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仕事自体をクリエイティブにするためのテキスト

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デジマ業界での仕事に関するあれこれを書いていくつもりです。同じ業界で仕事をする方々の参考になれば。
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#マネジメント

マネジメントにクリエイティビティが必要な理由

マネジメントにクリエイティビティが必要な理由

マネジメントとは対象となる何かを経営することであり、成長のためにあの手この手を画策してやり繰りすることです。

対象は、チーム、会社、国などの組織や、プロジェクトなどのある単位の仕事など多岐に渡ります。基本的には何らかの「ゴール」があって、それに到達することが求められるなら、そこにはマネジメントが求められると言って良いです。規模は関係なく、1人のプロジェクトでも、10人のチームでも、100人の部門

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上司から「デジタルマーケティングを強化せよ」と言われたときにやるべきこと

上司から「デジタルマーケティングを強化せよ」と言われたときにやるべきこと

先に断っておきますが、本質的な意味で「デジタルマーケティングを強化するため」には、経営レイヤでの意思決定と推進が不可欠なので、タイトルのようなことを上司から言われたら、「まずは経営陣がその方策を示すべき」と返すのが至極真っ当なド正論の回答になります。

が、そうも言ってはいられない場合、または、自分自身がマネジメント側の人間だとするのであれば、こういう風に進めて行くのが良い、ということを本稿では書

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CX経営において最も大切なこと

CX経営において最も大切なこと

CX経営という言葉をチラホラと耳にするようになりましたが、果たしてはこれは何なのでしょうか。

「デジタルマーケティング」以上に、曖昧な言葉として流通しているように感じます。バズワードになりつつある「CX=顧客体験」という言葉から派生して、経営戦略にその概念を注入する、というところまでは想像できるのですが、具体的にどういうことなのか考えてみようと思います。

と言いながら、いきなり答え的なことを書

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もっと気軽にPDCAを回すべきという話

もっと気軽にPDCAを回すべきという話

PDCAという言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、日頃から「実践している」と断言できる人は少ないのではないでしょうか。

言葉や概念は知っていても、それは自分の仕事や役割ではない、ということだったり、PDCAを回すための定量的な指標を持っていないので回しようがない、といった理由が想定できます。

いわゆるデータ解析やマーケティング、グロース領域における「ザ・PDCA」みたいなものをイメージ

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誤解は往々にして手抜きから起きる

誤解は往々にして手抜きから起きる

「コミュニケーション」はいろんな場面でよく使われる言葉であり、概念だと思います。仕事でもプライベートでも。仕事も接客業はもとより、デスクワークでもそうですし、対面でもオンラインでも、たいていの仕事においてコミュニケーションは常に求められます。

ただ、言うほどみんなコミュニケーションってうまくないんじゃないかなって、長年仕事をしてきて思います。僕自身、「コミュニケーション」という言葉には苦手意識が

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チームプレイできていますか?

チームプレイできていますか?

組織人であれ、フリーランスであれ、チームで仕事をすることはよくあることだと思います。その際、自分が属しているプロジェクトチームが複数人いるから「チーム」であり、すなわちそこで行われているのは「チームプレイ」だよね、というのは必ずしもそうとは限らないという話。

どんなものであれ、組織というの往々にして縦割り化します。「縦割り」というと、ネガティブな意味合いで使われることが多いのですが、別の言い方を

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そろそろ請負契約がハッピーに繋がらないことを業界の共通理解にしたい

そろそろ請負契約がハッピーに繋がらないことを業界の共通理解にしたい

1年前の記事ですが、パソナテキーラの佐藤潤氏による下記の投稿があります。

【社長のつぶやき】請負開発やめました (パソナテキーラ)

内容として共感できます。当該記事はそんなに長くありませんので、ぜひ読んでいただければと思いますが、端的に言うと、受託のシステム開発において、請負契約を止めて準委任契約に移行した、という話です。

請負契約とはやるべき仕事が明確であること請負契約というのは、ざっくり

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信頼を勝ち取るための方法

信頼を勝ち取るための方法

当たり前のことを書きますが、人の信頼を得られると、色々とモノゴトを進めやすいです。同じことをするにしても断然スムーズになります。

もちろん、信頼を得るのはそれまでの行為の積み重ねなので、一朝一夕にできるものではないですし、そもそも信頼を得ることで享受できるメリットを目的として信頼を勝ち取りにいくというのは本末転倒と言えます。信頼を裏切る行為と言えなくもありません。

ただ、信頼を得るためのコツは

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新しくマネージャになった人に贈る組織マネジメントのキホン

新しくマネージャになった人に贈る組織マネジメントのキホン

4月になりました。

今日から新年度になる会社も多いと思います。新しい仕事、新しい役割のスタートとなることも多い時期ですが、今回は新しく組織マネージャになる人に向けて書いてみたいと思います。(また文体変わったな)

以前に「マネジメントとは経営すること」と書きました。マネジメントは「管理ではなく経営なのだ」と理解するだけでも相当に違います。確かに組織を持ち、部下を持つことで、「管理する仕事」は増え

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キャリアパスは必要か?

仕事柄、キャリアパスという言葉に触れる機会が多くある。

自分自身や部下のキャリアパスというのもあるし、採用面接でキャリアパスに関する考えを尋ねることもある。

そもそもキャリアパスとは何だろうか。(という書き出しがフォーマット化されてきた気がするのでそろそろ別の書き方も試したい)

キャリアパスとは何か?例によってWikipediaに依るとこうある。

キャリアパスとは経営学用語の一つ。 企業に

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仕事をするということ

仕事をするということ

長く会社組織に勤めているので、一緒に働く仲間が会社を辞める場面に遭遇することがそれなりの回数になる。話をする機会があれば、常に念頭に置いていることがある。

それは「無理に引き留めることはしない」ということ。転職をするにしても、しないにしても、その善し悪しは誰にもわからないし、その責任を負えるのは本人だけだと強く思っているからである。自分はその責任を負えないのだから、こちらの勝手な都合で慰留工作を

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失敗しないチームビルディング

前回、プロジェクト計画書について書いた。

端的にまとめると、固有のゴールのある仕事であるなら、どんなものでもプロジェクトであり、規模の大小に関わらず計画を立て、且つ、それを計画書のカタチで明示化することが成功のために有用である、という話。

さて、プロジェクトを複数人で進める場合、当然ながらプロジェクトチームが編成されることになるのだけれど、その際のチームビルディングについて本稿では触れてみたい

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転ばぬ先の杖:プロジェクト計画書のススメ

転ばぬ先の杖:プロジェクト計画書のススメ

以前に「マネジメントとは経営すること」と書いた。

経営であるとすれば、プロジェクト=事業であり、事業に事業計画があるように、プロジェクトにはプロジェクト計画がある。

そのプロジェクト計画を取りまとめたドキュメントが「プロジェクト計画書」である。いきなり身も蓋もないことを書くが、プロジェクト計画書がなくてもプロジェクトは始められる。が、複雑化したプロジェクトにおいて、これがないことで事故率が飛躍

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[短篇] OJTという名の放置プレイ

[短篇] OJTという名の放置プレイ

本来、OJT(On-the-Job Training)とはとても有効な教育手法であるが、一方で教育施策の一例として気楽に発言できる言葉でもある。

「当社の教育施策の基本はOJTです」みたいなことは採用面接や入社オリエンなどで割とふつうに出てくる話なのではないかと思う。それは全然よいのだけれど、実際にはいきなりプロジェクトにアサインされ、見よう見まねでやってみよう!とほぼ同義になっていることが散見

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