの総アップデートということに話は拡大。昭和の設計でもグリル付きのガスコンロは有りました。特に家政科を卒業後に、これでもかとお料理学校の魚菜さんでも腕を磨いた母は、火力のあるガスコンロに拘(こだわ)りが有りました。因みに今、そのお料理学校は発展し魚菜学園として自由が丘駅前の堂々としたビルで料理家を育てていらっしゃる様です。
余談ついでになのですが母の大学以降の3つ目の母校はドレメ。
森英恵(ファッションデザイナー)さんも卒業生。
今では認可校・認証校・指定校等全国展開されている様です。子供の頃から山手線の外回り目黒駅手前左側にその校舎群が目立っていた記憶があります。
その母に私の曽祖父が買った当時の最高機種の電動ミシンは今も現役です。民生用は足踏み式が一般的だった時代、ブラザーが業務用のノウハウを注ぎ込んでリリースした意欲作。左右に引き出しを伍し、針部分の左側には跳ね上げ式のサイドテーブルが有って、大物の縫製も対応可能です。最近では愛車のリンカーンタウンカーのシートカバーとしてCostcoの最大サイズのシートカバーを2組買ってきて、それをつなぎ合わせでフルサイズのアメリカ車用シートカバーに仕立て上げるなんて荒業までやってのける60年以上前に製造されたつわ者です。
料理に服飾と気合いが入っているなぁ(笑)。毎朝点火し就寝時に消火してガスの元栓も閉める
話は戻って、その元々のL字型のキッチンは大活躍で2人の育ち盛りの子どものお腹を満たしてくれました。特に弟は運動部だったので良く食べました(笑)。
しかし、歳を取るに連れて火災が心配になり、また電磁誘導式の所謂IHコンロの進化とそれに対応する調理用具の進化が熟し、母のお眼鏡に叶うレベルに達したこともあり、思い切って台所はオール電化にすることにしたのです。
その意味では火力のあるガスに拘ってガス炊飯器を使っていましたが、こちらは故障を期に早い時期から進化し続ける電気炊飯器になりました。
昭和初期の人って火力に強い拘りがあるんだなぁ…
加えて下水道も浄化槽経由ではなく本管直結になったことも背中を押しました。新築時には昭和の時代には流行ったダストシュート、正確にはキッチンシューターが有りました。当時は私の住んでいた区立の小学校や中学校の鉄筋校舎には必ずこんなダストシュートが廊下に有りました。
小学校入学時には木造校舎の方が圧倒的に多かったのですが、上級生が第2次ベビーブーム世代ということで、鉄筋校舎の新築ラッシュでした。ですからダストシュートの便利さは子どもながらに実感していました。
しかし母親は、溜まったゴミを捨てるのが結局手間、また屋外の衛生管理も困難、昆虫類の餌場と化すということで次第に使用頻度が落ちて、最後は全く使われていませんでした。キッチンシューター自体も今や絶滅危惧種の様です。す
下水道本管直結でキッチンのダストシュートのアップデートとしてのディスポーザーが使用可能という環境にもなりました。その結果として、コンクリートの塊である浄化槽は、掘り返して撤去するのは難易度が高いし余り意味がないということになりました。浄化槽には土が入れられて封印されることになったのです。
ということで何とそこそこ良い感じであったL字型のキッチンは、ちと勿体ないと感じられたものの特に火災予防ということが最も効いてフルアップデートということになりました。水栓は浄水器付きで流行りの逆J字型の混合水栓、ディスポーザーも当然完備。食器洗い機もビルトイン、IHコンロとビルトインオーブン一、全自動静音換気扇と全部のせということで決着しました。ここだけ見れば最新の高級マンションのキッチン。デザインも今風でスッキリした良い感じ。
昭和40年から始ったあるものを最大限に活かすというプロジェクト、今で言いうリフォームの嵐の話は、まだまだ続きます。
つづく
蛇足
しかし画竜点睛を欠くのは…
何故かステンレス製の洗い桶と生ゴミ用の三角コーナーが引き続き鎮座しているのでした。(笑) 特に三角コーナーは不衛生だし、シンクが狭く使いにくくなると助言するのですが、これが使いやすいんだとか…
まぁそんなもんかぁ(笑)
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