天草 アルバムをめくるように
ついに天草へ訪れることが叶った。
「天草」という土地に興味を持ったのは、今からおよそ10年も前。大学の講義で、隠れキリシタンについて学んだことがきっかけだった。たしか、隠れキリシタンの歴史そのものの講義というより、日本に影響を及ぼした異文化について時代別に学ぶものだった。隠れキリシタンのパートは、2,3週取り上げられただけで終わった。
その後、多くの作品でキリスト教を題材にしていた小説家・遠藤周作を研究する講義を履修した。扱った作品の中でも『沈黙』は、私に鮮烈な印象を与え