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開催レポート(2019年度)

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札幌市|みんなの気候変動ゼミ・ワークショップ

2019年10月17日から2020年2月8日まで行われた「札幌市|みんなの気候変動ゼミ・ワークショップ」の全8回を映像にしました。

【最終話】「さあ、何をしよう。何を考えよう。」

この日の札幌は、氷点下8度。頬を刺すような白銀の世界でした。テレビは、しばらく雪不足を心配していましたが、今度はその寒さと大雪をニュースにしています。 しかし、私たちの会場には、熱が充満していました。そこに入るやいなや、既にたくさんの人たちが準備に動いていました。 会場はなんだかワクワクする雰囲気です。これまでの道のりで出てきたアクションのアイデアがカラフルな絵になってところどころに張り出され、みんなの情報シェアボードが立ち上がり、抹茶の種類が選べる「カフェ三男」がオ

第6-2回  【他責と自責は、けっきょく同じこと?】ガチに気候変動に取り組むための”ユース”の作戦会議

こちらは、気持ちのいい朝の北海道大学です。 この日は、オフィシャルにはゼミ・ワークショップの日ではありません。しかし、自発的に手を挙げたチームで集まりました。 目的は、前回のワークショップで出てきた成果物に一手間をかけて、このコミュニティにとって役立つものにすることです。 私たちは、インパクトのある気候変動の取組を進めていくために、単発・個人のアクションだけでなく、みんなで継続してアクションしやすい関係、「アクトローカリーな関係」をつくることを狙っています。そのお誘い

第7回 【ワカモノ/youthとは何だろうか】ガチに気候変動に取り組むための”オトナ”の作戦会議

今回の作戦会議は、前回の振り返りから始まりました。 ひとつは、「ユース」という言葉について。 前回、20代前半の方がこんなことを言いました。「ここには年齢がユースじゃない人いるのに、なぜユースの会議なのか」。その一方で、30代の方が「参加する前は“オトナ”だったけれど、参加するうちにどうやら自分は“ユース”になったようだ」と言う場面があったのです。  それゆえに、「ユースってなんだっけ」という混乱を生んだのが前回でした。 ユースってなんなのでしょうか。 今回はそ

第7-2回 【インパクトを狙え】ガチに気候変動に取り組むための”ユース”の作戦会議

第7回のテーマは、ひとつは「ユース」でした。 もうひとつは、「SDGs達成への道のり」と、「関係性についての作戦会議」についてです。これについては別の投稿で触れましたが、さらに補足するとすれば、私たちはSDGsを2030年までに達成するならば、「インパクト」を狙っていかなくてはならないということでした。 私たちは、つい結果(アウトプット)に目を引かれます。レポートやアクションを外に出したということです。 しかし、このゼミ・ワークショップにおいて、私たちが気にしたいのは、

第7-3回 【肩書きの“悪用”術を学ぶ】ガチに気候変動に取り組むための”ユース”の作戦会議

立場、役割、肩書き、看板…。 「レッテルを貼る」なんていう言葉もあるように、これらは、私たちのものの見方に影響を与えます。 たとえば、「公務員」と「ITベンチャー社員」と聞くと、あなたはどんなイメージを持ちますか。 前者はなんだかお堅い人で、後者はなんだかイケイケな感じがしますか。 実際には、私たちは十人十色であるにも関わらず、私たちは看板だけを見て、人を判断することがあります。その人の内側にあるもの、人格やスキルは見えづらいものですが、肩書きは見えやすいものだから

第6回 【関係性の戦略をつくろう】ガチに気候変動に取り組むための”ユース”の作戦会議

「作戦会議を計画してください」。 もしあなたがそう言われたら、なにについて話すことを提案しますか。 「アクションプランづくりをしよう」あるいは、「現状把握をしよう」「予算はいくらか」「どのような設備や技術が必要か」。そして、最後は結局「とにかく、まずはやったらいんじゃないか」。 そんなことを経験した方は、少なくないでしょう。 たしかに、それらは大切なことです。もし私たちがはたらくことが、単発の行動で、すぐに解決できる課題であれば、そういった作戦会議はより役に立ちやすい

第5回「気候変動を解決するイノベーションのタネを探そう」

システムを学ぶ私たちの経済、社会、自然は、複雑につながって互いに影響しあっています。そのつながりを、「システム(系)」と呼びます。 その中では、小さな影響が回り回って、誰も望んでいないのに、知らないうちにとんでもない大きさになっていくことがあります。あるいは、よかれと思って働きかけたことが、事態を思わぬ方向に転ばせてしまうこともあるかもしれません。 今回は、まずそのシステム(系)について、体感的に学ぶワークを行いました。どんどんと増えていくCO2をどのように減らしていくか

第4回「気候変動って、意外とフクザツ」

今回は、ものごとの増え方の一つである「どんどん型」を体感することを中心とした会になりました。どんどん型とは、指数関数的に増えることです。最初は小さなことなのですが、それが起きていると気付いた時には手遅れなほどに、どんどんと増えていくという変化の仕方のことです。これは私たち人類が感覚的に理解しづらいことだと言われています。 たとえば、「地球の人口は、8年後には2倍になります」と言われると私たちはびっくりできるのですが、「地球の人口が1年あたり約9%ずつ、8年間増えます」と言

札幌市 みんなの気候変動ゼミ・ワークショップレポート

日本列島を襲う台風、大雨。10月12日に日本へ上陸し、激しい爪痕を残した台風19号は記憶に新しいのではないでしょうか。 明確に災害が発生するものだけでなく、比較的長い年月をかけて「変化」は起こっています。世界の平均気温は確実に上昇を続けており、海水温も上昇、北極海の海氷は有意に減少。 もっと身近に、たとえば北海道の気温はどうでしょう。札幌管区気象台によると、北海道内7地点の平均気温は、ここ100年あたり約1.6℃の上昇が観測されています。このまま21世紀末を迎える頃には、

第1回「気候が変動するってどういうこと?」

日本の各地に大きな被害をもたらした台風19号、スウェーデンの環境活動家・グレタさんによる国連での怒りのスピーチ。これらがニュースで取りこの上げられる中で、まるで何かに呼ばれるように、「みんなの気候変動ゼミ・ワークショップ」は始まりました。ここは、気候変動について「ガチ」で共に学ぶための場所です。 初回ということで、全8回のゼミを通じて使う「対話と協働」という考え方を学びました。それは、無限に出てくるモグラをたたくような対症療法ではありません。対話とは、氷山の下に潜っていくよ

第2回「札幌市の気候変動対策って何をしているの?」

このゼミでは、前回から当日までの間で、メンバーの「やってみた!学んでみた!」をみんなでシェアするところから始めます。 今回は、サッポロスマイルアワードでプレゼンをした聖心女子中学校の村上さんと佐藤さんが、地球温暖化やプラスチック問題について今の現状を調べて、自分たちなりの解決策を提案してくれました。その真剣な姿勢に、会場のみなから暖かい拍手が送られました。第2回がはじまります。 ファシリテーターの牧原から「think GLOBALLY act LOCALLY」しましょうと

第3回「気候変動に伴う北海道人の実感」

今回は、「北海道人の実感」ということで、北海道内でさまざまな立場から、積極的に気候変動に関わろうとしている人たちのお話から学びます。 そのために、今回は、コレクティブ・ストーリー・ハーベスティングと呼ばれている「みんなで物語から集合知を収穫する」という学び方をやってみました。 私たちは「問い」によって着眼点が変わります。同じ動画を見ていても、「ボールが何個ありましたか」「人が何人いましたか」とあらかじめ問われていることで、気づけることが変わることがあります。そこで、物語を