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2024年4月の記事一覧
ほかの女の子と話してたらマドンナ彼女に嫉妬されました。
朝、誰もいないグラウンド。
暑さを少し感じる季節に自主的に朝練する人なんていない中、俺はマーカーを置いてドリブル練習をしていた。
視線を上げて足元を見ないようにし、ボールをコントロールしてマーカーをかわしていく。
時計を確認してもう少しで終わろうかと言うところで、ひまわりのようなあたたかさが後ろからふわっと香った。
「おはよ、○○。」
彼女の和が武道場の方からひょこっと出てきて、声をかけ
飼ってるハムスターは甘えてくる。
高校生活、すなわち青春。
そんな青春をぼんやりと感じながら夏を彷彿とさせる暑さを感じながら僕は教室を掃除していた。
「あっつ......」
まだ4月だと言うのに暑さを感じる2年目の春。
教室には夏のつまさきが足を踏み入れていた。
掃除を終えて、机の上の荷物を手に取り廊下を歩く。
誰もいない廊下で呑気に鼻歌を歌いながら歩いていると、突然曲がり角から出てきた小柄な女性と衝突した。
「わっ
褪せないフィルムはあの頃の青春のように儚い。
夜は涼しく、昼には残暑を感じる9月上旬。
学校の窓から外を見れば、中庭の花壇に咲く黒いコスモスが目に映る。
カメラのファインダーを覗くと彼女の奈央が外側からカメラを覗き込んでいた。
「ねぇ、撮れないんだけど。」
「奈央のこと撮れば良くない?」
さほど身長差もないカップルの僕達。
奈央がカメラを覗けばおのずと距離も近くなり、奈央の整った顔が目と鼻の先にある。
「彼氏になって1年経つのに
無口でおしゃべりな幼馴染に好きって伝えたい
コツコツとリズムを刻むチョークの音。
耳を抜けてく初老の男の声。
汗を冷やす冷房の風。
疲労感と満腹感。
5時間目の古典ってのは、全部の要素が人をまどろみへと誘う。
外では鬱陶しい蝉時雨も、
教室の中に居るとうっすらしか聞こえなくて、
まるで子守唄みたいだ。
そんな眠気を少しでも紛らわすために、
涼しい教室の窓から暑苦しい外を覗くと、
朝は咲いてた朝顔の青い花は、とっくに萎んで
大好きな君に早く会いたい
〇〇:12時半にはそっちに着くよ。
茉央:りょーかい! 暑くて途中で死なんようにな?
〇〇:茉央に会う前には死なないよ。暑いから家で待ってなね?
茉央:そうするわぁ。じゃあまた後でな?
〇〇:ああ、また後で。
長かった初夏の沈黙はやっと破られて、
君の声が聞こえなくなるくらい、蝉たちが真夏の序曲を奏でてる。
ビルの間から吹きつけてくる風は、不快な暑さと誰のかもわからん汗の香りも運んで
幼馴染の笑顔が見たくて
ぼくは井上〇〇。
この前小学生になったんだ。
でも今、ぼくはひとりぼっち。
友だち100人できるかな。
そんな風に歌って、
ドキドキしながら入ってきた小学校だったけど。
クラスのみんなは、手に白黒のボールを持って、外に行っちゃった。
あんまり人とおしゃべりするのが上手じゃなくて、
みんなは友だちと楽しそうにしてるのに、
もうピンクの桜はなくなっちゃったのに、
ぼくは友だち、作れ