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乃木坂5期生

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2023年4月の記事一覧

どれだけ雨に打たれても

どれだけ雨に打たれても

休日の夕暮れ時、不意にスマホが鳴った。

電話の主は…✕✕。

○○:…もしもし。

✕✕:『よぉ。今ちょっといいか?』

○○:何だよ。

✕✕:『明日さぁ、バイトの上がり時間代わってくんない?』

○○:別にいいけど…なんで?

✕✕:『実はな…』

✕✕:『明日のバイトの後、桜ちゃんに告ろうと思うんだ。』

○○:えっ…

✕✕:『だからさ、代わってくれた方が都合がいいんだ。頼むよ。』

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新入社員は、社長令嬢

新入社員は、社長令嬢

数ヶ月前、○○は上司に辞表を提出した。

部長:一体、どういうつもりだ…?

○○:どういう…そのままです。この会社を辞めようかなと。

部長:…なぜだ?

○○:思い描いていたものと違うといいますか…何のためにこの仕事をしているのか…よくわからなくて。

○○の言葉に、上司は はぁ…とため息をつく。

部長:○○君は…大学を卒業して今何年目だ?

○○:3年目です。

部長:そうだろう。君はまだ

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コミュ障の私が恋をした

コミュ障の私が恋をした

授業がつまらないなぁ、そう思いグラウンドをふと見る。

体育の授業でサッカーをしているみたいだ。

1人の男の子に目を奪われる。

楽しそうにサッカーボールを追いかける彼に。

いつの間にか、私は目が離せなくなっていた。

ゴールを決め、友達と無邪気な笑顔でハイタッチしている。

そんな彼に夢中になっていた。

そして、毎週この時間は授業中彼をずっと見ていた。
この時には、私の初恋が始まっていた。

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すれ違い

すれ違い

小学校ーーーーーーーーー
テストが始まる5分前
「ねぇ、どうしよ〇〇!分かんない」

〇〇:咲月何が分かんないの?

咲月:7の段がわかんない

順番に行っていき
〇〇:7×3は21、7×4=28

咲月:そこから分かんない

〇〇:そこからは足す7!

咲月:えぇ、わかんない、、、
頭を抑え、机に顔を沈めた

〇〇:じゃあ、テスト中答え教えてあげる

咲月:ほんとに!?ありがとう!
涙目になりな

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茉央が君のこと好きなの全然気付いてないじゃんか...

茉央が君のこと好きなの全然気付いてないじゃんか...

「はい、じゃあ今日の授業はここまで」

四限目終了のチャイムが鳴って、クラスメイトは学食や購買に走りだす。

僕はそんな荒波の中、一人弁当箱を持って教室から離脱しようとした。

屋上とかいいな……

中庭もいいかもな……

なんて考えていたんだけど。

「ねえねえ、○○くん」

隣から肩をとんとんと叩かれて、僕はおずおずと振り向く。

「え、えと……なんの用でしょうか……」
「もう、そんなに怯えな

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学校1人気のあの子も苦労してるみたいで…

学校1人気のあの子も苦労してるみたいで…

「ねぇ、井上さん!連絡先でも…」

和:そういうの無理なので。 ごめんなさい。

僕の隣は学校1人気の女の子、井上和さんだ。

あだ名は"冷徹の女王"

毎日先輩後輩問わず声をかけられている。

そんな状況を僕はいつも隣で見ている。

自分がイケメンだと思ってる奴が思いっきりフラれるのは面白いけど、他はあまり見ていていいものではないかも…

もちろん僕は井上さんと喋ったことはない。

授業中仕方な

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「一筋のオモイ」

「一筋のオモイ」

空が橙色に染まり、今にも日が落ち夜が近づいている事を知らせる夕刻。

剣道場から一つの足踏みをする音と声が聞こえる。

やっぱり。

道着で来て正解だった。

覗いてみると、案の定音の正体はあいつだった。

○○。

小中高と一緒で、いわゆる、幼馴染。

そして、私と同じ剣道部に所属している。

私は、6歳までは関西にいたから方言があるけど。

彼は額に玉のような汗をかきながら、それらを全く気にせ

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マドンナとお忍びテスト勝負?

マドンナとお忍びテスト勝負?

ある日の朝.......

○○:そういえばテストだよねそろそろ

和:たしかにね

○○:今回自信ある?

和:まぁ、○○には負けないと思うよ?笑

○○:じゃあ勝負しよ?

和:いいよ、負けたらなんかお願い聞いてね?

○○:いいよ

和:お願い!勉強助けて!

美空:別にいいけど和なら点取れるじゃん?

和:負けたくない相手がいるの

美空:だれ?

和:ないしょ。笑

美空:まさか男の子?

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キュンが欲しい!!!!

キュンが欲しい!!!!

男1:あ!一ノ瀬さんだ!おはようございます!

美空:ふふっ笑おはよ♡

男1:キュン♡

美空:あー、男の人って挨拶するだけでキュンってなっちゃうからな~

咲月:いつかは美空にキュンキュンしない人に会えるんじゃない?

美空:えー、そうかな?

ガラガラッ

先生:おーし、お前ら席に着けー

先生:今日は転校生が来るぞ~

男1:美女ですか!イケメンですか!

先生:まぁイケメンだ、じゃあ

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『桜は散り、歯車が止まる』第11話

『桜は散り、歯車が止まる』第11話

第11話 『彼女との約束』

山:「ふふっ。頑固な桜ちゃんに苦戦してるみたいだね。
ねぇ?私が助けてあげよっか。この狂った状況を戻すために。
川﨑桜ちゃんが乃木坂46にいる世界を取り戻すために。」

和:「桜のことを覚えているんですか⁈」

山下さんの言葉に思わず、私は立ち上がった。

山:「覚えてるよ。最初からね。」

山下さんは微笑み、椅子に座った。

山:「それにしても...
まさか、5期生

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『桜は散り、歯車が止まる』第12話

『桜は散り、歯車が止まる』第12話

第12話 『あなたは何も知らない』

悠:「じゃあ、○○くんがさくたんのことを
推し始めたきっかけとかを聞こうかな?」

○:「推し始めたきっかけですか。」

○○は指を顎に当てて考える。
 
 

悠:「そう。」

桜:「桜も聞いたことないかも!」

○:「推し始めたきっかけは...お披露目の時の写真。」

桜:「お披露目の時?」

○:「ほら、5期生の特設サイトにある
教室で撮った写真があるで

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『桜は散り、歯車が止まる』第13話

『桜は散り、歯車が止まる』第13話

第13話 『苦悩』

悠:「さくたんの彼氏の○○くんのところだよ。」

一:「えっ?○○さんのところ?」

悠:「彼と会う約束をしているの。
あなたたちも来る?」

菅:「行きたいです!」

私は○○さんと会ったことはないけれど
一度話してみたいと思っていた。

あの人も桜のことを知っている。

何か桜のことを教えてくれるかもしれない。

そんな期待もあったから、行きたいと伝えた。

悠:「おっけ

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『桜は散り、歯車が止まる』第14話

『桜は散り、歯車が止まる』第14話

第14話『私たちの想いを伝えたい』

和:「これが桜が消えた理由だと思う。」

私は端末の画面をみんなに見せる。

一:「う、うん......」

菅:「桜がこんなに辛い目に遭ってるなんて......」

ア:「で、でも......これはなくならない。
桜が乃木坂に戻ったら、これも戻ってしまう。」

冨:「じゃあ、どうすればいいの!」

和:「私たちがそんなの気にしなくていい。
桜はありのままの自

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『桜は散り、歯車が止まる』第15話

『桜は散り、歯車が止まる』第15話

第15話 『結局は君自身どうしたいか』

○:「会場の中は暖かいね。」

桜:「うん......」

僕たちは会場に入り、自分たちの席につく。

桜は不安そうな表情をしていた。

○:「ごめん。ちょっと、お手洗い行ってくるね。」

桜:「う、うん。早く戻ってきてよ。」

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○:「送信っと......」

桜と一緒に横浜アリーナ

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