台風11号(ヤギ)のダムの緊急放流
ベトナムを知る⑰【2,822字】
2024年9月7日、台風11号(ヤギ)がベトナム北東部のクアンニン省の海岸に上陸し、その影響により、複数の地域で被害が発生しました。
特に、ダムの緊急放流が行われたことによって、イェンバイ省では洪水が引き起こされ、さらにそれに伴う二次災害が発生しました。
この災害により、多くの住民が避難を余儀なくされ、インフラの被害も拡大しました。
さらに、洪水に伴う二次災害も深刻な影響を及ぼしました。
洪水によって、地盤が緩み、いくつかの地域では大規模な土砂崩れが発生しました。
特に山間部では、急斜面に建てられた住宅やインフラが甚大な被害を受け、多くの家屋が倒壊したり、道路が寸断されました。
このため、救助隊が被災地に到達することが困難になり、被災者の救助や支援活動が大幅に遅れる結果となりました。
被災地においては、食糧や水、医療品が不足し、住民の生活環境が一層悪化しています。
このような洪水に伴う二次災害は、単なる洪水被害を超えた深刻な問題を引き起こします。
洪水によって広範囲にわたる農地が水没し、農作物が全滅しました。
イェンバイ省は農業が主要な産業であり、多くの住民が農業に依存しているため、この農作物の被害は地域経済に甚大な影響を与えることになりました。
特に、収穫期を迎えていた米やトウモロコシなどの作物が壊滅的な打撃を受け、農家にとっては一年分の収入源が失われる危機的な状況です。
さらに、洪水によって引き起こされる感染症のリスクも無視できません。浸水した地域では、衛生環境が著しく悪化し、飲料水の供給が汚染されることがあります。
特に、洪水後の汚水が飲み水と混ざり合うことで、コレラや赤痢などの水系感染症が発生する危険性が高まります。
ハノイ市内の主要道路や住宅街が広範囲にわたって浸水し、交通が麻痺しました。
特に旧市街や中心部の繁華街では、道路が水没し、車両が動かなくなる事態が多発しました。
洪水の深さは場所によっては30センチメートルから50センチメートルに達し、一部の低地では1メートル以上の水位が記録されています。このため、バイクや自動車の移動が困難になり、市内の交通機関にも大きな影響が出ました。
また、洪水によって多くの住宅や商業施設が浸水し、多くの住民が家財道具を失うなどの被害を受けました。
ハノイでは多くの家庭が電化製品や家具の損壊に直面し、特に低所得層の住民にとっては、生活再建に大きな困難を伴っています。
ハノイの友人からはスーパーの食料品がなくなって果物も急な値上がりし、お家の断水で上下水道、飲料の水がなくなっている状況です。
さらに、洪水による衛生環境の悪化も懸念されています。浸水地域では下水があふれ出し、汚水が街中に流れ込むことで、感染症の発生リスクが高まっています。
特に、水質汚染による健康被害や、皮膚疾患、消化器系の病気の拡大が危惧されています。
加えて、学校や病院などの公共施設も被害を受けました。多くの学校が浸水によって授業を休止し、学生たちは自宅待機を余儀なくされました。病院も設備が一部浸水し、医療サービスに支障をきたす事態が発生しています。
これにより、医療機関では患者の受け入れや治療に大きな制約が生じ、特に慢性的な病気を抱える人々にとっては、医療アクセスの低下が深刻な問題となっています。
ベトナムは毎年、風水害や土砂災害に見舞われる国であり、災害予防や応急対策が急務となっています。
特に注目されるのは、ダムの管理や放流の問題です。たとえば、トゥア・ティエン・フエ省のフォン川流域では、豪雨時にダムの不適切な放流が原因で、下流地域に深刻な洪水被害が発生することがしばしばあります。
このような状況は、ベトナム全体においても重要な課題として議論されています。
国は、適切な災害対策の整備や、ダムの管理体制の強化を進める必要があります。
ベトナムは南北に長く伸びる地形であり、その海岸線は約3,400キロにも及びます。
地理的な条件により、毎年多くの台風が直撃し、そのたびに多くの地域で洪水や土砂災害が発生します。
また、ベトナムは地球温暖化や気候変動の影響を特に強く受ける国の一つとされています。これにより、台風の勢力や頻度が増し、洪水やその他の災害のリスクが高まっています。
とりわけ、雨期には集中豪雨が頻発し、特に都市部や山岳地帯では土砂崩れや洪水のリスクが常に存在しています。
海抜の低い平野部や沿岸地域では、洪水による被害が毎年のように繰り返され、多くの住民が生活基盤を失う状況に追い込まれています。
さらに、災害によるインフラの損壊が復旧を遅らせ、経済活動にも深刻な影響を及ぼしています。
ベトナム政府は、これらの災害に対する予防策や緊急対策を強化するため、様々な施策を講じていますが、依然として多くの課題が残っています。
特に、災害発生時の住民避難の迅速化や、ダムの管理体制の見直しが求められています。
災害に強いインフラの整備や、気候変動に対応するための持続可能な政策の導入も必要不可欠です。
地元住民への啓発活動や、防災教育も重要な役割を果たすと考えられています。
また、国際的な支援や協力も不可欠です。ベトナムは、災害対策や気候変動に対する適応策を進めるために、他国や国際機関との連携を強化しています。
特に技術的な支援や資金援助が求められており、これらを通じて、将来的には災害のリスクを減らすことが期待されています。
ベトナムにおける自然災害の脅威は依然として大きく、その影響を軽減するための取り組みが急務となっています。
国全体での防災意識の向上と、持続可能な発展を目指す政策の実行が、今後ますます重要な課題となり、今回の台風11号(ヤギ)の甚大な被害が続いている状況を見つめていきたいです。
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