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大阪彩ふ文芸部

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書くのは、楽しい。 あなたも何か書いてみませんか? 2024年1月より、彩ふ読書会は文芸部活動を行います。 大阪会場の読書会に過去一回以上参加経験のある方でしたらどなたでも…
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大阪彩ふ文芸部 部員募集のお知らせ

大阪彩ふ文芸部 部員募集のお知らせ

書くのは、楽しい。

あなたも何か書いてみませんか?

2024年1月より、彩ふ読書会は文芸部活動を行います。入部条件は「大阪会場の読書会に過去一回以上参加経験のある方」です。入部・退部は自由です。

入部お待ちしております!

目次

企画について

活動内容について

マガジンについて

参加時のルール

注意事項

文学フリマ出店企画

参加申込フォーム

企画について

彩ふ文芸部の活動は

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聖徳をまとう_九/神域に騙る(1)

聖徳をまとう_九/神域に騙る(1)

 前話はこちら

  ◇

 科長神社――その創建の由緒は詳らかになっていないが、平安時代にまとめられた延喜式神名帳には石川郡九座のひとつとして既にその名が記されている。元は万葉集にも詠まれる二上山に祀られていたが、十三世紀に現在の大阪府太子町の山田地区に遷座したと伝えられる。いわゆる三韓征伐をおこなった女傑として知られる神功皇后生誕の地の伝承を持つ古社である。

 小野妹子廟の四阿で夜を明かした

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太宰治賞への応募は諦める。だって、文学フリマに気持ちが向いちゃったんだもの

太宰治賞への応募は諦める。だって、文学フリマに気持ちが向いちゃったんだもの

文芸公募勢の、のののです。

12/10締切の第41回太宰治賞に応募しようかと思っていたんですが、諦めまーす!(元気よく)

少し早いですが、公募1年目はこれにて終了です。

今年応募したのは『文藝賞』と『神戸エルマール文学賞』と『群像新人文学賞』の3つでした。『文藝賞』と『神戸エルマール文学賞』は落選し、『群像新人文学賞』は結果待ちという状況です。

少し振り返っておきます。

去年の11月、文

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読んだら最後、小説を書かないではいられなくなる本を読んで

読んだら最後、小説を書かないではいられなくなる本を読んで

 読んだら最後、小説を書かないではいられなくなる本(太田忠司)
 を読みました。新刊です。

 いわゆる小説書きのノウハウ本です。作者の太田忠司さんは狩野俊介シリーズなどで有名なミステリ作家さんです。

 個人的にこの種の本をしっかり読んだのは久しぶりでした。

 早々に脇道に逸れるようですが、これまで私がいくつか読んできた小説ノウハウ本のなかで強く記憶に刻まれているものを挙げると以下の2冊です。

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【報告】無事に応募しました! 第68回 群像新人文学賞

【報告】無事に応募しました! 第68回 群像新人文学賞

おはようございます。

無事、第68回 群像新人文学賞に応募しましたー!(ぱちぱち)

感想としては……「楽しかったー!」です!

書き出すまでに時間がかかりましたが、書き始めてからの期間中、ああでもないこうでもないと頭を捻るのが楽しかったです。終わるころには「もうお別れか……」って感じ。でも書き終わったら終わったでさっぱりしているので、なんか良い感じの執筆体験が出来ました。

今回も執筆状況をS

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【進捗状況3】第68回 群像新人文学賞に応募予定作品の執筆状況について

【進捗状況3】第68回 群像新人文学賞に応募予定作品の執筆状況について

こんばんは。のーさんです。

群像新人文学賞に向けて執筆中です。

文芸部用のX(旧 Twitter)アカウントも作ってまして、そちらで執筆状況について報告もしています。こんな感じです。良ければフォローお願いいたします。

執筆状況はこんな感じです。意外と書けていて、原稿用紙換算してみてびっくりしました。ただ文字数だけでいうと19611文字なんですよね。文字数でいうと47枚分くらいなので、改行やセ

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【進捗状況2】第68回 群像新人文学賞に応募予定作品の執筆状況について

【進捗状況2】第68回 群像新人文学賞に応募予定作品の執筆状況について

こんばんは。のーさんです。

先日こんな記事を書きました。

文芸部用のX(旧 Twitter)アカウントも作ってまして、そちらで執筆状況について報告もしています。こんな感じです。良ければフォローお願いいたします。

執筆状況はこんな感じです。9/3の時点で32枚いけましたが、そこから20日経って+4枚分。ちょっと焦ってきました。あと1ヶ月切ってるうううう!!

この20日間、何をしていたかという

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初見殺しの高架下@ストライダー遠征記 名古屋編

初見殺しの高架下@ストライダー遠征記 名古屋編

ストライダー遠征記 名古屋編である。

前編にあたる三重編はこちら(ストライダー大会参加までの話です)

2日目、いざ大会へ2日目。この旅行のメインであるストライダーの大会当日である。私たちにとっては5月の大会のリベンジだ。しっかりと準備をして会場へと余裕をもって向かった。

ところが、である。

タイムスケジュールが変更となっていたことに私たちは気づいていなかった。ホームページに記載されていた予

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よし、名古屋へ行こう!@ストライダー遠征記 三重編

よし、名古屋へ行こう!@ストライダー遠征記 三重編

先日、一泊二日で名古屋に行ってきたので、今回はそのレポートをしようと思う。

よし、名古屋へ行こう!そう決めたのは今年5月。きっかけはマイキッズがハマっているストライダーである。
ストライダーとはペダルなしの自転車のことで、子どもたちにとても流行っている乗り物だ。我が家では2歳のころにメルカリでゲットしていたのだが、マイキッズは当初さほど興味を示さず、玄関先に放置されていた。ある日同い年くらいの子

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【進捗状況】第68回 群像新人文学賞に応募予定作品の執筆状況について

【進捗状況】第68回 群像新人文学賞に応募予定作品の執筆状況について

こんばんは。のーさんです。

先日こんな記事を書きました。

文芸部用のX(旧 Twitter)アカウントも作ってまして、そちらで執筆状況について報告もしています。こんな感じです。良ければフォローお願いいたします。

原稿用紙換算で20枚!応募まであと50枚!隙間時間にぽちぽちと文字数増やしていっ

【第61回文藝賞 落選】迂闊すぎた執筆スケジュール

【第61回文藝賞 落選】迂闊すぎた執筆スケジュール

第61回文藝賞の受賞作が発表されましたね。

第68回 群像新人文学賞に向けて執筆中の私ですが、この件に触れておかないとどうにも進みが良くないので、一旦吐き出しておこうかなと思います。

受賞おめでとうございます……と言いたいところですが、自分も応募していた賞となると素直に祝福の声を送ることはできないものですね。こ、こんな気持ち初めて……!!

実はちょっと前にたまたま↑の記事を見かけまして、文藝

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聖徳をまとう_八/縁は導く(2)

聖徳をまとう_八/縁は導く(2)

 前話はこちら

  ◇

 正面から大股で歩き迫るのは紛れもなく因縁の男だった。

 まるで意想外の邂逅であったが不思議と感情は波立たない。未だこちらの存在に気が付かない様子の男――八城の顔を私は無遠慮に見据えた。不意に私が立ち止まったため、隣でたたらを踏む雄平。もの問いたげな友人を私は黙したまま手をかざすことで制する。

 ややあって八城と私の視線は交錯した。刹那、向き合う男の体躯から伸びる長

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聖徳をまとう_八/縁は導く(1)

聖徳をまとう_八/縁は導く(1)

 前話はこちら

  ◇

「なんであんなこと言うたんや?」

 見送りに出てくれていた平塚母娘が古書店内に引っ込むのを見届けるや、早々に雄平は口を開いた。

「あんなことって?」と、私。

「わかってるくせに」

 雄平は大袈裟に鼻を鳴らす。

 ――私のまわりにオーラは見えますか?

「正直、一瞬、変な空気になってたで」

 雄平の忌憚の無い物言いに思わず私は苦笑を漏らした。

「悪かったよ。

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聖徳をまとう_七/愛は多面的に

聖徳をまとう_七/愛は多面的に

 前話はこちら

  ◇

 平塚もえぎは滔々と語り始めた――。

  ◇

 ありきたりなことを言うよ。だから、ふたりも気楽に聞いて。

 人には必ず裏に潜めた顔があるの。二面性あるいは多面性と言ってもいい。あなた達にも、私にも、それはある。普通は見えないよね。人の裏の顔なんて。だって潜在意識が躍起になって隠しているもの。誰にも見えないように。バレないように。でも、赤ん坊や幼児と呼ばれる小さい仔

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