一本杉通り振興会

石川県七尾市にある600年以上の歴史を持つ商店街、一本杉通り商店街の公式noteです。

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マガジン

  • 夜明けの一本杉

    インターン生による商店街インタビュー記事です。 震災から8カ月を経て、姿を変化させながら少しづつ夜明けを迎えようとしている一本杉通り。その様子を現地からお届けします。

最近の記事

夜明けの一本杉Vol.15~きもの処 凛屋~

第15回となる今回は、きもの処 凛屋から若林千秋さんのお話をお届けします。お店の名前通り”凛”とした立ち振る舞いと、丁寧な言葉遣いが印象的だった若林さん。商売における心がけから花嫁のれんのことまでたっぷりと聞かせてくださいました。素敵なお着物と女将さんの待つお店に足を運んでみてはいかがでしょうか。 (森)  ※2024年9月現在、金沢店のみ営業中 “身近な呉服屋”としてー一本杉で商売をするうえで大切にしていることを教えてください。 地元に密着した商売をさせていただいています

    • 夜明けの一本杉 Vol.14~茜屋珈琲茶房~

      第14回となる今回は、一本杉唯一の喫茶店としてまちに活気をもたらす茜屋珈琲茶房の店主・関川由美子さんのお話をお届けします。お客様同士、そして店主とお客様間のコミュニケーションも生まれるリピーターの多い茜屋。その中で印象に残っているお客様やリピーターの生まれるわけについてお伺いしました。(近藤) その日ーお店の被害状況について教えてください。 被害は一部損壊。隣の家がうちに寄りかかっていたの。建物自体は大丈夫だったんですけどやっぱり内装、特にクロス関係とタイルがダメでした。天

      • 夜明けの一本杉 Vol.13~明治堂~

        第13回は地元の人々に愛される町のパン屋さん、明治堂の店主戸田一明さんのお話をお届けします。店内は先々代から続く七尾海軍カレーパンや一本杉パンなど、魅力的な美味しいパンでいっぱいです。長く一本杉の移り変わりを見守り、「ここで商売続けたいね」と語る戸田さん。昔の商店街、お店の様子や、名物カレーパンを凌ぐ人気があったパンとは…⁉(森) 幻の〇〇コーナー!ー明治堂さんは長くここ一本杉通りでパン屋さんをされていますが、その中で印象に残っていることを教えてください。 昔はとにかく通り

        • 夜明けの一本杉 Vol.12~千代ずし~

          第12回となる今回は、千代ずしの大将 村田成司さんのお話をお届けします。こだわりのつまった美味しい能登前寿司をいただけるお店として地域内外の人から愛される千代ずしさん。そのこだわりの背景にはお客さんのことを第一に考える姿勢と、村田さんの”まんで”深い七尾愛がありました。(森) 人 対 人ー一本杉で商売をする上で、大切にされていることは何ですか。 一本杉にくるお客さんは、「一本杉のあのお店に行きたい」「このお店のこれを買いたい」と何か目的をもって来られる方が多いと思うんですよ

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        • 夜明けの一本杉
          15本

        記事

          夜明けの一本杉 Vol.11~松本呉服店~

          第11回は、松本呉服店より松本晃一さんのお話をお届けします。店内には、選び抜かれた色とりどりの着物や和小物がいっぱいに広がっています。「着物を好きでないとこの仕事はやっていけない」と語る松本さん。そんな松本さんの着物やお仕事への愛と熱意が伝わってくる記事になっています。どうぞお楽しみください!(森) 記憶に残る一枚をーご商売をされてきた中で、一番印象に残っている出来事があれば教えてください。 いろんな方の衝撃があったからなあ。 例えば一人のお客さんで三枚振袖買っていった方も

          夜明けの一本杉 Vol.11~松本呉服店~

          夜明けの一本杉 Vol.10~岡田翔太郎建築事務所~

          第10回となる今回は、でか山をこよなく愛し、その地域・使う人を尊重した設計を行う岡田翔太郎建築デザイン事務所の岡田翔太郎さんのお話をお届けします。現在は「復元と更新」を掲げ、商店街の震災前の姿の模型作成プロジェクトを全国の建築学生ボランティアとともに行っています。今年7月にオープンした事務所2階にあるホテル・ROOMの部屋からはでか山を見ることができます。(近藤) 使う人に寄り添ってーお仕事の中で大切にしていることを教えてください。 建築設計では、自分の作品をつくるっていう

          夜明けの一本杉 Vol.10~岡田翔太郎建築事務所~

          夜明けの一本杉Vol.9~漆陶舗あらき~

          第9回となる今回は、幕末の嘉永年間創業、輪島塗や九谷焼などの販売を行う漆陶舗あらきの新城礼子さんのお話をお届けします。震災直後は店舗や商店街の様子を見てもうお店を辞めることも考えたという新城さん。一本杉通り商店街のある人の言葉で、再起を決意したそう。4月から仮店舗での営業再開に漕ぎつけました。(近藤) 店舗再建に向けてー現在の営業状況、復旧状況について教えてください。 4月の初旬から、今の仮店舗に災害から免れたものだけを陳列して営業はできている状況です。元の店舗の解体は8月

          夜明けの一本杉Vol.9~漆陶舗あらき~

          夜明けの一本杉 Vol.8~木下精肉店~

          第8回となる今回は、おやつに人気の揚げたてコロッケが食べられる木下精肉店の木下美和子さんのお話をお届けします。木下さんの親しみやすい雰囲気からか、お店の前を通る商店街の奥様方がみーんなお店に吸い込まれていく人気店。店内での「出会い」はまさに出会いの一本杉ならでは。揚げ物は16時以降、目の前で揚げてもらえます。皆さんもおやつに是非!(近藤) その日ー震災当日は何をされていたんですか? 私、当日はここにいなかったんですよ。だから怖さを知らないっていうか。ここに震度5が来た時に「

          夜明けの一本杉 Vol.8~木下精肉店~

          夜明けの一本杉 Vol.7~株式会社コクブ~

          第7回となる今回は、8月に仮設商店街で営業を再開した”能登の結納屋さん”、株式会社コクブの国分誠雄さんのお話をお届けします。震災を機に大学時代の友人から連絡が届いた話や復興支援を頂いた話から、一日一善を大切にする国分さんのお人柄が伝われば幸いです。よく一本杉の店舗に(サボりに)来るそうなので是非、一本杉で見かけたら話しかけてみてください! その日ーご自宅と一本杉のお店はもう全壊判定なんですか? うん、後ろにあった土蔵は全壊。前の店舗は大規模半壊。後ろの方にあった日本家屋もみ

          夜明けの一本杉 Vol.7~株式会社コクブ~

          夜明けの一本杉 Vol.6~鳥居醤油店~

          第6回となる今回は、北海道から沖縄、そして海外のファンまで持つ商店街の小さなお醤油屋さん、鳥居醤油店の鳥居正子さんのお話をお届けします。同性でも憧れてしまうようなしなやかで強い芯を持つ鳥居さん。花嫁のれん展の実行委員として、一本杉通り振興会の理事として、女将たちを鼓舞しながら駆け抜けてきた日々についてお伺いしました。(近藤) 砂埃が見えたー御商売は続けられるんですよね。 うん。最初はダメだって思ったの。逃げて避難場所に行く時に、仕事場から土壁が崩れた砂埃が見えたの。ああ、だ

          夜明けの一本杉 Vol.6~鳥居醤油店~

          夜明けの一本杉 Vol.5~ミズカミ洋服店~

          第5回は、ミズカミ洋服店店主の道下正樹さん、隣接するアトリエつばさを主催する真奈美さんご夫妻のお話をお届けします。にこやかにインタビューに応じ、素敵なお話をたくさん聞かせてくださったお二人。この人柄の良さと店内に流れる穏やかな空気が、お客さんに長く愛されるお店である秘訣なのかもしれません。(森) 希望の光ーお店の方は被害が大きかったようですが、震災から2週間ほどでアトリエは再開されたとお聞きしました。 (真奈美さん) 奇跡的にアトリエはなんともなかったので、飛び散ったものだ

          夜明けの一本杉 Vol.5~ミズカミ洋服店~

          夜明けの一本杉 Vol.4~戸田眼鏡店~

          第4回となる今回は、商店街の入口に130年続く、時計・眼鏡のお店、戸田眼鏡店の戸田和貴さんのお話をお届けします。東京の大学を卒業し他業種に就いた後、家業を継ぐために眼鏡屋さんで修行し、一本杉に戻ってきた戸田さん。そんな戸田さんが感じる東京と七尾との違い、店主として一本杉で大切にしていることとは…?(近藤)※括弧内は筆者による補足。 その日ー震災当日の様子を教えてください。 1回目の地震で外に出て、2回目の揺れで目の前の中山薬局さんがわーっと崩れたのを見て。その後津波が来るっ

          夜明けの一本杉 Vol.4~戸田眼鏡店~

          夜明けの一本杉 Vol.3 ~御菓子処 花月~

          第3回は、100年以上の歴史をもつ御菓子処 花月の女将、通文子さんにお話を伺いました。のれんをくぐると笑顔の女将さんがお出迎え。「松林」や「袖ヶ濱」、「等伯最中」などの銘菓が所狭しとお店に並んでいます。女将さんの語る人生観やお店づくりへの真摯な姿勢は必見です!(森) 水打てば 人が参るか この館ー女将さんの人柄の良さが一つの大きなお店の魅力になっていると思います。 接客や生きていく上で大切にしていることはありますか。 私ね、自分だけが良ければいいんじゃなくて、やっぱり町内全

          夜明けの一本杉 Vol.3 ~御菓子処 花月~

          夜明けの一本杉 Vol.2 ~キノシタSHOES~

          第2回となる今回は、商店街の入口すぐの靴屋さん、SHOESキノシタの木下博安さんのお話をお届けします。1995年、1996年に一本杉で行われた七尾国際石彫シンポジウムの実行委員長を始め、長年に渡って一本杉の活性化に携わってきたTHEアツい漢・木下さん。語り部処ではお魚の美味しい時期や食べ方についてお話されていたんだとか。是非店舗で聞いてみてください!(近藤) ※括弧内は筆者による補足。 その日ー震災当日の様子を教えてください。 自宅は御祓地区じゃないから、揺れた後も、どこに

          夜明けの一本杉 Vol.2 ~キノシタSHOES~

          夜明けの一本杉 Vol.1 ~高澤ろうそく~

          初めまして!一本杉通り振興会でインターンシップをさせていただいています、大学4年生の近藤と大学2年生の森です。今回から、私たちインターン生から見た一本杉通り商店街の魅力を発信していきます。 夏休みの1か月間、一本杉通り商店街の皆様にご自身のお店や商店街、復興への想いについてインタビューをさせていただきました。この記事を通し、商店街の皆さんの持つ溢れんばかりの魅力はもちろん、震災を経て新たな一本杉通りが育まれていく様子と、そのワクワク感を読者の皆様と共有できたら幸いです。どう

          夜明けの一本杉 Vol.1 ~高澤ろうそく~

          「花嫁のれん展」回顧録

          残念ながら、コロナのために幻の17回花嫁のれん展になりました。来年は、ぜひみなさんのれんと語りを楽しみ来てください。 ~ 平成16年4月29日第一回花嫁のれん展オープン! ~ 第一回「花嫁のれん展」は、平成16年4月29日に始まりました。母の日まで約2週間。大型店の出店で七尾も商店街が疲弊30年、何とかしようと立ち上がったのが一本通りの女将さん達でした。町会一丸となって開催の運びとなりました。 お客さんが来てくれるのか、期待と心配とに包まれ初日を迎えました。開幕式典を一

          「花嫁のれん展」回顧録