ヤマボウシ
煙草売りがもたれたら
赤ちょうちんから火を取って
まんまる真っ赤なヤマボウシ
魔女がしずしず持ってきた
思い出して食べたなら
朝の九時の棚氷
飲み込む時に忘れます
中通りの坂を踏み
納屋の月を見上げたら
珠の弓を手に取って
泡の月を狙い撃ち
割れ落ちた荒糖は
触ろうにも届かずに
罠にかかった猪は
ヤマボウシに体当たり
その後の沙汰を結い上げた
煙草売りがもたれたら
赤ちょうちんから火を取って
まんまる真っ赤なヤマボウシ
魔女がしずしず持ってきた
思い出して食べたなら
朝の九時の棚氷
飲み込む時に忘れます
中通りの坂を踏み
納屋の月を見上げたら
珠の弓を手に取って
泡の月を狙い撃ち
割れ落ちた荒糖は
触ろうにも届かずに
罠にかかった猪は
ヤマボウシに体当たり
その後の沙汰を結い上げた