マガジンのカバー画像

いろんな詩

113
詩のまとめ
運営しているクリエイター

#詩

日常

たてのながさはこのくらい

よこのながさはこのくらい

そんなのどうでもいいことで

ねむくなってきちゃったな

居てもいい

居てもいい

居てもいいのか悪いのか

まず君は考える

それを憐れにも思い好きとも思う

僕は君に居て欲しくて

こんな話をする

峰の右を見てご覧

てっぺんをA点とするだろう?

C点からG点の間くらいさ

リーベとリリィが居るだろう?

悲恋の火に焼かれたのさ

悲恋の日々に未練と散り

悲恋の利子も貰わずじまいさ

悲恋の利子?

そんなのものがあるとはね

あるんだよ

その利子で次の恋が少し得意に

もっとみる
まるさんかく

まるさんかく

まるが2つと
さんかく2つ
君の顔はそれでいっぱい
それでたくさん書き表して
怒って笑って眠そうで
どんな時もかわいくて
かわいいかわいい言うものだから
きっと名前と思ってる
ミドルネームは「かわいい」だ

欲望

欲望

鳴きたい鳴きたいかき鳴らされて
とんぼがえりで猫と寝たい
やりたいやりたい衝動は
コーラゼロとポテチの過食
吐きたい吐きたいさすられながら
骨に戻って暮らしたい

骸骨になって歩きたい
骸骨ってね骨が素敵
骸骨でもね
髪もまつ毛もふさふさで
目玉もお肌もツヤツヤで
こんな素敵な骸骨は
前代未聞と賞賛されて
おっと
聞き捨てならねぇな
お前なんぞ茶飯事
骨を見ろよと
骨自慢の行列だ
死者まで自慢した

もっとみる
ヤマボウシ

ヤマボウシ

煙草売りがもたれたら
赤ちょうちんから火を取って
まんまる真っ赤なヤマボウシ
魔女がしずしず持ってきた
思い出して食べたなら
朝の九時の棚氷
飲み込む時に忘れます
中通りの坂を踏み
納屋の月を見上げたら
珠の弓を手に取って
泡の月を狙い撃ち
割れ落ちた荒糖は
触ろうにも届かずに
罠にかかった猪は
ヤマボウシに体当たり
その後の沙汰を結い上げた

素晴らしい日々

素晴らしい日々

ずっとこの
くだらないことして生きるのか
日銭以上の金使い
どうにかなると思ってる
外面だけ整えて
これがずっとできると思ってる

興味本意に拾ったものは
案外とんでもないもので
普段はとても大人しい

昨日観た美しいもの
あれの余韻で生きて行けたら
素晴らしい日々のはずなのに
お前なんかうっちゃって
人のふりして暮らしたい
また美しいものを観に行こう
そうしたらまた
素晴らしい日にできるんだ

僕の最近のお気に入り
人間から奪いつつある
ご飯を食べる時の椅子の上
頃合いを見て丸くなる
君は横の小さなスツールだ
満足気な僕を見ながら
ご飯を食べることができるんだ

ゴール

ゴール

目指していたものがあり
頑張っていた
そこにたどり着けば
満たされると思っていた
人々の賞賛や
そこに同じくたどり着いている
素晴らしい人々によって
しかしたどり着いてみると
そこは身内が半分以上を占めており
才能もそれほどないように見えた
身内でない私達
私達の才能は素晴らしく
さすがは選ばれただけのある
技量の持ち主ばかりであった
その身内に迎え入れられた私達
迎え入れられてからは
才能が目減

もっとみる
朝からかわいい物語

朝からかわいい物語

君は朝からかわいいな
目やにがあってもかわいいな
君は朝から日向を求め
くんくんくんくん味わって
嗅ぎ占いをはじめたよ
猫を見たらかわいがり
猫が起きたときにはそばにいて
今日のご飯はカツオのたたき
真ん中の赤いのもらおうか
僕は人気の占い師
お代としてはお安いよ

寂しいな

寂しいな

いつもは平気な顔してる
ふと魅力的な横道へあの人が居るとわかっているのに喉から胸の辺りかなキュウウよりも弱い加減で小さい手のひら寂しいちゃんがすがりつく
忘れたいのはわかるけどごめんなさいと寄りかかる
寂しいねあっちいって寂しいね寂しいよどうしようね
寂しいちゃんと私で困る
やがていつも食べてるキノコ菌に連れられて寂しいちゃんは行ってしまう

身体にはびこるキノコ菌
幾枝にも別れ別れて別れるたんび

もっとみる
誰も見てない

誰も見てない

誰も見ていないのに肝心な時だけは見られている

あっ
まつ毛が抜け落ちて
肝心な時を見ていなかった
まつ毛は悲しくなった
まつ毛生の集大成
黒目下の斜め四十五度
そこを狙ってダイブした
どうにか少し引っかかり
6秒後に事の根源へと落下した
悲しくなっていたのはその落下中
最早まつ毛はまつ毛を終え
何も思うことは無い

そのように皆大抵の事は見ていない
それなのに
見られたくないことを見られていた

もっとみる
窃盗

窃盗

草花がぽつりぽつりと咲きうずくまり、つま先からかかとを眺めやる。木々のつぼみの膨らみを、すらりと身長の枝くらべ。花吹雪の変容は、透かして全容に魅せられて、緑の葉風と戯れて、耳の扇で葉脈測る。やまぬ雨の羽織物、髪の雫の顕微鏡。果てまで登る入道雲、肩先のカーブを当てはめる。ゲリラ豪雨の冠水に、低域の声を思い出し、空高くなるうろこ雲、見上げる喉の稜線を。空っ風のかすれ声、襟のボタンが止まってる。街路樹の

もっとみる
戻らないもの

戻らないもの

世の中戻らないものだらけ。秒以下前の私には、今となっては戻れない。戻れないのに傷だけは、リセットしないもんだから、過去をずっしりおんぶして、這いつくばってほふくする。うつ伏せお空も見にくくて、さぁゴロンと仰向けに。雲の形の当てっこや、乗ってけそうな風つかまえて、

突風バビューンと連れてかれ、そこはなんにもない真っ白け。浮世と冥土の狭間かな。光がないから影がない。影がないから闇もない。目にも刺さら

もっとみる

本物志向


包丁買いにヨーカドー
ピンキリズラリ
わたしと包丁三千円
あなたと包丁三万円
未だなまくら
安全包丁