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お金について考える その1 仮想化 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

 お金についてボヤンとしていた私に系統的にお金について考える原点を与えてくれた出来事はある分厚い本と出会った事でした。

 我が家には父が持って帰ってきた造幣局が作った貨幣の歴史に関する非売品の分厚い本が有りました。学生の私には漢字が読めず専ら絵本(笑)としての機能だけでしたが、それでも毎朝ニュースを見てアナウンサーの喋る読みと要旨の書いてある画面を同時に見ていたので結構漢字は読めていました。それで背伸びして小学生新聞は卒業し、一般紙や経済紙へと…

 父の狙い通り子どもだった私はその餌に食らいついて食べたのです、(笑)

造幣局も独立行政法人になったのですね…

 喰らいついた本…

 流石に今では造幣局さんもインターネットで分かり易い資料を公開されているのですね…

その本を眺めて子供ながらに、ませていたこともあり直感的に先ず本質だと思った事は、

お金、貨幣っていうのは価値を仮想化した素晴らしい発明だ

と、我ながら関心する程正しく見抜いたものだと(笑)思っています。

 物物交換を一旦お金というパラメータで仮想化して一気に取引を一般化するスグレモノ。

 それどころか、特に江戸時代の大判小判の両替率等、昔から実質的には変動相場制だったという件はハマりました。江戸時代ってのも不安定だったんだなぁと高度経済成長期の安定した時代にどっぷり浸かっていたので印象に残りました。

 この相場については今でも深く考察しています。お金について考える前提としての理解を共有致したく、その辺りはこちらに連作で纏めて有りますので宜しければお楽しみください。

 変動相場制なんて古い話。今は絶滅したとぼんやり小学校の低学年位までは思っていました。例えばお金は金との交換を担保しているから価値が有るとか、1ドル360円は永遠に変わらないとなんとなく思っていたのです。将来海外畑で為替に翻弄されるなど夢にも思わず…。首相は佐藤さん、大統領はニクソンさんと選挙はあるものの変わらないとも…ベトナム戦争なんて遠い国の話…
 そう言えば読売巨人も9連覇していて…

 話を戻すとその造幣局の非売品。なまじ立派な本だったので、これは変動相場制なんて不安定な時代の歴史で今は人類は進化したんだなあ~と。

 このブレない社会が心地よかったのです。

 これが小学校高学年になる頃から一気に崩されて行きました。

 固定相場制を終わらせたスミソニアン協定をリアルタイムで体験しました。上述の感覚だったのでそう言えば未だ懲りずに戦争もやってるし人類は退化していくのかと不安になったものです。
 第二次世界大戦で凄い結果になったのに、生まれる直前に朝鮮特需とか有って、それで景気が良くなったと素直に喜ぶ大人の無様な姿を朝のニュースの資料映像で見たなぁ…(その恩恵に与っている自分を棚に上げて…)

 第2次ニクソン・ショック(ドル・ショック)もまたリアルタイムで経験しました。それは後に大学入試で政治・経済を入試科目に選択したことで金との兌換停止やブレトン・ウッズ体制の終結を実体験を基に深く理解することになりました。

 そんなup to為替相場まで、これらの激しい変化も全てお金が仮想化されているからしなやかに吸収できているんだなぁと。そんな知識整理が人生の早い段階で整い始めたという経緯で、お金について考える時には仮想化ということを何時も意識する様になっていました。

つづく

蛇足
 仮想通貨やビットコインとは少し違うニュアンスの話でした。仮想通貨やビットコインについては後ほど。


 


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