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7年ぶりの読書を楽しむために
ブックオフが好きです。
誰かが一度手にした本がずらりと並べられている本棚。地域やタイミングによって変わるラインナップ。
POPや棚でおすすめがわかる書店も楽しいけれど、平等に並べられた背表紙を眺めて、ふと気になったタイトルに手を伸ばすのもいい。
・・・
23歳の頃、私は大きな失恋をしました。
鳴らないスマホを見ていると悲しくなるので、本を読んで気を紛らわせていました。
本に没入するのは小学生以来。悲しみで研ぎ澄まされた感性で、たくさんのストーリーを味わいました。
その頃は江國香織さんの浮世離れした大人の女性に憧れたり、吉本ばななさんや小川糸さんの温かい物語に涙したり。
そうやって傷ついた心を少しずつ癒して、立ち直った頃には、また読書から離れてしまいました。
そして30歳になった今、息子の出産をきっかけに、7年ぶりにじっくり本を読みたくなりました。
この7年、読んだ本といえば、仕事に関わるビジネス書ばかり。
細切れの育児の合間に、もっと心を豊かにするような小説やエッセイを味わいたくなったのです。
私の本棚には、小説・エッセイは数冊。
どっぷり読書に浸かってた頃から2回の引っ越しを経て、ほとんどの本を手放しました。なので今手元にあるのは本当に残しておきたいお気に入りだけ。
そんな、7年間閉じられた本たちをひさしぶりに開いてみると
あれ、なんか違うぞ?
やっぱり手放したくないものもあるけれど、なんだか心になじまなくて、今のわたしには必要ないな、と思う作品もありました。
そりゃあそうか、7年だもん。
失恋の悲しみに暮れていた23歳のわたしは30歳になって、だいすきな夫と2人の子どもと暮らしてる。
その間、たくさんの経験をした。
心もちゃんと育ってた。
・・・
ということで、また自分になじむ本を探すために、ひさしぶりにブックオフに行きました。
タイトルとぱらぱらめくった数ページだけで、気になった本をどんどんカゴに入れていく。
好きだった作家さんの新しい作品を選んだり、今まで知らなかった作家さんの本を選んだり。
結局、1作者1冊をルールに課して、14冊!
かばんがずっしり重くなって、わくわくする。
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これでなんと1800円!
ブックオフさまさまです。
気分的にエッセイ多め。
ビジネス書もあるけど、読みたかったから、いいの。
いまは温かい文章を求めてるみたい。作者のジャンルに少し偏りがあるなあ。それから、タイトルに食べものが含まれてるのが多いなあ。
なんて、直感を信じて選んでたから、並べてみると自分の状態にも気がついた。
いまの自分にちょうどいい読み口の作者さんを見つけたら、今度はちゃんと本屋さんに買いに行きたいな。
生まれてまだ1週間の息子との、おこもり生活。
天気がよくても出かけられないから、たくさんの本と秋を楽しみたいと思います。
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デ・ヘーム「本と静物」