5×5法!脱初心者したい人におすすめの初めて組むトレーニングプログラム
初心者の筋トレといえば、10レップ×3セットが基本と言われています。
でも、「飽きた」「停滞してきた」「たまには重い重量を持ちたい」など、いろいろな理由でそれ以外のトレーニングをしたくなる日もあるかと思います。
今回は、【5×5法】という伝統的なトレーニングプログラムを紹介します。
トレーニングプログラムといっても非常にシンプルなものですので、10レップ×3セットの次のステップとして、トレーニングプログラムを初めて組む人にもおすすめです。
●5×5法とは
5×5法とは、その名の通り、一つの種目に対して5レップ×5セットでメニューを組むことを指します。
トレーニング界では比較的古くから行われている手法で、あのアーノルド・シュワルツェネッガーもこの5×5法を行っていたとのこと。
同じ5×5法でも、重量によって4種類のバリエーションがあります。
・ストレートセット(5セットの間で重量を変えない方法)
・アセンディングセット(5セットの間で重量を徐々に上げていく方法)
・ディセンディングセット(5セットの間で重量を徐々に下げていく方法)
・ピラミッドセット(3セット目をピークに上げていき、そこから落としていく方法)
ストレートセットが一般的ですが、筋力向上を目指すパワーリフターはアセンディングセットを活用することもあります。
ディセンディングセットはモーターユニット(一度に活動する筋肉の量)が少なくなるというデメリットがあります。
ピラミッドセットも昔は流行りましたが、同様の理由でおすすめはしません。
今回は、ストレートセットを前提にお話します。
●10×3の問題点
5×5法の利点をより深く理解するためにも、従来の10レップ×3セットトレーニングの問題点を明らかにしておきましょう。
世間的に言われている、レップごとの筋トレの効果は以下の通りです。
筋力向上:5レップ以下
筋肥大:8~12レップ
筋持久力向上:15レップ以上
しかしこれは間違いであることが最近の研究によってわかっています。
5レップ以下でも筋肥大はするし、10レップでも筋力は向上します。
今回は深く触れませんが、HRM(最大挙上重量)の30-85%の範囲の負荷であれば筋肥大することがわかっています。
では改めて、10レップ×3セットでは何が問題なのでしょうか。
1.高重量が扱えない
これは、ベンチプレス100kgを目指す人なら誰もがブチ当たる壁だと思います。
10レップできる重量ということは、トレーニングに慣れてきたトレーニーにとっては、かなり刺激が弱いです。
例えばベンチプレスのMAXが80kgの人は、60kgくらいでセットを組むでしょう。
筆者にも経験がありますが、60kgは10レップできるけども、65kgにした途端10レップができなくなってしまう、なんてことが起こると思います。
そのようなときに60kgでしばらく停滞してしまう。
つまり、10レップできるような「中重量」ではなかなかMAX重量が伸びていかない。
結果としてトレーニングボリュームが増えず、筋肥大も止まってしまう。
これが10RM(10レップできる重量でトレーニングを行うこと)の問題点です。
2.中級者以降にはしんどい
これはスクワットやデッドリフトが100kgくらいでセットを組むようになった人に当てはまります。
スクワットやデッドリフトを100kg10レップ3セット組むのは、正直めちゃくちゃしんどいです。
筋出力としては耐えられるけれども、呼吸が続かないということが起こります。
なぜかというと、全身の筋肉量の6-7割を下半身が占めているため、スクワットやデッドリフトは、使わない筋肉のほうが少ないくらい、稼働する筋肉が多いからです。
筋肥大を目的としたトレーニングをしていれば、筋肉の成長に心肺機能の成長が追いつかない時期というのは必ずきます。
その時期に差し掛かった場合、10RMではないトレーニング法を考える必要があります。
3.刺激に慣れてしまう
人間の身体には、刺激に慣れる性質があります。
トレーニングという刺激を受けて、それに適応するのが筋肥大のメカニズムなのですが、毎回同じ刺激では、身体はそれを刺激として受け取ってくれません。
ということで、一定期間同じトレーニングをしたら、次は刺激を変えてあげる必要があります。
これは10レップのトレーニングに限らずどんなトレーニングでも同じ。
●5×5法のメリット
以上のデメリットを解消するのが5×5法です。
高重量を扱えない、10レップが心肺機能的にしんどいというデメリットを考え、10レップを5レップに変えます。
すると当然扱える重量は上がるはず。
普段扱わないような重量を扱うことで、刺激を変えることもできます。
5レップにすると確かに重量は上がりますが、回数が半分になるのに対し、2倍の重量を挙げられるようになる訳ではありませんよね。
つまり、そのまま3セットで行うとトレーニングボリュームが落ちてしまいます。
トレーニングボリューム=重量×回数×セット数
トレーニングボリュームは重量、回数、セット数で決まります。
重量が少し上がり、回数が下がったので、セット数は増やしてあげる必要があります。
10×3→5×5にしたときのトレーニングボリュームの変化
重量…80%RM→90%RMくらいにちょっと上がる
回数…10レップ→5レップに下がる
セット数…3セット→5セットにちょっと上げる
●5×5法の注意点
5×5法も万能ではありません。
高重量を扱うため、関節や腱への負担が増え、ケガの可能性も高まります。
特にトレーニングを始めたてでフォームが固まっていない初心者は、上級者と一緒に行うか、脱初心者をする(ベンチプレスが自分の体重以上できる)くらいのレベルに達してから5×5法を導入しましょう。
また、ダンベルやケーブルでの種目には不向きです。
ベンチプレス、スクワット、デッドリフト等のバーベル種目のみで行いましょう。
バーベル種目ではベンチ台やパワーラックがあるためやりやすいですが、例えばダンベルベンチプレスでは、ベンチに寝転んでダンベルをスタートポジションまで持ってくる必要があります。
高重量のダンベルを頭上に持ってくるだけで一苦労なので、ダンベルでの高重量種目はケガのリスクを考えて避けたほうがいいでしょう。
●5×5法の重量設定
5×5法を行うにあたって、まずは自身のHRM(最大挙上重量)を計測し、それを基準にメニューを組み立てていきましょう。
流れとしては、以下のようになります。
①:10レップのトレーニングを行う
↓
②:①の結果から、HRM(1レップのMAX)を計測する
↓
③:②の結果から、5レップの重量を計算する
↓
④:③の結果より少ない重量から始め、徐々に5レップの重量に慣らしていく
②のHRM計測には、RPE換算ツールを使います。
重量、回数、RPEを入力すると、自身のHRMを計測してくれます。
主観的運動強度「RPE(Rating of Perceived Exertion)」について。
HRMを計測したら、次のようなステップで高重量に慣れていきましょう。
準備期間:10RMのトレーニングを行い、自身の5RMを計測する
1週目:5RMでRPE6になる重量を使用
2週目:5RMでRPE7になる重量を使用
3週目:5RMでRPE8になる重量を使用
4週目以降:前週がRPE8未満であれば、2.5kgずつ重量を増やしていく
重量設定が難しい人は、「5×5 Routine Generator」で検索すれば、HRMから毎回のセット重量を算出してくれるページがあるので、そちらを利用するのもいいでしょう。
●5×5法の実際のプログラム
5×5法は次のような流れでトレーニングを組みます。
・週2回トレーニングの人(初心者)
月:スクワット、ベンチプレス、デッドリフト、ショルダープレス、懸垂
火:オフ
水:オフ
木:オフ
金:スクワット、ベンチプレス、デッドリフト、ショルダープレス、懸垂
土:オフ
日:オフ
・週3回トレーニングの人(中級者)
月:A(スクワット、ベンチプレス、ベントオーバーロー)
火:オフ
水:B(デッドリフト、ショルダープレス、懸垂)
木:オフ
金:A(スクワット、ベンチプレス、ベントオーバーロー)
土:オフ
日:オフ
(次週はB→A→B)
・週4回トレーニングの人(上級者)
月:スクワット、ベンチプレス
火:オフ
水:ベンチプレス、懸垂
木:オフ
金:デッドリフト、ベンチプレス
土:ショルダープレス、スクワット
日:オフ
#ダイエット #カロリー #減量 #フィットネス #筋トレ #ワークアウト #トレーニング #オタク #ライフスタイル #フィジーク #食事 #食事制限 #栄養 #分割法 #胸 #背中 #肩 #腕 #脚 #スーパーセット #全身法 #分割法 #スクワット #ベンチプレス #デッドリフト #トレーニングボリューム #ナチュラル #RPE #サプリメント #タンパク質 #パーソナルトレーニング #パーソナルトレーナー #パーソナルジム